名著「成功者の告白」から学ぶ! 急成長する組織を崩壊させないためには、母と父の2つの顔が必要だった

成功者の告白に出てくる組織論が具体的で秀逸だった

あなたは成功者の告白という本を読んだことがありますか?

成功者の告白

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この本は、10年以上も前に出た神田さんというコンサルタントが書いた本になります。

この本は10年以上前に出てるにも関わらず、起業家必見の著と言われており、組織に関してものすごく深い洞察がある本だと思います。

この本の内容は、神田さんの実際の経験をストーリーで小説仕立てで書いたものになっています。

具体的には、主人公がリストラの危機に合い、そこから会社を立ち上げて、そしてその会社がうまくいくと同時に組織に対する問題が続出して、そして家庭も崩壊するという、とても学びがいのある内容にになります。

この本で神田さんが言っている中では、起業の成功と家庭というのはなかなかバランスが取れなかったり、ビジネスがうまくいって家庭も上手く行かない、あるいは仕事と家庭のバランスをとるようにしても子供が病気になったりと今までの起業の本の中で中々ないような、ただ実際そうなってるんだろうなっていうような本になってます。

詳しく読みたい方はぜひ読んでみてください。

ビジネスと組織論をライフサイクルで考える

この本の凄い所は、「ビジネスとそして組織をライフサイクルで考える」ことになります。

ライフサイクルイメージ

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ライフサイクルというのは具体的には、導入期(創成期)→成長期→成熟期(安定期)→衰退期という4つのビジネスのライフサイクルにおいて、今自分が打つべきことは何かというの考えるということです。

余談にはなりますが、ビジネスにおいて一番参入すべきは、成長期の前半というところで、中々ライバルも少ないものの、市場が成長してるという段階で参入すべきだと書かれています。

この考え方を組織においても応用しています。

一番最初に起業家が会社を作り始める時が組織における導入器となり、商品が売れ始めるのが成長期、そして波に乗って売上がかなり上がるのが成熟期、そして勢いが落ちるのが終息期というところになります。

この段階に応じて、いろいろな問題が生じてくるということをこの本では語っています。

自分自身も、学生団体を立ち上げて5000万円規模の国際会議を運営したことがありまして、組織も0人から最後60人になるまでの組織を経験しました。

本当にこの本の内容を元に運営していましたし、組織運営においてとてもすごく参考になりました。

知人の経営者の方も、このはとてもおすすめと言ってるぐらい内容がかなり秀逸な本になっています。

組織の成長似合わせて様々な問題が出てくる

組織が成長するにつれて、複雑な問題が生まれてきます。

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まず導入期(創成期)のところは、起業を自分だけでやるので、そこまで組織的な問題は起きてはきません。

そして成長期の前半になると、だんだん組織の人が増えてきて、なかなか自分だけだと手が回らずに事務的な部分をサポートしてくれる人が出てきたりとか、人が増えていってだんだんと自分だけの会社というところから自分とそのサポートしてくる人たちというような風に変わっていきます。

そして次に成長期の後半になってくると、また更に人がどんどん増えてきて、会社内の中でも顔が分からなかったりとかするようになってきます。

この辺から大きな問題が出てきます。

今まではただの会社と社長とそのサポート役みたいな形でよかったものが、だんだん30人を超す成長期後半になってくると、本当にシステマチックに運用をする必要があります。

その中で、この本で書いてあった問題としては、以下のようなことがあります。

例えば、
・ストレスによる病人がどんどん出てくる(何故出てくるかと言うと、組織の上手くいかないひずみの負のエネルギーを吸収してしまって、病気の人が出てしまう。なのでその病気に強くなったとしても今度また別の人が病気になってしまう)
・入社してきた人が根付かずにすぐ辞めてしまう
・古いシステムを使っていて、本当に一つ一つの業務にものすごく時間がかかる
・右腕だと思ってた信頼できる部下が実は一番自分を裏切っていて、一番自分を倒そうとしている

