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ガンバ大阪ユースOB会

2007年に、ガンバ大阪ユースOB会を発足し2022年1月3日には第15回を迎えることができました。

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本当にたくさんの方々の協力や理解をいただくことで続けることができています。

以下は、過去にユースOBや関係者・指導者の方々向けに配信した、フリーライターの尾崎ルミさんの第8回ガンバユースOB会レポート(2014年1月3日)です。

これまでは外への発信は控えていたのですが皆さんにガンバ大阪ユースOB会のことを知ってもらいたいと思い公開します。是非ご一読下さい。


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第8回ガンバ大阪ユースOB会レポート
2014.1.3

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晴天に恵まれた2014年1月3日、今年も恒例となったガンバ大阪ユースOB会が開催され、1期生から19期生までのOB約60名が、世代を越えて交流を深めた。

2007年に1期生の宮本恒靖会長と高木健旨副会長が発起人となって、
「ガンバ大阪ユースで育った自分たちのルーツを大事にしたい」という想いで設立されたガンバ大阪ユースOB会も今年で第8回目。

再来年に迎えることとなる「OB会10周年」も視野に入れつつ、
大盛況のうちに終わった第8回ガンバ大阪ユースOB会レポートをお届けします。

「ボールで会話できるのがガンバユース」
(梅津博徳・現ガンバ大阪ユース監督・4期生)

――宮本会長の発案で名札を装着。コミュニケーションがより活発に――

2014年1月3日(金)、11時。今年もガンバ大阪の万博スポーツ広場人工芝グラウンドに続々とガンバ大阪ユースOBの皆さんが集まりました。

 「ガンバユースのOB会が新年の初蹴りというか、俺にとっては“こっから一年が始まる”って感じがしてくる」と言うのは2010~13年半ばまでフィテッセに海外移籍をしていたため、3年ぶりの参加となった12期生の安田理大選手(サガン鳥栖)。
「1月3日はOB会」というのが、年始の恒例行事として、すっかり浸透してきた感があります。

恒例のゲーム大会には1期生から19期生までの約60名のOBが参加。お世話になったスタッフの方々、OBのご子息なども加えて、1チーム8~9人の8チームに分かれて、総当たり戦でリーグ戦が行われました。

 各チームごと、誰が声をかけるでもなく、一斉に自然にボール回しを始めるという、ユースの頃から慣れ親しんだガンバユースOB会おなじみの試合前のアップを終えたのち、試合開始。
 試合時間は去年の1試合10分を、「短いから増やそう」という意見が出たため、今年は1試合12分にバージョンアップ。

 今回は、昨年はFIFAマスター進学のため、不参加だった1期生宮本恒靖会長も2年ぶりに参加。「下のひととかも顔と名前が一致するようにと思って」という、宮本会長の発案で、各自、テーピングに自分の期と名前やニックネームを書いた即席の名札を貼ってプレーしていたため、お互いの名前もわかり、例年以上にコミュニケーションが弾んでいた様子です。

例年、参加者全員が「楽しかった!」と声を揃えるミニゲームでは、「ボールで会話できるのがガンバユース」(梅津博徳・現ガンバ大阪ユース監督・4期生)という言葉通り、参加者全員が「ボールで楽しく会話」していました。
現役時代にプレーしたことのない初対面のOB同士でも、瞬時に感じ合っているのであろう細かなパス交換や、スムーズな連携、全年代を通じての基本技術の高さに、1992年の発足以来、「世界に通用する選手を育成する」という変わらない指導方針のもと、脈々と受け継がれているガンバユースのDNAが感じられます。


――今後は「年代別移行」の案や、現状のまま「全年代でやりたい」と言う声も――

今回は1期生から19期生までが参加。参加者の年齢差も拡がったことで、1期生の宮本会長からは、「ちょっと下の世代と体力差が出てきたかなと思うので、今後年代別にするとか、どうしていこうか考えて行かないといけないかな(笑)」というコメントも出ていました。
ただ、それを伝え聞いた下の世代のOBからは、「1期生の全然知らないひととかとやるのも楽しいし、先輩とかと同じチームのほうが嬉しい。年代なんて関係なく、ボール一個あれば、すぐ仲良くなれる」(12期生・安田理大選手・サガン鳥栖)と、今まで通り、「全年代でやりたい」と言う要望も出ているので、この件は、今後、要検討ということで。

