見出し画像

渾身のネタ記事を納品したのに潰された話。4年越しにその記事を公開します。


頑張って作ったものが世に出せず終わる。

クリエイターとして一番イヤな事態である。にも関わらず、頻繁に発生する。

一番典型的なのが、「納品後にクライアントが未払いでバックレる」である。

「好きに作ってください」みたいな依頼ならまだマシだ。自分の作品として勝手に世に出せばいいからだ。好きに作れるなら、クリエイターはたいてい気に入った作品を生み出すことができる。

一方、「これの宣伝なので、こういうものを作ってください」みたいな依頼だと悲惨である。ゴリゴリの広告クリエイティブを自分の作品として世に出すのは憚られる。結局、よく分からない中小企業の広告記事を頑張って書いたのに1円にもならずに死蔵されるみたいなことになる。この世は残酷だ。


もうひとつ、よくあるパターンとして、「クライアントOKが出て報酬も振り込まれ、気に入っている作品の公開を心待ちにしていたが、意味不明な理由で公開されない」がある。

ここで提示される謎の理由には、「上役のOKをもらっていたのですが、先日改めて行なった会議で疑義を呈されてしまいまして…」「この度、会社としてメディアの方向性を新たに考え直すことになりまして…」などがある。こういう謎の理由が解消されることはあまりないので、結局そのまま無限に保留されるパターンが多い。その会社は公開しないコンテンツにムダに報酬を支払って悲しいし、クリエイターはせっかく作ったものが公開されずに悲しい。正真正銘のLose-Loseである。


僕もそういう経験がある。4年ほど前、某有名企業のオウンドメディアにネタ記事を寄稿してくれと頼まれた。

原稿料は特別良くはなかった。ただ、某有名企業はシャレが通じる企業だし、そこのオウンドメディアの仕事は楽しそうだと思って引き受けた。「自由に楽しいものを作れる仕事なら、金払いが多少悪くても構わない」という感じ。

しかし、結論から言えば、この判断は間違っていた。頑張って作った記事はいつまで経っても公開されず、4年経った今も公開されていない。クライアントは何度聞いても「公開時期については調整中です」と答え続け、気づいたら音信不通になっていた。


僕は「せっかく頑張って書いたのに悲しいなぁ…」と思いながら、提出した原稿をGoogleドライブの片隅に放り込んだ。深い階層に放り込まれた原稿に光が当たることは、4年間ついぞなかった。

今日は、それを公開してみようと思う。渾身のネタ記事を書いたのに公開されなかった悲しみを、4年越しに売って金に換える。「江戸の仇を長崎で討つ」という言葉があるが、「非公開の仇を売上で討つ」である。儲かることで悲しみは拭われるのだ。


以下、4年前の僕が頑張って書いた長い原稿へのリンクを貼る。Googleドキュメントのリンクになるので、noteの仕様的に「500文字です」みたいに出ると思うけど、実際にはネタ記事がまるごと一本読める。1万文字ぐらいある。

気になる方はぜひ課金して読んでほしい。単品購入(300円)もできるが、定期購読(500円/月)がオススメだ。いつ始めても今月書かれた記事は全部読める。7月は4本更新なので、バラバラに買うより2.4倍オトク。



ここから先は

523字

¥ 300

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?