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むしろみんなで間違うことのほうが多いのではないか

 昔、農家が国の指導で農薬をバンバン撒いていた時に、宇根豊さんという若い農業改良普及員が「田んぼの虫の状態を見て農薬をまくべきだ」と言ったのだそう。
 内外からの圧力に耐え、まわりのお百姓さんたちからの懸命な支えもあって、農薬の使用量は激減したそうだ。

 周知のように民主主義のルールは多数決である。しかし、多数派が正しいとは限らない。むしろみんなで間違うことのほうが多いのではないか。
 オレはそんな気がしてならないのだがどうだい?

『百姓の遺言』(山下惣一)

 どうだいもなにも、こういう話はいやというほど聞いたり読んだりしているはずだ。それなのになんでいまさらわざわざこの部分を私がここに取り上げたか。
 正直なところ、ごめんなさい、わかりません、だ。
 実のところ、私がこの話を取り上げたんじゃなくて、この話が勝手に私に取り上げさせたんでござるよ。
 どうしたんだい?

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