OB同士はもちろん、ユースの頃の恩師たちと一緒に楽しくボールを蹴ることができるのもまたOB会ならでは。上野山信行・ガンバ大阪アカデミー本部・強化本部担当顧問も得点を上げるなど、大活躍でした。
「ユース時代の上野山さんは僕らからしたらめっちゃ怖かったけど、こうやって一緒にプレーしたらめっちゃ楽しかった。相変らず、上野山さんが一番オーラがあったけど(笑)。上野山さんも、周りが遠慮してたとかじゃなくて、普通に点獲ってたし(笑)」と安田理大選手。
上野山氏も、「みんな元気でよかったですし、OB会は楽しくてよかったと思います」と教え子たちとのひと時を楽しんでくださった様子でした。
上野山氏の大活躍を見ていたら、「年代別」はまだもう少し先になるのかも??

――「運営のひとにも感謝していきたい。
それが伝統というか、こういうのが積み重なっての歴史」
(4期生・新井場徹選手)――

今回、大会進行を務めてくれたのは、昨年度からガンバ大阪ジュニアコーチに就任している元Jリーガーの松岡康暢コーチ(11期生)。今年はケガのため、裏方に徹してゲーム時間の計測や、各チームの戦績集計など、大会に欠かせない大役をこなしてくれました。
「僕自身はケガで今年はプレー出来なかったので残念でしたけど、ゲーム管理という運営側の立場でやってみて、OB会当日の流れは掴めたので勉強になったかなと思います」と松岡コーチ。
今年からはアカデミースタッフとして運営側に回ったことで、「僕はOB会前に自分の周辺の年代の仲良かった選手に連絡をとって誘ったくらいで、あとの管理は(高木)健旨さん(副会長・ヴィッセル神戸アカデミースタッフ・1期生)とか、河合(直輝・ガンバ大阪クラブスタッフ・3期生)さんがやってくださって、僕は指示されたことをやるだけでよかったので、そんなに大変ではなかったんですけど、実際に運営側として初めてやってみて、“今まで運営側のひとたちが、こうして裏方として動いてくれてたんやな”っていうのは初めて感じました」と、運営側の想いや労力も感じたそうです。

4期生の新井場徹選手(セレッソ大阪)も、「河合(直輝)くんとか、ツネくん(宮本会長)とかこうして運営をやってくれるひとがいるから、そういうひとにも感謝していきたい。それが伝統というか、こういうのが積み重なっての歴史と思う」と話していましたが、こうしてOB会が無事8回目を終えることができたのも、宮本会長、高木副会長はじめ、運営として携わってくれるクラブやアカデミースタッフのOBの方々の努力のおかげだという声が多く聞かれます。こうして、皆さんが幹事の方達への感謝の気持ちを感じて、それを言葉に表していることにも、OB会がよりよい形で継続していることが伺われます。

――上位4チームが同勝ち点の大接戦! 盛り上がったゲーム大会――

8チームで繰り広げられた今大会は、まれに見る大混戦!上位4チームは4勝2敗1分けという同勝ち点で、順位は得失点差や総得点差の争いという大激戦の中、松岡コーチのち密な計算により、無事、Dチームの優勝が確定。

優勝チームには、ガンバ大阪BOX席ペア1組とスターバックスカード2000円分、準優勝のEチームにはスターバックスカード3000円分、3位のHチームにはイオン商品券1500円分、4位のFチームにはクオカード1000円分が、それぞれチーム人数分に贈呈されました。

全試合終了後、8位のチームから順に順位発表。4位以上のチームに商品授与とのことで、あと一歩で商品を逃した5位のチームから、「痛い!(笑)」という声が飛んで笑いが起こるなど、最後の賞品獲得までをも含め、盛り上がりました。


▲大接戦となった今大会。ゲームの合間に星取表を確認中

現役Jリーガーも多数参加
「ガンバのエンブレムに誇りをもって戦っていく」
(西野貴治選手・18期生)

――「サッカーでつながるってこういうこと」(3期生・大毛雄司氏)――

そうして和気あいあいと盛り上がったOB会の締めの挨拶の大役を担ったのは、ガンバ大阪の選手であり、今季プロ3年目、20歳を迎える若さながら、選手会長を務める西野貴治選手(18期生)。

「皆さん、お疲れ様でした。1期生から19期生まで、こんなにたくさんのひとが集まってできるのは凄く楽しいし、これからもよろしくお願いします! 僕たちもガンバのエンブレムに誇りを持って戦っていくので応援よろしくお願いします!」と言う西野選手の見事な閉会の辞をもって、第8回OB会が大盛況のうちに終わりました。

