顎関節に関与する筋③
内側翼突筋と外側翼突筋
内側翼突筋:四角形の形をしていて深頭と浅頭を持ってます。
深頭は翼状突起外側板の内側面と口蓋骨錐体突起から起き、蝶下顎靭帯の内側を後下方に走行したあと下顎骨付近にある翼突筋粗面に停止します。
浅頭は上顎結節と口蓋骨錐体突起から起こり、停止部では深頭と一緒に翼突筋粗面につきます。
主な作用は下顎骨の挙上です。図のように内側翼突筋は斜め後方に走行しているので外側翼突筋と協働して下顎骨の前進運動に働きます。
外側翼突筋は三角形の分厚い筋です。この筋は上下2頭を有してます。
上頭:卵円孔と蕀孔の外側の側頭下窩上壁(蝶形骨大翼の下面と側頭下稜)から起こります。下図に卵円孔・蕀孔・側頭下稜・蝶形骨大翼を赤印で示してます。
下頭:上頭より大きく翼状突起外側板の外側面から起こります。下頭の下方部分は内側翼突筋の2頭の間に挟まれます。
下図の僕の指の箇所ですが内側翼突筋の浅頭と深頭にほんと挟まれてますよね!
内側翼突筋の線維が上下方向に走るのに対して、外側翼突筋は水平方向に走ってますよね。この走行から想像できるように、作用として関節円板と下顎頭を前方の関節結節まで引きます。つまり、外側翼突筋は下顎の前進運動の主働筋になります。
側頭筋と同様に顎関節に関与するので、この筋がコリコリになると、
頭痛や耳鳴り、肩こり、高血圧や高血糖、自律神経の乱れ
の原因にもなると言われています。