「技術自給率」??

第6次エネルギー基本計画素案を読んでいると、「技術自給率」という用語が2カ所ありました。

技術自給率??そんな言葉あったっけ??ということでよく読んでみました。

すると、p.104の注12に「サプライチェーンの中でコア技術を自国で確保し、その革新を世界の中でリードする「技術自給率」(国内のエネルギー消費に対して、自国技術で賄えているエネルギー供給の程度)を向上させることも重要である。」とかいてあります。

つまり、「国内のエネルギー消費」に対する「自国技術でまかなえている」エネルギー共有の程度ということだそうです。

何をもって「自国技術」とするのか、「技術」をどうやって数えるのか、何をもって「自国」とするのか、非常にあいまいです。さらに「自国技術で賄えているエネルギー」って一体なんなのでしょうか。

つまり、技術自給率を構成する要素は恣意的に操作可能になっています。こういう非常に曖昧な(いい加減な)定義を、政府が政策を作るときに用いるべきではありません。

「技術自給率」の定義が非常に曖昧なのですから、それ自体に何か意味があるとは思われません。「技術自給率」を持ち出すことで、どのエネルギー源の何を強調しようとしているのか、ということの方に注目した方が良いでしょう。


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