「凄く楽しい」という西野選手の言葉は、参加された方全員のご感想ではないでしょうか。今回、初参加された3期生の大毛雄司氏も、「初めて参加したので、知らない子も多いし、年下も多かったんですけど、和気あいあいと気を遣わずにサッカーで楽しめた感じで良かったですし、思っていたよりめちゃめちゃ楽しかったです!」と笑顔で話してくれました。
「河合くんとか裏方の人が盛り上げてくれたし、今頑張っている現役の選手とか、スターである1期生のツネさんとかも一緒にプレーしてくれたし、楽しかったのでこれからも毎年来ようかなと思います。僕も今まで来れなかったので、(参加しているひとから)『気兼ねなく来い、来い』といつも言われてたんですけど、今回来てみて、ほんまにみんなの言うとおりやと思いました。ほんまになんの気も遣わずに来たら楽しくて、“サッカーでつながるってこういうことなんやな”と思いましたね。
 実際来てみて、初参加でも全然ハードルが高くないということがわかったし、それをまだ来たことがない僕の前後の代の子らには言いたいですね。僕の前後のOBの世代とはフットサルはやってるので、その子らにも言っていきたいし、このOB会でつながった若いOBのひととも、ぜひ、フットサルをやっていきたいですね!」と大毛氏。
 実際に初参加だった大毛氏の、「全然ハードルは高くない」という言葉は、まだ参加されたことない方の背中を押してくれそうですね。来年も大毛氏のように、初参加の皆さんも増えることと、OB会を期に、大毛氏ら3期生前後でされているという、“ガンバユースOBフットサル”の輪が拡がることも期待しましょう!

――「“1月3日はOB会として、予定を開けてないといけない”っていうくらいに――
(橋本英郎選手・4期生)

さて、今回も、4期生の橋本英郎選手(ヴィッセル神戸)、新井場徹選手(セレッソ大阪)を筆頭に、9期生の木村敦志副会長(ガンバ大阪)、10期生の丹羽大輝選手、12期生の安田理大選手、植田龍仁朗選手(ファジアーノ岡山)、13期生の倉田秋選手(ガンバ大阪)、星原健太選手(ギラヴァンツ北九州)、14期生の安田晃大選手(東京ヴェルディ)、15期生の岡崎建哉選手、18期生の西野貴治選手、田尻健選手(以上ガンバ大阪)、稲森克尚選手(ガイナーレ鳥取)ら現役Jリーガーが多く参加されたことも、OB会が盛り上がった一因となりました。

では、以下参加された現役選手の皆さんのご感想を。

4期生
橋本英郎選手(ヴィッセル神戸)
「みんなが集まると楽しい。“みんなが集まれるような場を提供する形としてのOB会”という発想をもっと下の年代が持ってくれたら」
「感想としては、“やっぱりみんな集まると楽しいな”というのが一番ですね。いつも来てるメンバーが来てなかったりとか、多少のメンバーの出入りはあるんですけど、そういう出入りがなく、『1月3日はOB会として、予定を開けてないといけない』ってくらいになったらいいんじゃないかなと思います。“みんなが集まれるような場を提供する形としてのOB会”というような発想をもっと下の年代のみんなが持ってくれたらいいかな。下の代も多分、(木村)敦志くらいの代は何人か来てるので、そのへんから下の代がまたガバッときてくれたらもっと面白くなると思いますね」

新井場徹選手(セレッソ大阪)
「昔の仲間とボール蹴れるのはいい。サッカーって素晴らしい」
「楽しかった!(笑)。ほんと、昔の仲間とボール蹴れるのはいいですね。サッカーって素晴らしいと思いますね。河合くんとか、ツネくんとかこうして運営をやってくれるひとがいるから、みんなそういうひとにも感謝していきたいし、それが伝統というか、こういうのが積み重なっての歴史と思うので…って、セレッソのジャージを着て言うことじゃないけど(笑)。ほんま楽しかったです!」

9期生
木村敦志副会長(ガンバ大阪)
「これからもどんどん拡がっていけば」
「みんな(ユース時代には)直接プレーしていないメンバーもいるけど、ガンバのユースのOBとして、こうして集まれるのはいいですね。これからもOBは毎年増えていくし、どんどん拡がっていけばいいと思います」

10期生
丹羽大輝選手
「僕ら現役の選手が頑張ることで、みんながOB会にきてもらえるように」
「ちょっと人数が少なかったので、“もっと増えるためには?”と考えた時に、みんなが各年代で連絡網を回してっていうのは、やってると思うけど、僕ら現役の選手ができるのは、結果を残して、『ガンバのユースだぞ』って胸張ってOB会に来てくれるような感じでやれればいいかなと思います。優勝とかして、ガンバがもっとどんどん露出すれば、『自分もガンバユースでやってた』っていうように、誇れると思うので、僕ら現役の選手がもっと頑張れればいいかなと思います!」

