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知らないおじさんと一緒にアイドルを助けた話

ご無沙汰しています。
まつけんです。
異動してから2ヶ月経ちました。

仕事は楽しい反面、膨大なタスクがあり終わりが見えないです。
毎日頭の中で「終わりなき旅 Mr.Children」を流しながら仕事をしてます。
最近はYOASOBIの「アイドル」がいいですね。

さて本題に入ります。
タイトルの通り先日アイドルをおじさんと一緒に助けました。

ある日いつものように社畜で延々と仕事がある中で、その日は飲み会があったため19時に仕事を切り上げて飲み会に向かいました。

関係ないですが、場所はここ👇

黒毛和牛の食べ飲み放題で6,390円(税込)/人と割とリーズナブルです。
ご参考までに。

飲み会はとても楽しく黒毛和牛も顔が黒くなるまで食べて大満足でした。
そんな飲み会も束の間、23時に差し掛かっていたため「明日も仕事だし帰るか〜」となり解散。
いつものように電車に乗るとたまたま席が空いてる!ラッキーと思い座りました。

何駅か過ぎたあたりで、隣に座っていた女性の様子がおかしい。。。
さっきまで何も気にかけていなかったけど、今見たらなんか肩で息してる。
マスクもつけていたのに、とってる。
呼吸がゆっくりになってる。。

経験上、こういうシチュエーションは大体酔っ払いで、過去に知らない大学生にゲロ吐かれたことを思い出した私は「こいつゲロ吐く5秒前だわ」と思い咄嗟に少し離れて様子を伺ってみる。

今度は手がめちゃくちゃ震えてる。大丈夫か?と思ったが、ゲロ吐かれても怖いし、なんか話しかけてセクハラまがいに疑われても嫌だなと思い距離をとっていたら

おじさん「お姉ちゃん大丈夫かえ?」
女性の目の前に吊り革に捉まり立っていたおじさんが突然女性に話しかけた。
確実に酒飲んだであろう顔真っ赤でバンT着て破れたジーンズにエコバックを持ったおじさん。
絶対こいつのほうが大丈夫じゃないだろ。と思った時

女性「体が痺れて動かないです。。全身に力が入らないです」
と言った途端に座席から滑るようにして床に寝込んでしまった。
おじさん「そりゃ大変だな!次の駅で降りるぞ!にいちゃん肩貸してやってくれ」
俺を指差して指示するおじさん
私「あえいあえ?はい!」
とにかく言われた通り、女性の両脇を抱えておじさんが女性の両足を持って電車を降りた。

初めて知ったんですが、全く身体が動かない大人を運ぶのめちゃくちゃ重たいです。

女性を駅のホームの床で横にしてあげて、私のリュックを枕にして回復体位にしてあげた。
女性はよほど辛いのか、攣っているみたいに指がキューっと萎んでいた。手もめちゃくちゃ冷たい、
おじさんはなんの躊躇もなく女性の手を握って
「大丈夫。すぐに病院行けるから問題ないぞ。すぐ良くなるよ」
と言っているのを横目に、何もせず突っ立てた自分がいたが、ただただ初めてのことで動けなかった。

通りすがる人が声をかけてくれる。

通りすがりA「駅員さん呼んできましょうか?」
おじさん「ありがと!呼んできて!」
通りすがりB「何かお水買ってきますよ!」
おじさん「ありがと!助かります!」
通りすがりC「手が冷たいですか?心拍どうですか?」
おじさん「医療従事者の方ですか?」
通りすがりC「塾講師です」
おじさん「」

そんなこんなで駅員さんが到着。
ついでに救急車も呼んでもらってるとのことで、救急車来るまで待機することに

おじさん「今日体調良くなかったの?」
女性「新宿でライブがあって。。。」
かろうじて喋れそう
おじさん「ライブ?そりゃ人混みで大変だったね」
女性「いえステージに立つ方です。。。アイドルしてま」
おじさん「え」
私「え」
通りすがりA「え」
通りすがりB「え」
塾講師「え」

塾講師はすぐに名前をネットで調べていた。(ように思う)

塾講師「Twitterのフォロワー10万人くらいいますね」
おじさん「お前はよ帰れ」

アイドル「実は〇〇駅で同居人が車で迎えに来る予定なので、、LINEで連絡して欲しい」
とのことで
おじさん「にいちゃん、早めに電話してやってくれ」
私「わかりました!ライン開きますね?」
アイドルからパスワードを聞きLINEを開く。アイドルの見てはいけないものがたくさん映る。
全てを無視して同居人と言われる「むちょ丸」さんへ電話をかけた。
むちょ丸「もしもし?お前誰?」
クソ怖い
私「かくかくしかじか〜」
むちょ丸「チッ、病院わかったら連絡よこせよ」
私「大変申し訳ありません」
なぜか私は誤った。

むちょ丸はLINEのトークと雰囲気がまるで違った。
絶対モラハラ彼氏、、じゃなかったモラハラ同居人だろう。
アイドルには幸せになって欲しいと思った。

程なくして救急隊員が到着。
事情聴取を受け程なくしてアイドルは運び出された。後ほど聞くとどうやら食事と水分が取れていなために貧血と脱水を起こしていたそうな。
女性はこまめに水分と食事取ろうな。

その後おじさんと終電で行ける駅まで一緒に帰った。
おじさんがバンドが好きらしく今もエレキギターを弾くらしい。飲み会帰りで趣味のギター仲間だとか。たわいもない話をした。

結局二駅くらいで終電になり降りた
おじさん「にいちゃんち遠いの?」
私「いや、まぁ歩くには厳しいんで、タクシー捕まえて帰ります」
おじさん「付き合わせて悪かったな。」
そう言っておじさんは1,000円くれた。
おじさん「足りない分はまた街で会ったら請求してくれや」
なぜかおじさんがめちゃくちゃかっこよく見えた。

おしまい。

ほどよくフィクションにしてますが、大筋はノンフィクションです。
思ったことは、東京の人は冷たくてこういう時に動画撮ったりしてネットにあげているみたいなイメージがありましたが、全然そんなことなかったです。
みんな早く帰りたいだろうに、女性と病院まで一緒にいてあげると言っていた主婦の方とかすごいなーと思いましたね。
人に優しくしようと思った5月のある日でした。

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