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「ありえない」をブームにするつながりの仕事術を読んだ 著/佐谷恭

パクチーハウス東京を作り、日本にコワーキングという概念を広げた佐谷恭と言う人が書いた本です。 そして僕は佐谷さんの事を男としても、事業家としても大好きです。

僕は当時は別のシェアスペースを借りていて、その友達が「旅と平和」という会社でコワーキングスペースというものがあり、その人はパクチーハウス東京をやっているらしいと聞いて見学に行き、そのままパクチーハウスで一緒に飲んだのが最初でした。

その後この本の中に出てくる鳥獣gigaのオープンの少し前くらいにPAX Coworkingのメンバーになり約7年一緒にコワーキングスペースで仕事したりしていました。

佐谷さんはパクチーハウス東京でコンセプトを語り、新しいことへのチャレンジを恐れないイメージとは違い、本当に考えている大切なことはペラペラ話すのではなく、思慮深くじっくりと時間をかけて醸成するタイプだと思っていました。

なので、この本の中に書かれている事を僕もなんとなく感じてはいたけど、ここまでリアルに大変だったりしていた事は初めて知りました。

事業がうまくいっている時にポジティブに事業をたたむ事は理解されにくい

インターネット社会になって、何かニュースなトピックが流れると、自称評論家の世間が、自分に利害関係もないところから、正義感に溢れるコメントを残します。

パクチーハウスの閉店のニュースがYahoo!ニュースに出た時にその記事の内容も少し誤解を生みそうな書き方でしたが、多くの方が批判的だったり、ネガティブな反応を残していました。

この本を読んでみるとわかるように、周りの人を巻き込む大きな出来事の裏では、かなり綿密に関係者への配慮があった事が伺えます。
実際に僕はコワーキングスペースを契約していたので利害関係があったので、ある日「どうしてもあって話したい事がある」と言われて話を聞きました。

その時には、佐谷さんの事を7年間近くで仕事をしたり、仕事への想いを聞いていたので、驚くことはありませんでした。(もちろん会社の移転やオフィス探しなどの手間の事は大変だなとは感じましたが)

世の中にパクチー料理専門店が溢れ、コワーキングスペースも個人が立ち上げるものだけでなく企業が資本を注入した大型のハコも増えていたので、コンセプトメーカーである佐谷さんだけでなく誰でも運営できる時代になったので、新しい事を始めるのだろうなと思い、応援する気持ちが先に立ちました。

人にブレーキを踏まれるな、そして人のブレーキを踏むな

一般的にははじめる事はポジティブでアドレナリンが出ているので楽しいですが、何かの事業をやめる時はネガティブな場合が多いので大変な事が多いと思います。
佐谷さんの場合はポジティブに事業をたたむ珍しい場合だったので、多くの人が理解を出来ないんだろうなと思います。

この不安定な時代の中でこの本は事業の最初から最後までの気持ちがわかるし、何より始める事業の事を全く知らない素人でもチャレンジできて、失敗をしても想いがあればなんとか乗り切れるんだという事がわかると思います。

本の書き出し部分を載せていいか迷いましたが、この最初のページを読むだけでもこの本を買う価値があると思います。

とかく人は新しく何かに始める人に批判的だったり、やっかんだりしがちです。これだけ不確実でスピードの速い時代にやろうとする事が確実に成功するかなんでわかりません。そしてもちろん大企業にいるから安心な時代でもなくなりました。

だからこそ、自分が自分で始めて自由を手に入れながら仕事を起こすこともできる時代になりました。人にブレーキをかけられたり、人にブレーキをかける事なく、自分の仕事をどんどん作る人が増えるといいなと思います。
そんな人におすすめの一冊です。

https://www.amazon.co.jp/「ありえない」をブームにするつながりの仕事術-世界初パクチー料理専門店を連日満員にできた理由-佐谷恭

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