見出し画像

UnpRayableギターサポート(1日目:広島)

2022年6月4日.5日
広島、福岡でのLIVE出演の為に
遠征を行った先輩のバンド
「UnpRayable」のギターサポートを担当。
その詳細について記録を残したいと思い、
ペンを持つ。

---------------------------
まずはバンドさんの詳細

『UnpRayable』
2006 年に結成された京都在住の
ダンスポップミクスチャーバンド「DUFF」。
2009 年 9 月に avex (cutting edge) より
メジャーデビュー。これまでに
「京都大作戦」
「 α-nation」
「 イナズマロックフェス」など、
大規模フェスにも出演するなど
積極的にライブ 活動をこなす。 
MBS毎日放送「みんなの甲子園」
のタイアップ以降、スポーツ選手や 
10 代の若者から青春応援 ソングとして
支持を受け、ライブハウスだけではなく
試合会場や地域のイベントなどにも出演。
2017 年11 月には、新メンバー加入後
自主レーベルを設立。久々のアルバム
「STAY GOLD」を満を持してリリース。
立て続けに配信限定シングル「GET FREE」
を古巣avex よりリリースする。
2019 年5 月、レコード会社をユニバーサルミュージックに移籍し、シングル「HERO」
をリリースする。 
2020 年12 月、配信ワンマンライブを持って
突如「DUFF」の活動を停止。 
2021 年、DUFF のNakamura / Shingo を
中心に、新たにVo.JUNYA を加え
「UnpRayable(アンプレイアブル)」と
アーティスト名を変えついに始動!! 
Nakamura の作るキャッチーで
ポップなメロディーとストレートな歌詞に
JUNYA の声が新たなスタイルを作り上げる。 
老若男女問わず全日本人に
突き刺さるアンプレサウンド!
(HP参照)




【今回の文章に登場する人物と名称】
メインメンバー
・Nakamura(Vo)→なかむらさん

・JUNYA(Vo)→じゅんやさん
・Shingo(Dr)→しんごさん
サポートメンバー
・T2o(Ba)→てつおさん
・Ken(Gt)→自分


それでは本文をどうぞ↓

----------------------------------------

遠征の朝は早い。
ちゃんと朝日を浴びて起床するのは
いつぶりだろうか。

生活リズムが完全に一般のそれとは
逆の世界にいる自分にとって
『6時起き』というのが今回の遠征の
第一試練であり、最大の難関のようだ。

意識が朦朧とする中、多分朝食を済ませ
身支度をした。
書いている現在、朝食に何を食べたのか
すでに覚えていない。
それほど寝ぼけた状態で動いていたのだ。

機材を持ち、家を後にし、電車に乗る。
途中京阪に乗り換えたが
「京阪乗る人、おけいはん」
なんて言う余裕はない。
今日の自分は生きることで精一杯だ。


先輩たちと合流し車に乗り込む。
大きい車だ。
多分「バン」というやつか?
車に疎い自分にはわからないが
とにかくThe・バンドマンって感じ。
かっけぇ。
こんな大きい車に乗ったことはない。
(サファリパークの車みたいや!)
と思ったけど口に出す勇気はなかった。

車内(生活リズムを逆転させて起きて死んでる顔)
そんな自分より死んでるてつおさん

途中で合流する人を拾ったりしながら
今回の遠征のメンバーが集結した。

-----------------------------------

今回サポートさせていただく中で
自分は最年少で、おそらく一番未熟である。
サポートという形だが、自分的には
勉強させていただくという意識が強い。
気を張ってしまうのは仕方がない事だが、
ずっと張っているのも疲れる。

朝が早かったこともあり、
寝ないようにと思っていた時…
鳴り響く重低音、SiMが流れていた。
最初は自分に気を使って
合わせた選曲をしてくれているのか
とも思ったけど、そうじゃなかったことを
この後に知る。

楽曲の音や展開について
すごく細かく分析しながら話をしている
なかむらさんとしんごさん。

この光景には見覚えがある。
callslowの車内のそれと同じだった。
バンドマンはみんなそうなのか?と嬉しくなった。そして、やはりどんな人でもどんな世代でも
音楽を広く聴いて勉強しているんだなと
感心した。