――「“俺の青春はユース”みたいなもの。ガンバを出てもガンバ愛は凄くある」
(12期生・安田理大選手)――
12期生
安田理大選手(長文ですがほぼ全文掲載!)
「現役の選手は全員来るべき! みんながおじいちゃんになるまで盛り上げていきたい」
「去年までオランダでプレーしてたから3年ぶりくらいに来れたんですけど、やっぱ楽しいですね! 上野山さんや昔のコーチも来てくれたり、みんな楽しんでやってたのが一番よかったかなと思います。
結構今年は若い子らも来てくれてたし、もうちょっと人数集まったらもっと楽しいやろうと思う。ただ、俺でも(体力的に)ちょっと結構きつかったから、上の世代はもっときつかったんちゃうかな?? でも、その中で、笑いも生まれーので、楽しい感じでしたね。
みんな1期生のひととかおっさんやけど(笑)動けるし、足元の技術が高いし。毎年違うチームに入って、いろんな先輩と話してるし、年代とか関係なくボール一個あればすぐ仲良くなれるし、そこがいい。
19期生とか若い子からしたら、1期生とか多少やりづらさもあると思うけど、そこでアグレッシブにやってユース全体の和を、より固いものにするっていうか、結束力高めてやっていくのが今後のためにも一番大事と思う。
 今後はトーナメント希望の案も出てる? イヤ、こんな感じで、このキツイ感じがいいと思う(笑)。
むしろもっと若いやつらが積極的に動いた方がもっと面白くなると思うし、俺ら現役の選手が積極的にやったほうがもっと楽しくなるやろうって思う。何より現役の選手は、全員来るべき。どうしても無理な予定があるひととか、フタさん(二川孝広選手・ガンバ大阪・5期生)以外は(笑)。フタさんは多分、一生来ないと思うので、OB会費だけみんなよりゼロ一個多く(=一桁多く)払ってもらうことにして(笑)。現役の選手が全員来て、一緒にサッカーしてもらえたら、OBの上の先輩とかにも応援してもらえると思うし、やっぱり僕らも先輩たちと一緒にプレーしたら、それがきっかけで、先輩もスタジアムに来て応援してくれたりするやろうし。俺も今はガンバの選手ではないけど、ガンバで育ててもらったし、ガンバを出てもガンバ愛は凄くある。歴史のある高校とかと違って、ガンバユースはまだ歴史が19年しかないけど、現役の選手が参加してたら、もっとほかのみんなも参加してくれると思う。
ユースって高校の部活みたいなもので、高校の時なんて毎日練習があって、夏休みになったら大会とかあるし、家族といるよりユースのひとといるときのほうが絶対長かった。“俺の青春はユース”みたいなもんやから、その青春時代の仲間と会えるのは、今、現役やからとか、現役じゃないからとかじゃなくても嬉しいものやと思うし、俺もユース以来久しぶりの先輩とかと会えると嬉しい。
 絶対みんなも各年代で仲がいいはずやから、そこは各年代のキャプテンが呼びかけて誘えばいいんじゃないかな。来年は俺らの代は全員参加で!
今日も全員で60人くらいやったけど、もっと来たらもっといろんなことができるやろうし、11対11とかでもできるやろうしね。いっぱい来たら試合のやり方も考えなアカンから、(試合方法が変わると)試合数も減ったりして、みんな楽になるやろうしね。みんな『しんどい』って言うからね(笑)。
毎年、ガンバユースのOB会が新年の初蹴りというか、俺にとっては“こっから一年が始まる”って感じがしてくる。1月3日って、体調とか崩してない限り、絶対来れると思うから、特に現役は全員参加で盛り上げていって、ガンバユースはみんな仲いいし、みんながおじいちゃんになるまで、盛り上げていきたい。あと2年でOB会も10回になるし、10周年になったらツネさんも『なんかやりたい』って言ってたし、俺らも盛り上げてやっていきたいですね!」

植田龍仁朗選手(ファジアーノ岡山)
「これからもずっと継続してやっていきたい行事」
「凄く楽しくできました。やっぱり上のひとも凄く上手いと思うし、これからもずっと継続してやっていきたい行事だと思います。(ユースからトップ昇格時に歴代最多の6人が昇格し、G6と呼ばれた6人の中では安田理大選手との2人の参加だったことについて)みんなそれぞれ用事もあったと思うんですけど、次は全員会えたらなと思います」

