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「ウェイトルームでの指導で選手の性格や個性をどう把握して対応しているのか」への回答①

以前行ったセミナーにご参加いただいた方から「ウェイトトレーニングルームでの指導で選手の性格や個性をどう把握して対応しているのか」というご質問をいただきましたので、今回はお答えしたいと思います。

ウェイトトレーニングをチーム内のルールとしているチームもあれば、そうではないチームもあるようです。我々のチームではグループを分けて、全員参加するという方針にしています。プログラムもS&Cが作成し、行ってもらっていますが、内容は現在の怪我の状況や過去のケガ、個人の要望などもふまえて1人1人のプログラムは多少異なります。

チーム専用トレーニングルームを所有しないチームの場合、どこか民間や公共の施設をお借りすることになるわけですが、施設の規模や雰囲気、置いてある器具によって気分の上下が激しい選手も中にはいます。(100%同意するわけではないですが、気持ちはわかります(笑))

まずはトレーニングうんぬんよりも指導者側がどういう人間かを知ってもらうことからスタートします。知らない人からいきなりトレーニングプログラムを渡されて「わかりました」となる選手ばかりではないです。その中で過去には様々な選手がいました。

①トレーニングにいまいち乗り気ではない

②自分のプログラムをやる。

③トレーニングが好きすぎる

④淡々とこなしてくれる

⑤その他、いろいろ


①トレーニングにいまいち乗り気ではない選手に対して

話をする中で「なぜチームとしてトレーニングをするのか」「トレーニングがなぜ大事なのか」をその選手と二人で話す機会を必ず作るようにしています。

トレーニングをする目的を共通理解として納得してもらう事なども話をします。ほとんど「OKOK」とみんな言います。確かにやってないかと言われると、やっていないわけではない。

ただ、ほとんどの場合、軽い重量だったり、フロアでもできる動きをメインとしたエクササイズが多く、こちらがターゲットとしている重量やボリュームに達していないことが多い。掘り下げていくと、その選手は過去に行ったウェイトトレーニングやトレーニングそのものに対してマイナスイメージを持っていることもあります。

例えば、試合前にやりすぎて試合時に筋肉痛で上手くプレイができなかったという経験や無理に高重量を持たされて体を痛めたなどウェイトトレーニングへの不安やトレーニング指導者への不満を感じていることも確かにあります。こういう選手が少なからず存在していることはS&Cとして気を付けなければいけないと背筋が伸びます。

過去には無理やりさせたこともありますが、決して良いことではなかったなと反省しました。やらせることによって、やらされていると感じ、ウェイトトレーニングの時間が苦痛になってしまうだけではなく、当たり前ですが効果が全くでない。そしてS&Cとの関係性も悪くなることがあります。(だからと言って全て選手の言うとおりにするわけではありません)

こういう選手とは「どういう時に不安なのか?」「どういう時にはトレーニングに積極性が増すのか」を聞き、話し合ったり観察します。安心だと思うエクササイズの中から実際に行う種目を選ぶことからスタートしますが、プログレッションやリグレッションがトレーニングが大好きな選手と比べてより必要になってくると思います。


長くなったので次回に続きます。


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