じゅんやさんに競馬の事も教えてもらった。
固く少しずつ増やすなら複勝か3連複らしい。


その後UVERworldが流れ続ける。
最新曲から順番に逆走する形で。
歴史順に聴くのはわかるけど
(逆からいくんだ…)
なんてどうでもいいことを思っていた。
Takuya∞が
「全部やってたしかめりゃいいだろおおお!」
と叫んでいるタイミングで現地に到着。
知ってるアーティストの曲が流れ続けたこともあり、車移動の時間は全く苦じゃなかった。

-----------------------------------

会場に着くとすぐにリハーサル。

リハのけんさん(照明が眩しい)


知らない場所で音を出すのは
いつになっても緊張する。
自分のバンドでの音作りのそれとは全く別物。
四苦八苦しながらも音作りをこなし
調節しつつリハーサルを行う。
各々が巧みに音を調節する姿を見ると
本当に惚れ惚れする。
正直自分には高度すぎてよくわからないが
確実に音のバランスが揃っていく。
気持ちいいと同時に恐怖と焦りを感じる。
色んな感情が交錯したままリハが終わった。

----------------------------------------

本番まで少しの休憩時間。
全員で外に出てご飯が食べられるお店を探すが
お昼休憩中のお店がほとんどで、
営業しているお店は麺類しかなかった。

色々歩き回ったが、決定打に欠けたので
しんごさんの提案で
2つのラーメン屋を分かれて食べて
どっちが美味しかったか勝負する
という事になった。
絶対に答え合わせができない勝負である。
だって片方しか食べていないもの。

僕が食べたのは尾道ラーメン。

尾道ラーメン


食べた時点でこっちが勝ったと確信した。

---------------------------------------------

その後リハーサル映像を確認した。
(僕は基本的にリハーサルは映像を回している)
机の上に置いて録画しているのに他の出演者さんが気づいて、リハーサル中にカメラを持って映像を撮ってくれた。さっきの写真は動画からの切り抜き。

先輩達はその映像の良さ・画質に驚いていた。(iPhoneはすごい)

しんごさんが

「もうpvやん。けんくんそれさ。映像切り抜いて、歌詞つけて編集して動画にして送って」

と冗談まじりに言ったので
こっちも悪ノリで

「全然いいですよ。全然。全然ちゃんとお金貰いますけどいけます?w」

と返すと

「こわっ。お前言うことイカついなwそんな事言えるやつおらんでw」

と言われた。

簡単なものでいいなら今すぐ作ると伝えて、本番までの空き時間で軽く編集したのだが

「金は払わんでw」

と念を押された。
この話は後々効いてくる。

----------------------------------------------

その後ホテルにチェックイン。
そう、ホテルにチェックインしたのだ。

今回の遠征で自分が伝えられていた情報は


・集合時間
・集合場所


以上である。
てっきり車中泊だと思っていた。
ホテルに泊まれるなんて、嬉しい誤算だった。
5人部屋で、部屋も広くて快適だった。

-------------------------------------------

束の間の休息を取った後、
会場に戻る。
すぐにイベントが始まる。

この日のイベントは、ラッパーやアイドルなど
ジャンルが豊富だった。
あっという間に自分達の出番。

自分の客観的な感想
【細かいミスがあったのはいただけないが、
すごく楽しかった。】


出番前に
「ミスったやつは詰める」
って冗談を言われてたけど
詰められなかった。優しい世界。

でも本番後撮影しておいた映像を確認し、
しっかり凹んだ。
でもギターを弾き、サビで歌詞を口ずさみ
キメで頭を振る自分の姿を見て、
素直に「感謝」の気持ちが一番強かった。

また今回も話が脱線してしまうが、
仲の良い方々には伝えたことがあると思うのだが…
そもそも自分がバンドを始めた時の担当は
『ギター』である。

ギタリスト時代(今より10kg以上太い)

今でこそギターボーカルを担当させてもらってるし、歌う人間として責任や意識を持っているが、入り口はギタリストなのだ。
ボーカルを始めてからの自分は、歌に意識を向けなければならないという気持ちと、もっとギターを弾きたいという気持ちの葛藤が何年も続いている。