とかそういったような話が本の中にも、実体験の中にもありました。

こういった経験は、急成長しているベンチャーの方はあるのかなとは思っています。

解決するには無償の愛と規律が大切だった

では、どうやってその組織の成長期の後半を迎えた時の問題を解決することができるのでしょうか。

この本で紹介されてるのは、組織をシステム化するということです。

これはどうすれば良いかというと、この記事のタイトルの部分にも出るんですが、「母と父の両方の側面から組織をマネジメントする」必要があるということでした。

母の側面という名は無償の愛であったり、無償の無条件の承認ですとか、本当に人を受け入れて暖かい雰囲気を作っていくというところになります。

父の側面は、規律や社会の厳しさであったりとか、しっかり守らなきゃいけない事を教えていくということになります。

これを同時にやることによって、組織がちゃんとシステム化されて、うまく回っていくということでした。

これは順番を間違えてはいけなくて、最初から規律を厳しくやると、多分子供の子育ても同じだと思いますが、反発されますよね。

そうではなくて、まずは母の側面です。無条件の愛、無条件の承認というものから入って、組織が暖かく、みんながみんなを受け入れるような状態になってから、規律を作っていくというところでシステム化してくることが大切です。

この本では、システム化をしていく中で、膿が出てくると書かれています。

システムが合わない人達ってのは必ず出てきてしまうということで、この本の右腕の人が、リョウって言うんですけども、自分を裏切って行動して、セクハラをして会社をクビになるというようなことも書かれています。

このように母と父の側面の両方からやっていくことが大切です。

具体的にこの本で書かれているのは、母の側面ではクッシュボールというものを使った good and wellという方法が紹介されていました。

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その方法では、小さな柔らかいボールを社員同士が、今日よかったことは何かっていうのを言って、他の社員に渡すっていうようなものになります。

簡単な仕組みですが、権威ある人が考えた理論に基づいていて、簡単にできるけどもすごく効果があるということでおすすめされていました。

これは私も、学生団体の時にやろうと思っていたのですが、なかなかいきなりボールを持つのは変なことなため出来なかったです。

ただ飲み会とかをやってチームの結束が高まったりとか、お互いがお互いを理解するような機会を作っていました。

もうひとつの父の側面はクレドを作るというものですね。クレドというのは規律というか、そのチームの中で守るべき考えでして、バリューって言っても多分いいのではないかなとは思ってます。

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クレドも私学生団体の時に作り、団体のメンバーにすぐ忘れられた側面はあったのですが、母と父の両方の側面からマネジメントをしていたため、組織の成長期を乗り越えることができたのかなという気はしています。

無償の愛と規律を作るにはピアボーナスがおすすめ

では、実際に私も先ほど上で書いたんですけど、やはりクッシュボールってなかなか物理的に集まってないと無理だったりとか、そういうのをやるのってすごく難しいじゃないですか。

それを簡単に出来たりとか、クレドを作ったものの浸透させることができないというのを解決するような方法が、テクノロジーを使った実現方法があります。

それは何かと言うと、ピアボーナスと言われる従業員が感謝のメッセージとポイントをお互いに送りあって、そのポイントが最後何かお金だったり、福利厚生の商品に変わるというようなテクノロジーの仕組みです。

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これ何がいいかっていうと、クッシュボールでやってるような、お互いを褒め合う仕組みをWeb上のバーチャルでできて、社内チャットとかも組合させてできるんで、かなり簡単にできるということなのですね。

これならクッシュボールを持って一つの所に集まって、時間をとってやる必要なく、お互いがお互いを褒めて、認め合うっていうことができます。

母のマネジメントというのをお互いができるようになるというところですね。

これは本当に学生団体の時にやりたかったことなんですけども、これがあっただけで本当に組織な側面とか雰囲気って全然変わるんだろうなって思っています。

自分でもトライアルでやったことあるんですが、嫌いなのかなと思っていた上司が意外と褒めてくれるんだと思って楽になったりしました。

そういった母の側面をマネージャーの誰でもが、実現できるようにすることができるようになっています。

もうひとつの側面の規律っていう部分なのですが、クレドを作るのはそんなに難しくないです。その組織で守るべき考えや行動は作るのは難しくないのですが、浸透させるのはとても難しいです。

どうすべきかというと、日常会話の中になるべくたくさん登場させるようにしていくことが必要です。

このピアボーナスのすごいところは、お互い感謝のメッセージを送る時にバリューに紐づけて送ることができるんです。

例えば、メルカリさんがやってるのは、何何してくれてありがとう、 Go Bold みたいな形で、バリューと紐付けてピアボーナスを送ることができるということです。

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実際、最初は母の側面もやりながら、次の段階でバリューを紐づけて規律を浸透させることができると、この著者の神田さんもすごく驚くような素晴らしいツールになります。

ただこれは、そんなにお金もかからず実現できるんです。500円ぐらいでできるので、急成長してる組織をこれで母と父両方の側面からマネジメントができるのでこのツールがぴったりなのではないかとおもいます。