【館長の独り言vol.01】見聞図書館を始めたワケ
2020年5月1日、ライター向けの取材企画「見聞図書館(けんぶんとしょかん)」をオープンさせた。まだ、現時点では概要しかないが、これからどんどんコンテンツを増やしていきたい。
この企画は、ライター仲間であり、心強い同志である本田もみじさん @osaka_writerが関わってくれている。昨年(2019年)末、二人で小さな小さな忘年会をした。
見聞図書館(当時は別の名前)の話のあらましは、そのときに決まった。
見聞図書館は食事の席でのアイデアから始まった
見聞図書館を始めようと思ったのは、もみじさんとの食事で話したことがきっかけだ。
「ライターのために何かできないか?」私にはずっとそんな思いがあった。私自身、2017年2月にクラウドソーシングサイトを利用してライター活動を始めた身。
広告会社や出版社で働いたこともなく、何のツテも知識もない中で試行錯誤を繰り返して、なんとか3年もの間ライターとして活動してこられた。その過程で、たくさんの人に助けられてきた。
けれど、世の中には、私よりもすごいライターさんがたくさんいる。もみじさんもその一人である。マーケッターとしても活躍されていて、私にないものをたくさん持っている。
そうしたすごい人たちがたくさん前を走っている中で、私にできることは何か?の答えがずっと出せずにいたのだ。昨年末、偶然twitterでもみじさんとご飯を食べることが決まり、その食事の席でふと漏らしたのがきっかけで見聞図書館が企画としての芽を出した。
見聞図書館を始めたワケ
もみじさんも私も、ライター活動の中で取材仕事が多々ある。私が取材やインタビュー仕事をできるようになったのは、あるメディアで初心者でも取材をさせてもらえる仕事があったからだ。(今はもうそのメディアはなくなってしまったが)
そこで初めて取材を経験した。あの経験がなければ、私は今も取材やインタビューなどの仕事を請けられていないのではないかと思う。運よく経験できたことがきっかけで、他のメディアでも取材やインタビューをさせてもらえるようになった。
見聞図書館で「ライターがライターの話を聞く」というコンセプトにしたのも、実は私の経験からきている。取材やインタビュー経験のないライターが、取材(あるいはインタビュー)仕事をしたいと思っても、現実問題としてそんな機会にはなかなか出会えない。
だったら、その機会を作ってしまえばいいのではないか?と思ったのだ。
「ライターがライターに話を聞く」というコンセプトだけでも、試みとしては十分面白いだろう。実際、ライターさんから深い話を聞く機会なんて、そんなに多くない。加えて取材やインタビュー経験もできるとあれば、話を聞く側・聞かれる側のライターにとっても価値がある。
そんな閃きから、見聞図書館の企画は始まった。
見聞図書館の目指すところ
見聞図書館は、ライターにとって活動のプラットフォームになることを目指している。プラットフォームといっても、ただ取材記事を集めるのが目標ではない。
たくさんの取材記事が集まれば、現役ライターはもちろん、これからライターを目指す人、取材ライターになりたい人たちにとって参考になるような面白い読み物ができるはず。
コンテンツが増えれば増えるほどに関わるライターの数も増えて、見聞図書館自体がライター図鑑にもなるだろう。そうなれば、コンテンツ制作会社やデザイナーがパートナーライターを探すマッチングサイト的な役割も担えるはずだ。
そういえるのも、もみじさんも私も個々にライター活動をする中で、個人から法人まで発注者さんとの繋がりがあるからだ。「誰か良い人を紹介してください」と声を掛けられることも少なくない。
探せる範囲でご紹介をすることもあるが、声がかかる案件全てに対応できているわけではないのが現状だ。そんなとき、非常に残念な気持ちになる。
紹介できなかったことはもちろんだが、「この人なら」と声をかけてくれているのに、応えられなかった不甲斐なさを感じるのだ。
見聞図書館でライターがたくさん関わってくれれば、そうしたことも減ってくるだろう。良いパートナーを見つけたコンテンツ制作に関わる人たちが、見聞図書館で見つけたと言ってくれれば、良いスパイラルが生まれるはず。
見聞図書館で目指したいのは、コンテンツ制作に関わる全ての人がwin-win-winになる関係。その関係づくりの一翼を、見聞図書館が担えればとても嬉しい。それが館長の夢であり、目標だ。