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けん玉は、すごい。

ハートで繋がったイベントは「すごい」。
先日のけん玉イベントに参加した時の感想です。
何がすごかったのか
舞台演劇や町おこしイベント、地方のお祭りや学校のイベントのノウハウにもつながるお話なので、ぜひ読んでいただけると嬉しいです。

① 未来をつなぐ気持ち


けん玉の国内需要は10年前と比べると減少中。
海外へ広まったKENDAMAも需要が伸び悩んでいます。
けん玉のイベントを都内で開催しようとすると、コロナ明けのインバウンド需要を受け、イベント施設の利用料金も高騰中。
イベント開催への協賛金も、数年前に比べると思うようには集まるとは限らない時勢です。

しかし近年、10〜20代の若い日本人選手は、けん玉ワールドカップ、Catch&Flow、North American Kendama Open、Battle at the Border(米国)、European Kendama Championshipなどの国際大会で、優勝や上位入賞を果たし、彼らが国内でイベント活動を始めようという機運が高まりつつあります。

EKC2023Freestyle部門で圧倒的な強さを見せたYASU(13) 

世界で活躍する若い彼らを「KENDAMA沼」に導いたのは、各種メディアでけん玉を披露し、カッコイイけん玉のフロントランナーである
けん玉パフォーマンスコンビ「Zoomadanke(ずーまだんけ)」。
そのメンバーであるコダマン(児玉健さん)は、現在も日本のけん玉ムーブメントを牽引するインフルエンサーの一人です。

彼が発起、企画、運営、MCと大車輪の活躍をしているイベントが、先日6回目の開催となった
Tokyo Kendama Day(2024)
です。

同イベントのオーガナイザーはコダマンと東郷さん。
東郷さんは、デザイナーとして活躍するかたわら、けん玉の魅力をストリートファッションと融合させて発信し、けん玉×デザイン要素では欠かせない人です。
彼ら2人の共通点は
「けん玉の未来をつなぐ」
つまり、カッコよくて楽しいけん玉の担い手を継承する活動を活発にしていること。
けん玉イベントや出店の時、一昔前まではボランティアが当たり前でした。でも、若い人だって時間は有限。勉強や修行だとしても無償で奉仕を続けることはおかしい。何よりモチベーションが下がる。
私が二人にそれぞれ話をうかがった際、おなじように
若い人が中心になって「けん玉」で自立してほしい
というお話しをされていました。
楽しんで得たスキルのけん玉で、社会を学べれば素晴らしいことです。
たとえけん玉を商売にしなくても、後々必ず役にたつノウハウを得ることができるはず。
今回のイベントはそんな2人の気持ちが、すでに若い世代へ確実に伝わっていることを感じるイベントでした。
しっかりステージの上で楽しませ、楽しむ気持ちにあふれたパフォーマンスやMCは非常に頼もしかったです。

② 全員で楽しむマインド


私は地方自治体が主催するイベントや、NPOが主催する町おこしイベント、企業が多数協賛する大型イベントなど、さまざまなイベントを内部から見てきて、このTokyoKendamaDayほど、会場全体が楽しむマインドであふれているイベントを見たことがありません。
自助共助とも違うし、トップダウンとも違う。
「けん玉は楽しい」と身体全体で表現できる「全員舞台」がそこにあったように感じます。

YASUがあおり、オーディエンスが応える。これ、KENDAMAです。

今回のTokyo Kendama Dayでは、事前に出場登録した一般の参加者が出演する
KENDAMA SHOWCASE BATTLE

後半第二部で開催された
FREESTYLE SUPER MATCH
で、その「全員舞台」が具現化しました。

よそ見は御法度、「ミス」がつきもののスキルトイであるけん玉。
「フリースタイル」けん玉で表現する技のほとんどは、技名もないオリジナルばかり。人前での緊張や体全体での表現などから、ミスが連発することがよくあります。
だからこそ、オーディエンスは応援したくなる。
凄技を見た時の条件反射だけじゃなく、声は「期待」へと変化する。
選手(演者)は声に応えることに集中させることで、ギアをHighに入れることができる。
見たことのない技を成功させ、期待に応えた選手と会場は一体になる。

どうでしょう。ただ「けん玉の競技を見にきた」のではなく「けん玉のショーを見にきた」のでもない。簡単に言えば、けん玉をやらない人でも
一緒に騒ぎに来た
でもOKの、会場が一体となったかのような、全員で楽しめるイベントが
Tokyo Kendama Day
なのです。

③ 客もゲストも遊んでる(声をかけないと損)

