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SUBARU LEVORG LAYBACKに試乗

軽バンのサンバーを法定6ヶ月点検のため入庫。

納車から1年6ヶ月目の法定点検を迎えるスバル サンバー ディアス


サンバーの点検は1時間ほど時間を要するとのことで、その間試乗をさせてもらう。
今回試乗したのは、今絶賛売り出し中のLAYBACK。
正式名称はLEBORG LAYBACKというらしいが車体への表示はLAYBACKのみ。

バックドア左側にはAWDのバッジ右側にはLAYBACK。
LEVORGの派生車種だが車体にはLEBORGの文字は見当たらない。

まずは外装を見るとレヴォーグの車高を少し上げて、外装デザインをSUVらしくお化粧したようだが、そのお化粧が“都会的“を目指したようで、インプレッサ派生のクロストレックやレガシィ派生のアウトバックのようなアウトドア的なお化粧とはちょっと違う雰囲気で、キャンプにも連れ出せるが都会のホテルのパーティにも連れて行かれそうである。というか、そんなオシャレなパーティには行ったことはないが、ショールームでこの後ろ姿を初めて見たときの第一印象では、おおっ!オシャレじゃんと感じた。

次に正面からお顔を拝見。

写真で見たときは随分と洗練されて、なんだかスバルというより他のメーカーと区別がつかない印象だったが
実車を見ると、やはりスバルだ。ボンネットのエアスクープも迫力がある。
他のスバルのSUVのようなバンパーには黒い樹脂が付かない。
比較のために我が家のXV(現行はクロストレックに名前が変わっている)の登場。
バンパーのあたりに黒の樹脂でSUVらしさが伺える。

こうして見ると、レイバックは大きく立派に見える。
レイバックのサイズは4770✖️1820✖️1570(全長✖️全幅✖️全高)
我が家の3代目XVは、4465✖️1800✖️1550
最低地上高は、どちらも200mmはスバルの伝統?か。ウチのXVの自慢は200mmの最低地上高を確保しながらも、全高を1550mmに抑えたところ。最低地上高200mm確保して立体駐車場に入るクルマって世界中探しても無いんじゃないと、軽くXV自慢😅。

最低地上高200mm以上のクルマを探してみた
スズキ・ジムニー/205mm、トヨタ・ランクル300/225mm、マツダ・CX-5/210mm、トヨタ・RAV4/200mm、日産・エクストレイル/200mm、ボルボ・XC40/210mm
逆に200ありそうで無いクルマ
トヨタ・ハリアー/195mm、トヨタ・ヤリスクロス/170mm、ホンダ・Z-RV/190mm
まだまだあるけどキリがないので、これくらいにしておく。

ちょっと脱線したので、試乗に戻る。

試乗車には派手なラッピング
ボディーカラーは33,000円高の専用色であるアステロイドグレー・パール
フェンダーアーチの黒い樹脂モールは控えめ、真横から見るとレヴォーグよりも腰高
タイヤは225/55R18、レヴォーグの225/45R18より少しだけ大径化
ファルケンのオールシーズンタイヤを標準で装着
視認性が良い12.3インチフル液晶メーター
目の前にナビ画面も表示できる
アイサイト画面
ステアリングのスイッチにより三種類の画面切り替えができる
11.6インチセンターインフォメーションディスプレイ
目的地を3m四方区切りのピンポイントまで設定できる大画面のナビは見やすい
エアコンの吹き出し口も操作つまみで運転中でも調整が容易
様々な設定もこの画面から可能 Apple Car Play/Android Autoにも対応
空調温度の上下やデフロスタなどは物理スイッチが残されているので
運転中のブラインドタッチも可能 そんなところもスバルの安全思想


試乗車はLimited EX。レイバックはモノグレードで最初からアイサイトXやセンターインフォメーションディスプレー、10スピーカーのハーマンカードンのオーディオも標準で装備される。あとは好みでシートを本革にするとか、サンルーフを付けることなどにより価格が変わる。試乗車はサンルーフなしのファブリックシートの素のモデルで3,993,000円。

早速運転席に乗り込んでみる。しっかりと天井高も確保されているので、スッと自然な姿勢で乗り込めるのがありがたい。これは普通のことだが、中にはスタイルや空力を優先してか極端に傾斜したフロントウインドウのクルマもあって、乗り込む際にいちいちクルマにコンニチワと頭を下げる必要がある場合もあるが、レイバックは普通にスッと乗り込める。

シートポジションは電動調節式。初めての操作だが、右手をシートの脇に下ろすと四角いブロック型のスイッチがあり直感的に操作できた。しかもこのシート、赤外線カメラで座ったドライバーの顔を認識して、シートポジション、ドアミラー角度、エアコン設定まで自動で再現するという。このシステムは、運転中のドライバーの状態を見守る安全システムのための副産物だと思うが、社用車のように複数のドライバーが運転するならともかく、通常はほとんど1人のドライバーが運転することになると思うので、不要な贅沢システムかなと思う。それよりも雪国の人は、そこにかけるコストでレイバックには設定のないXモードの装着を望むかもしれない。

シートポジションも確認して、いよいよ走り出してみる。車道に出るため段差を乗り越えるだけで、スムーズにショックを吸収するのがわかる。車道に出てアクセルを踏み込むと、思ったよりも大人しい加速。CB18型1.8L水平対向4気筒DOHC直噴ターボは177ps/300N・mのパワーを発揮するが、走り出しからの勢いは我が家のXV 1.6の方が元気が良い気がした。ちなみに我が家のスバル XV 1.6のFB16エンジンは水平対向4気筒DOHC16バルブのNAでターボでもなんでもないエンジンなので115ps/148N・mで、最大トルクなんてレイバックの半分以下である。それでもXVが元気よく感じるのは、アクセルペダルを踏んだときの味付けの差だと思う。もちろんレイバックが遅いというわけでなく、踏み込めば低速からターボが効くので300N・mのトルクなりの加速はする。ゆったりした感じなのにいつの間にか速いという味付けで上質感を醸し出しているのだろう。

この上質感はさらに続く。ちょっと荒れた一般道を走っても路面からのショックをタイヤとサスペンションがうまく吸収している。箱の中で優しく守られて、安心していられる空間にいるようで、リラックスできる乗り心地だ。優しい乗り心地だけど芯はしっかりしている感じは、どこか以前乗っていたW124を思い出した。と言うと褒めすぎか。
今回は短時間の試乗だったので、ワインディングは走る機会がなかったが、街中の交差点を曲がっただけでも、ゆすられることなくスムーズに曲がることから考えれば、ワインディングに持っていっても楽しいに違いない。

バイパスの侵入路で踏み込んでみたら、心地よいボクサーサウンドを伴ってスムーズに本線合流。車線変更も視界の良さで安心して行える。抜群の直進安定性だが、ハンドルを操作するとスッと反応するのは気持ち良い。
バイパスではかなり路面が荒れているのかタイヤノイズが大きくなる場所があるが、このレイバックは静粛性も高く、全く気にならなかった。いつも他のクルマでここを走る際には、たいていレグノかなんかの静かなタイヤに履き替えたいと思うが、このレイバックはこのままで充分、しかもタイヤノイズには不利だと思われるオールシーズンタイヤである。

試乗を終えて印象に残ったのは、とにかく快適で、路面状況に関わらず常に静粛で安定感があり、揺すられる感じも無い。そして運転していると、とても上質なモノに乗っているという満足感がある。

今や水平対向エンジンを積んだ市販車はポルシェとスバルくらいしか無いと思うが、ボクサーエンジンの伝統を頑なに守るスバルにエールを送りたい。

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