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組織は「言葉」から変わる

黒田天平 氏 著『組織は「言葉」から変わる 〜ストーリーでわかるエンゲージメント入門』

 新規事業開発プロジェクトのリーダーを任された中堅エース社員(今居完人)の目線で描かれた、従業員エンゲージメント向上のためのインナーブランディングプロジェクトの物語。


 主人公の高校サッカー部時代の監督であり組織コンサルタントでもある灰出巌がインナーブランディングの進め方や各プロセスにおける課題を独自のフレームワークで解り易く解説しています。

 一連のプロセスの大前提となるのは、ビジョンや経営理念、戦略・戦術が明確に言語化されていること。その上でそれらは次のような段階を経て社内に浸透していきます。
 ①解り易い定義
 ②認知
 ③理解
 ④共感
 ⑤体現
 ⑥相互理解
 ⑦社外への発信

 そして定義すべき事柄の中で欠かせないのが「WHY」。本書では「社会に提供できる価値」と定義されています。


 筆者は、「WHYを軸にした経営はビジネス上の判断を誤らず、不祥事を起こすこともない。そしてそのWHYが人を惹き付けるエネルギーにもなる」ということを繰り返し強調しています。

 また終章のタイトルでもある「エンゲージメントとは“ここで働き続ける理由”でもある」というメッセージもまた、筆者がエンゲージメントの本質を解説する上で欠かせない言葉であるように思えます。


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