13期生
星原健太選手(ギラヴァンツ北九州)
「みんなに会えてよかった」

「今まであんまり参加できなかったんですけど、みんなに会えてよかったなと思います。同期は(倉田)秋と、(安本)真哉しかいなかったんですけど、1コ上とか2コ上のひととかと一緒で楽しかったです。楽しかったけどめっちゃ足痛いですね(苦笑)。(リーグ戦だと試合が多いので)トーナメントの方がいいですね(笑)」

14期生
安田晃大選手(東京ヴェルディ)
「同期や前後の世代が少なかったので、来年は来るように言っときます!」
「楽しかったです! 僕の代は1人だけで、絡んでいる前後の世代も少なかったので、来年は来るように言っときます! 今日のチームは俺が一番若かったんですけど、上の世代と絡めるのもOB会のいいところでもありますね。みんなでボール蹴る機会も普段はないですし、みんなでサッカーできるというのはほんと楽しいです」

18期生
稲森克尚選手(ガイナーレ鳥取)
「みんなめっちゃ上手くて楽しかった」
「久しぶりに同い年のみんなとサッカー出来て楽しかったです!年の離れた年代の人も、みんなめっちゃ上手くて楽しかったです」

などなど、現役Jリーガーの皆さんも、口ぐちに「楽しかった!」と言っていました。
「現役のひとたちがいるとほかのひとたちも“来ようかな”というのがあると思うから、現役の選手もたくさん来てくれたら嬉しいし、現役のひとたちもガンバユースで育ったということを胸にしっかりと刻んでプレーしてもらいたいと思います。みんなが(ガンバユースへの)想いを持って、それを伝えていってもらえたら」と宮本会長。

西野選手の、「僕たちもガンバのエンブレムに誇りを持って戦っていくので、応援よろしくお願いします」と言う言葉や、丹羽選手の、「僕らが結果を出したら、『ガンバユースでやってた』って誇れると思うので、僕ら現役の選手がもっと頑張れれば」という言葉に、1期生の宮本会長たちから脈々と受け継がれている、「ガンバユースへの想い」が十分に感じられます。

「今回はツネも来て、ミチ(安田理大選手)とか現役のひともいっぱい来てくれたので盛り上がったと思います。続けていくことが大事なので、現役のひとたちもこれからも続けて来てくれたらいいかなと思います」と鴨川幸司・ガンバ大阪ジュニアユース監督。やはり多くの現役選手が参加することで、多くのJリーガーを輩出し続けるガンバユースOB会らしさも際立ちます。

すでに競技生活を終えたOBの方々も、「なかなか現役のプロ選手と一緒にサッカーやれることもないし、OB会でプロ選手とサッカーができて、ガンバユースにいたっていうのは貴重なこと」(1期生・石川裕幸氏)、「今頑張っている現役の選手やツネさんとかも一緒にプレーしてくれたし楽しかった」(大毛氏)と話していました。

「現役の選手が全員来て、一緒にサッカーしたら、OBの上の先輩とかにも応援してもらえると思う」と、「来年は現役全員参加」を安田理大選手が目標にしていますが、来年はさらに多くの現役選手の参加も期待したいですね!

▲楽しそうにプレー中の宮本会長(左)と、安田理大選手。
ちなみに、かつて、「次期会長を狙います!」宣言をしていた安田理大選手ですが、「いや、次期会長は、やっぱり俺はいいです(笑)。会長はミスターガンバ的なひとがやったほうがいいと思うし、(木村)敦志くん(現副会長)がガンバで長いし、敦志くんがいいんじゃないかな??(笑)」とのことでした(笑)。

次の10年、20年に向けて

――10周年にはセレッソユースとのOB戦ができれば――

さて、2007年に初開催されたガンバユースOB会も第8回を終え、あと2回で10周年を迎えることとなりました。
「10周年も視野に入れながら、そこに向けてまた一つひとつ積み重ねていきたいなと思います」と元Jリーガーで現在はヴィッセル神戸のアカデミーコーチで指導者としての道を歩む高木健旨副会長は話しています。

これまで8年の歴史を重ね、サッカー大会と懇親会という形も定着してきたなか、昨年まで懇親会を開催していた「焼肉のでん」の江坂店が閉店したため、今年の懇親会は、ホテル阪急エキスポパークで初開催。

