【マーケット考察】2023.3.16


米国株式相場はまちまち。優良株で構成するダウ工業株30種平均はダウ平均は一時700ドル超の急反落したものの、前日終値比280.83ドル安の3万1874.57ドルで終了。ハイテク株中心のナスダック総合指数は5.90ポイント高の1万1434.05で引けました。ニューヨーク証券取引所の出来高は前日比2億1178万株増の16億0163万株。

週末から米中堅銀行シリコンバレー銀行(SVB)の経営破綻により、金融業界での影響波及が懸念されていましたが、前日のダウ平均は米国当局が預金金額の全額保護を表明したことで信用不安が幾分和らぎ反発しました。

ところが、一旦収束したかに思えた金融システムへの不安は、世界的に事業を展開する金融大手クレディ・スイスの信用不安というやや意外な形で欧州に飛び火し、金融市場は再び大荒れとなりました。

クレディ・スイスの問題は、本来ならばシリコンバレー銀行的事象と性質が異なりますが、正直言ってタイミングが悪すぎます。これにより、金融市場は金融システム全体の耐久性のチェックという新たな宿題を課せられたと言って良いでしょう。

そもそもクレディ・スイスは昨年末決算で80億ドル相当の赤字を計上し、経営問題が表面化されていましたが、シリコンバレー銀行などの破綻で市場の地合いが悪化する中、筆頭株主であるサウジ国立銀行のクダイリー会長が「追加の流動性支援の要請があってもこれ以上は支援を行うことは絶対にない」とインタビュイーで述べたことが不安感を引き越しました。

これを受け、クレディ・スイスの #クレジットデフォルトスワップ#CDS )は深刻な懸念を示す水準に近づいています。クレディ・スイスがデフォルト(債務不履行)に陥る可能性に備え、銀行各行がカウンターパーティーリスクを軽減するためクレディ・スイス債のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)購入を急いだことが保証コストを押し上げ、特に1年物の保証料はそれより長期の保証料と比較してかなり割高となりました。

実際に、クレディ・スイス債を保証する1年物クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)のスプレッドは14日の取引終了時に835.9ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)が提示されていましたが、昨日に保証コストがさらに上昇し、1000ベーシスポイントの保証料となりました。これは同業のUBSグループの約20倍、ドイツ銀行の約10倍に相当します。

但し、スイス当局は声明を発表し、「必要ならクレディ・スイスに流動性を供給する」と述べ、クレディ・スイスの経営安定化に向けて支援する方針を表明。米市場でこうした措置が伝わると、終盤にかけてダウ平均は下げ幅を縮小しました。

個人的には、スイスの金融機関の中核の一つであるクレディ・スイスを破綻させることは、歴史的に信用力があるスイス金融にダメージを与えると思われますから、スイス中央銀行によるクレディ・スイス支援は充分にあり得る筈です。

米国マクロ経済指標に目を向けますと、米2月 #生産者物価指数#PPI )は前月比-0.1%と、予想(+0.3%)外に12月来のマイナスとなりました。前年比では+4.6%と、伸びは1月+5.7%から予想(+5.4%)以上に縮小し2021年3月来で最小。変動の激しい燃料や食品を除いたコア指数は前月比0%と、伸びは1月+0.1%から拡大予想(+0.4%)に反し縮小し2020年11月来で最小。

米商務省が発表した2月 #米小売売上高 は、、、、以下投資学ゼミにて

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