MMORPGとは何か?

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少しだけコードが進捗した。写真はGenesisの最初の太陽と岩盤の描画テストが動作した。何年か前に作ったゲームからのコピペなのだけど。

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10年ほど昔、オリジナルのMMORPGを開発・運営して利益を上げている企業の社長で、自身もMMORPGの廃プレイヤーである社長と話した時のことを、いつも思い出す。

MMORPGの定義として、ほかのビデオゲームとの違いに必要なものをひとつだけに絞るとしたら何か? という話題になった。彼は、MMORPGとは、

「何年もかかるような計画を立てて、それを実行していく過程を楽しむゲームである」

だと指摘した。同時接続の人数とか、キャラクターの成長蓄積要素とか、自由度が高いゲームルールとか、そういうことはしくみのひとつであって、ほかのゲームにもある。最終的に他と違うのは長期の計画ができるかどうかであるとした。逆にいうと、同時接続が少なくても、キャラが成長しなくても、自由度がなくても、長時間の廃プレイが可能じゃなくても、自分で長い計画を考えて実行できれば、MMORPGだというのである。

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上の写真は、ぼくが運用している(いた)マイクラのサーバーでの作業中の画面だ。今はサーバーを止めていて、いずれ再開したいプレイだ。立体フラクタル構造である、メンガースポンジのレベル5をガラスで建造しようとしている。

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上の写真は、レベル3のメンガースポンジだ。レベル1のメンガースポンジは20個の立方体からなる。レベル1が20個あつまったらレベル2,それが20個集まったらレベル3,それが20個でレベル4,それが20個でレベル5である。レベル5スポンジの高さは、3x3x3x3x3=243ブロックであり、マイクラの最大高さは256なので、これがマイクラのバニラ版で実現できる最大サイズのスポンジだ。レベル5には、20x20x20x20x20=320万個のガラスブロックが必要だ。これを、バニラのサバイバルモードサーバーで、ツールなしで構築したい。

320万個のガラスを作るには、320万個の砂が必要だ。320万個の砂のためには、巨大な砂漠をいくつも更地にするぐらいに砂を集めなければならない。バニラのサバイバルモードなので、そのために高速なツールをはじめ修繕のしくみなど、あらゆる自動化やテクニック、工夫、知恵が必要だ。友人たちの案内でネザーを探検し、ポーション作成に必要な素材を集め、砂を集めるための鉄道網を建造し、村人を増やし、アイアンゴーレム畑を建造し、溶岩を集めて熱源とし、、あらゆるマイクラテクニックを学んでいった。

友人の助けを得ながら数ヶ月間、ひたすらに取り組んだ。マウスを1個使い潰した。このスポンジはまだ半分も完成していないが、しかし、この作業を通して、何人かの友人と一生続くかもしれない信頼関係ができたような気がしている。

いまでもこのスポンジのための建造計画は頭の中にあって、生活の状況が許せばまた作業を再開しようと思っている。

MMORPGの定義の話に戻る。

マイクラで巨大建造物を何年かかけてでも作ろう。と思えて、それを実行し、その過程を楽しむことができるので、マイクラはMMORPGだと言える。マイクラは、バニラ版でも、非常に優れたMMORPGであると言えるのだ。

Massively Multiplayer の "Massive" は、同時接続の人数ではなく,広大な世界でもなく、Massive な計画のことだったのである。



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