けん玉イベントではワールドカップの会場でもそうなのですが
有名選手でも普通に遊んでます。
今回のTokyo Kendama Dayもそれは同じ。むしろ、ほどよく会場がコンパクトなので、お目当てのけん玉プレイヤーやインフルエンサーを探しやすかったのでは?
けん玉ワールドカップ(KWC)主催のGLOKEN代表、窪田保さんもいましたし、KWCの名MCで、東京オリンピックBMX会場MCでもあったnobさんもいました。
前述の国際大会優勝者も多数いましたし、KWC2連覇を達成したタクヤくんや、tiktokでフォロワー45万人超えのゆーだまもいました。
有料イベントだからでしょ?
と言うなかれ。
あなたの時間も有料だからこそ、トレードオフで貴重な体験の時間を買うのです。

毎回、ゆーだまとは写真を撮ることにしてますw

④ ノンストップな興奮を演出するBGM


ここまでは、けん玉フリークなら気付きそうな視点なのですが、最後のこの1点だけはちょっとマニアックなスゴいところを。

フリースタイルけん玉には音楽が欠かせません。
フリースタイルに限らずとも、国際大会のほとんどで会場では音楽が流れています。

Tokyo Kendama DayのBGMは、前述の東郷さんとけん玉プレイヤーのTAIGAくんが担当していました。
(スタエフでは東郷さんのお名前だけ上げてしまった💦TAIGAくんごめん🙏)
2人ともけん玉プレイヤーであり、東郷さんの息子さんはフリースタイルけん玉世界大会「Catch&Flow」の優勝経験者です。

第二部のFREESTYLE SUPER MATCHは、運営側が決めた対戦カードでのフリースタイルけん玉バトルがおこなわれました。
シームレスに会場BGMから対戦BGMに切り替わり、会場の興奮を冷めさせないBGMの切り替わりをそつなくこなしている感が特にヤバかったのです。
気づいた人はどれだけいたでしょうか・・?

実はわたくし、CDJ-1というPioneer製の初代CDJ(CDでDJプレイをする音響機器)を持っていた時代がありまして。ほんの少しだけ知っているんです。
オーディエンスをアゲた状態をキープすること
の難しさを。
そして、対戦カードに応じての選曲がまた良かった。
プロのDJになると、ハードなダンス曲やヒップホップを選曲しがちで、意外とけん玉の動きやバイブスに合わないこともあるなぁと感じてたんです。
でも、2人ともけん玉プレイヤー。そこらへんは熟知しています。
フリースタイルの時のDJ担当TAIGAくんの選曲は特に秀逸!!
女性同士の対戦では可愛げのあるループを使った曲を
少しオタク気質の感じられる選手にはアニメ風旋律のある曲を
この選曲をしていた時のTAIGAくんがメッチャうらやましいww

会場の興奮を冷まさせず、ファイナルマッチまでどんどん盛り上げていった要素のひとつとして、Tokyo Kendama Day会場のBGMは、非常に重要な要素だったと思います。

今後のTokyo Kendama Dayは


最後に少し話がそれますが、このイベントが楽しすぎたので、あえて
こうなってほしい
という点も言及しときます。
(えらそうでスンマセン)

初心者コンテンツ
これは難題なのは百も承知なのですが、豪華なゲストや参加者がいる会場なので、初心者・中級者のワークショップ的なコンテンツもあっても良いかなと感じました。
しかし、会場は大入り満員だったのでスペース的にも難しいかな・・

ショップ等ブースの配置
これも会場の広さの問題もあり難しいのですが、珍しいけん玉を手に取って買えるチャンスととらえて来場されている人も多かったので、落ち着いて吟味できるブース配置だと出展者がもう少しやりやすかったかな・・と感じました。

いちおう結論


Tokyo Kendama Dayが実施される理由は

都内で
大きな会場で
競技じゃないけん玉イベントをする

ことで、けん玉コミュニティーの親睦を深めて、未来への橋渡しをすることが目的なのだと感じています。
前記のとおり負担の大きい都内開催を継続してくれている、コダマンと東郷さんには本当に頭が上がりません。

だから、前記の足りないと思ったところは
地方でやればいい』
そう自分に言い聞かせています。

私が住む茨城、そして千葉、群馬、埼玉、長野、神奈川、新潟、山形、青森、北海道、大阪、兵庫、岐阜、滋賀、愛知、鹿児島、沖縄・・えーっと、そのほか全国のダマーのみなさん!!
コダマンや東郷さんにばかり忙しい思いをさせるわけにもいきませんよね!

楽しませてもらったぶん、私のできることを通じて恩返ししていきたいと思っています。
この文章もそのひとつ!!
できることからコツコツと!!

けん玉が楽しく、あたりまえのコンテンツになるように。
世界で活躍する選手にスポットライトが当たるように。
おとなの笑顔が子供を笑顔にする、その一助になるように。

せいいっぱい遊びましょう!!!

Tokyo Kendama Day 2024


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