「ガンバユースOB会を設立した当初に、上野山さんに『続けなアカン』と言われていたし、懇親会も例年通りやらなければということで、今年、『でん』は閉店したんですけど、みんないろいろ動いてくれたので場所が変わっても開催できました。OB会のサッカー大会とか、懇親会とかをきっかけに、それぞれの立場でいろいろ感じて、『また今年も一年頑張ろう』と思ってくれるような会になればいいなと思ってやってるし、今年もOB会が無事に開催できたのはよかったですね」と高木副会長。

こうして、「継続することに意義がある」と続けて来られたガンバユースOB会も、無事、第8回を終え、2年後に迎える10周年に向けてのイベントや、次の10年、20年を見据えた継続の仕方などにも、考えが及びます。
「僕自身は2年ぶりの参加だったんですけど、今まで以上に幅広い世代が集まってくれたかなと思います。60人以上も来てくれて、ちょっとずつ定着してる感じはあるんですけど、世代によってはほぼ来てない世代もあるので、10周年を迎えるに当たっては、ちゃんとそういうところも拾っていきたいなと思います」と宮本会長。

節目となる10周年に向けては、「プレミアムなものにしたい」ということでいろいろ企画中とのこと。
同じ大阪のライバルチーム、セレッソユースにも今年からOB会が発足したので、「セレッソユースのOB会と試合とかしてみたい」(宮本会長)という案も出ています。実現すれば、盛り上がること必至ですね!

――次世代の幹部候補生たちにも期待――
 
 今後、10年、20年を見据えて、宮本会長ら幹部の方々は、「幹部の世代交代」も考えているそうです。
「僕らが上にいて、それがずっと続いているので、もう少し若い世代を幹部に入れたいですね。そういう中で、“自分たちがもっとよりよくしていこう”というのが出てくるだろうし。若い世代が幹部でやってくれたほうが、下の年代に目が届いたりするだろうし、そういうのをみんなでよりよくしていくために考えていければ」と宮本会長。
「僕ら上の代がずっと幹部としてやっているとどうしても“やらされてる”感というか、距離感が出ちゃうので、もっと若いひとが参加できるような会にしていこうと思います。下の代も増えてるんですけど、特に5~6期あたりとか、中間層が少ないですね。中間層から下の世代がいかに来てくれるか」と河合直輝氏(ガンバ大阪クラブスタッフ・3期生)。

こうした、今まで引っ張って来られた宮本会長たちの“幹部も世代交代していければ”という想いを、次世代の幹部候補の方々も“自分たちが”という自覚を持って受け止めています。

「今までは上のひとが引っ張ってきてくれたけど、来年は20期生とかが新OBになるし、“引っ張る側も世代交代”という話にもなってるので、来年からは“引っ張って行ける”ような関わり方もしていきたいと思います」と11期生の松岡コーチ。
「これからユースを卒業して新しくOBになる若い人に対して、“魅力あるOB会がある”ということになれば、もっともっと来てくれる人数も増えていくだろうし、僕もそういう(幹事としての)関わりの中に入っていきたいと思います。今も十分、盛り上がってもらって楽しんで帰ってもらってますけど、もっと何か新しいことを考えるなりして、楽しんでもらうことでもっとたくさんのひとを引きつけられると思う。再来年、10回目を迎えるにあたっては、ツネさんとかからも、“プレミアムな10回目にしたい”という話も出てるので、プレミアムな10回目にできるように、今から(企画を)練っていくので、そういうことに対しても関わっていかなアカンなと思ってます」(松岡コーチ)。
また、13期生の安本真哉・ガンバ大阪ジュニアユースコーチも、「自分たちの代の集まりがよくなかったので、増やしていけたらと思いますし、中堅層が少ないとも言われるので、丹羽くんくらいの代(10期生)から僕らくらいの代で盛り上げていけたらいいかなと思います」と話しています。こうした頼もしい次世代の幹部候補生の皆さんの、今後の活躍にも期待しましょう!

――「“ガンバファミリー”というようなつながりができたら」
(石川裕幸氏・1期生)――

「OB会はいろんな世代が来ていて楽しい。僕らは37歳で、普段、19歳と話をすること自体がないので、いろんな世代と話が出来るのは有意義だと思います。僕らは若い世代とサッカーしたり、触れ合ったりするのが楽しい。若い子らと一緒のチームでワイワイやるのが楽しいので、動けないおっさんがたくさんいてもな…とも思うけど(苦笑)、身体が動く限りは続けたいと思います(笑)。OBそれぞれの子ども同士で遊んでるのもいい感じだし、ひとつのコミュニティみたいな、“ガンバファミリー”みたいな拡がりができたら面白いかな」と1期生の石川裕幸氏。

今後、10年、20年後には、OBの数ももっと増えていきますし、“ガンバファミリー”もどんどん拡がっていきそうですね。それに伴い、「あとは今後、どういう方向性で行くのか」(石川氏)と、そうして人数が増えてきたときの方向性も考えていかないといけない時期にさしかかってきたかも知れません。
「参加者が100人とかそれ以上になったら、多分、サッカーで一緒のチームになった以外のひとのことは、あんまりわからなくなってくるだろうし、そうなったらそれぞれのつながりが希薄になって、特に若い子たちには、OB会の存在意義が見いだせなくなるっていうのはあるんじゃないかな」と石川氏。

浜口憲司・元コーチも、「OB会が20年目くらいになると、全然知らないOBとか出てくると思うし、規模が大きくなると、来にくくなったりすると思うので、次の10年くらいは気をつけないといけないんじゃないかな」と、今後の注意点を挙げつつ、次の10年に向けて、「このOB会レポートが届いて、来年度のOB会の案内が来る10月くらいまでの間に、いったんみんなから要望を集めてもらったらいいのでは。“今までにないアプローチをしていくのか”とか、“ファミリーをまきこんで行くのか”とかね。たとえば、やれるのであれば、来年秋に出来上がるガンバの新スタジアムのこけら落としで、“大阪ダービーデー”みたいにして、ガンバユースのOB対セレッソユースのOB、ガンバユースの現役対セレッソユースの現役、最後にガンバとセレッソのトップチームの試合とか、一日かけて、オールガンバとオールセレッソで試合をして、こけら落としとか」と、ご提案されています。

こうして、いろいろアイデアを出し合うことで、またよりよいOB会の形が見えてくると思います。
10周年に向けてのイベントや、今後の改善点、要望、質問などのある方は、ガンバ大阪ユースOB会までメールで送って頂くなり、幹事の方に連絡されるなりしてもらえればとのことです。
ぜひ、プレミアムな10周年に向けて、ガンバユースOBの知恵を結集しましょう!

――「OB会で宮本さんや、いろんな現役の選手と一緒にサッカーやらせてもらうのも指導者として凄く役立つ(9期生・幸岡賢司氏)――

さて、1992年発足以来、多くのプロ選手だけでなく、多くの指導者も輩出しているガンバ大阪ユース。OB会では、指導者の立場としても、OB会を有意義なものとして感じているOB達もいます。

「サッカーはやっぱり面白かったですね。自分の指導の現場にも持ち帰れることがたくさんありました」と言うのは、現在ヴィッセル神戸のアカデミーで指導者としての道を歩む高木副会長。

 近畿大学付属和歌山高校でサッカー部のコーチとして指導にあたる9期生の幸岡賢司氏も、
「ガンバユースの選手はみんな上手いので、ガンバユースで教えられたことを、高体連の選手にそのまま教えられるかというと、なかなか難しいんですけど、『OB会で、ガンバユースOBの上手い選手とこんなふうにサッカーやった』とかいう話をすると、自分のチームの選手の目も輝いたりするし、選手たちの動機づけになる。それはOB会に参加してて、凄くいいこと。OB会には宮本さんとか日本代表とかでやってきた選手とか、現役のプロ選手もいるし、そういう選手がこんなことしていたとか、そういう選手たちは技術の面もそうだけど、メンタル面とかハートの部分も強かったという話をすると、何も例のない状態で話をするより、生徒たちの頭の中にスッと入っていくのかなという部分はあるので、OB会で宮本さんとか、いろんな現役の選手とかと一緒にサッカーやらせてもらうのも、自分の指導者としての部分には凄く役立ってるし、いい機会だなと思います」と話していました。指導者の方にとっても、OB会で得た経験は貴重な糧にもなっているようです。

――「土のグラウンド時代があったことは知らなかった。
そういう歴史を下の世代にも伝えていければ」(桜井佑紀氏・9期生)――

また、サッカー関係以外の各分野でもガンバユースOBの方たちはご活躍中です。
各方面で御活躍中のOBの中の1人であり、現在は泉佐野の「TERRA」(http://winebar-terra.com/)というワインバーで店長をされている9期生の桜井佑紀氏は、「OB会で、自分が現役時代には知らなかった話を聞けるのも身になる」と話していました。
 桜井氏が現役時代に知らなかった話というのは、1期生の時代には、現在OB会が開催されている万博公園スポーツ広場の人工芝グラウンドのようなアカデミー専用練習場があったわけではなく、土のグラウンドで夜間は発電機をつけたり、バイクのライトを頼りに練習していたということ。桜井氏は、今回上野山氏と話をしていて、初めてそのことを知ったそうで、「自分たちはいい環境で練習するのが当たり前だったから、それを知ったことは収穫でしたね。それを知っているのと知らないのとでは練習の気持ちの持ちようとかも変わってくると思う。そういう歴史を下の世代にも伝えていければと思いますし、伝えるべきだと思いました。僕はOB会に来て、そういうことを知ることができてよかったと思うし、やっぱり下の世代のひとも、もっと来てほしい。一回来ると楽しくて“もっと来たい”ってなるはずなので、来たらいいのにって思いますね。もっともっとOB会を大きくしていけたらと思います」と桜井氏。

懇親会で時間をかけて会話する中で、上記のような現役時代には知らなかった歴史を知る機会があったり、いろんな会話をする中で得ることも多いようです。
例年、サッカーに比べて、懇親会は若い世代が少ないのですが、橋本英郎選手も、「懇親会も、社会人になったらお互いいろんな話も出来ると思うし、すごく勉強になるし、いろいろ自分の幅が拡がると思うので、みんなに来てほしいですね」と話していました。

今回、懇親会では最年少世代となった、16期生の吉川陽氏と竹谷昂祐氏も、「みんないろんな舞台で活躍してるんやなと思いました。いろいろ話が聞けるからいいと思います」(吉川氏)、「徐々に顔見知りが増えて来て、そのひとが何をしてるひとだとか、わかり始めたので、先輩たちともだんだん話しやすくなってきました。あんまり自分たちの近い年代が来てないんですけど、もっと自分たちに近いひとたちが来て、近況報告とかできればいいので、来てくれればいいと思います」(竹谷氏)と懇親会も含めて楽しんでいた様子です。

若い世代の方の懇親会参加者が増えれば、きっと懇親会もさらに盛り上がると思いますが、もちろん、サッカーも懇親会も強制参加ではありません。
「懇親会はサッカーに比べたらあんまり参加者が多くなかったけど、来たひとは楽しかったんじゃないかな」と言う鴨川幸司・ガンバ大阪ジュニアユース監督も、「ただ、無理してくるものじゃないし、サッカーと懇親会のどっちかでも来て顔合わせでもしてくれたらいいなと思います」と話していますし、梅津博徳・ガンバ大阪ユース監督(4期生)も、「無理に誘って来るのじゃなくて、自分でいいと思って気づいて来てくれたらいいというのが僕の中の想い」と話しています。
「来たら楽しいんですけどね。ユースOBには僕の教え子もいるので、まだ気づいてないひとには、どうにか気づいてもらえるようにという想いをもって、現場でやっていきたいですね。サッカーに比べて懇親会の参加者が少ないという意見もあるけど、今60人のサッカーに100人くらい来るのがほんとは一番いいと思う。グラウンドに100人集まれば懇親会にも自然と集まるだろうし、そこをどう集めていくか。グラウンドで“ボールで会話できるのがガンバユース”やと思いますし、グラウンドに来てもらえれば」と梅津監督。 

10期生の長田明久氏も、「今まで来たことのないひとのなかには、“俺スタメンじゃなかったし”とか、“つきあいが薄いし”とかいう思いもあると思うけど、そんなこと関係なく、(ガンバユースは)特殊なつながりなので、くればもう一回ユースのときを思い出すというのもあるし、気楽に来てもらいたいなと思います」と話しています。
安田理大選手は、「“俺の青春はユース”みたいなもの。その青春時代の仲間と会えるのは、今、現役やからとか、現役じゃないからとかじゃなくても嬉しいものやと思う」と話していましたが、OB会に来て、特殊なつながりで固く結ばれた、それぞれの青春時代の想い出を語り合うもよし、それぞれの分野で活躍を続けるOB同士で刺激を受け合うもよし。
「サッカーでつながるってこういうこと」(大毛氏)という「特殊なつながり」(長田氏)を感じられて、「年代なんて関係なく、ボール一個あれば、すぐ仲良くなれる」(安田理大選手)、「ボールで会話できるのが、ガンバユース」(梅津監督)です。

まずは、来たる10周年や、次の10年、20年に向けての第一歩となる、来年の1月3日。それぞれの2015年を、かけがえのない仲間たちと、「ボールで会話」しながら迎えてみませんか? 終

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