このサポートの話が来た時、ギタリストとして見てもらえることに喜びを感じつつ、不安もあった。

自分はもう純粋なギタリストではない。
ギタボのギターを弾く人だ。

初めてスタジオで練習をさせてもらった時に
しんごさんとなかむらさんに

「けんくんは不思議なギターを弾く。
いい意味でギタリストっぽくない。」

と言われた。いい意味でと言ってもらえたけど、
やはりギタリストではなくなっているのだと
少し残念な気持ちになったのは事実だった。

しかし初めてサポートとしてLIVEに出演した時に
なかむらさんに言われた言葉がある。

『けんくんのギターは歌いやすい』



普通のギタリストと違って、歌を前に出したい時に後ろに下がってくれる。
ボーカルやってるからこそボーカルの考えやテンションをわかって弾いてくれてる。だから歌いやすい。

大先輩達についていくのに必死で
余裕のない自分が、そんなことを言われると思わなくて驚いた。

ギタボで得たものもあったんだなと思った。


そして、それと同時に
ここでサポートをさせてもらえる時は
言ってもらえた歌いやすいギターを守りつつ、
【もっとギタリストであろう】
と思った。

そんな気持ちで挑んだ初日のLIVEが終わったのだ。
撮った映像に映っていたのは
高校生の頃の自分が夢見ていた自分の姿だった。
自分の活動だけじゃこの経験はできない。
本当に伝えきれないほど感謝している。
---------------------------------------------

そんなこんなでライブイベントが終了し、
物販の時間に。
毎回思うんやけど、サポートの時って物販の時間ってなにしたらいいのかわかんないのよ。

サポートの身なのでお客さんとめちゃめちゃ話すってのも違うと思うし、楽屋に篭りっきりってのも悪い気がするし…。
意外にも自分はコミュニケーションを取るのが
苦手なのである。

バーカウンターの方から
「嘘偽りないカシスウーロンですよ!」
ってじゅんやさんの声が聞こえて、めっちゃライブハウスだなぁと思った。

しばらく右往左往してると
なかむらさんが「まだ時間かかるから、先ご飯食べに行ってていいよ」と言ってくれたので、てつおさんとハンバーガーを食べに行きました。

棒が刺さってるタイプのやつ

ちなみにこの方、うちのShomaの師匠で
彼が身近で最も尊敬するベーシストです。


バンバーガーを食べながら、明日のLIVEをもっと良くできるようにLIVEの反省点と改善点の助言をいただき、音作りなどについて会場で疑問に思ったことをたくさん質問させていただきました。
10聞いたら全部50で返ってくる感じ。
すごすぎる。
40を取りこぼさないように必死です。

サポートメンバー同士というのもあって、
今回の遠征で一番長く時間を共にさせていただいたけど、この人は本当にいい意味でやばい人だと再確認する場面が数えきれないほどあった。

-------------------------------------------

ハンバーガーを食べ終えたら一度2人で
ホテルに戻り皆さんの終わりを待つことに。

てつおさんと音楽以外の話もたくさんした。
何かの拍子にスイッチが入ったのか
水族館の魅力を熱演されていたのだが
その熱量は音楽の話をしていると同じだった。
何でも熱中したらのめり込むタイプの人なんだな
と思った。

そして、自分もそれをよく言われるので
意外に根っこは似たもの同士なのかな
なんて考えたりした。

---------------------------------------------

その後皆さんと合流し
ご飯へ。

お店を探している時にいい感じの
場所を見つけたので写真を撮った。

アー写みたいなやつ
ピース

セルフタイマー係だったので、
恐れながらセンターを担当しました。

もっと恐れ多い感じの写真になってると
思ってたら、バリバリ調子乗ってるやん俺。


色々歩き回った結果
焼き鳥バー的なところへ。
皆さんのお酒も進み(自分はお酒が飲めません)
たくさん話をさせていただいた。
ふとしたタイミングで自分の話題になった。

しんごさん
「天然ではないけど独特な空気ある」

なかむらさん
「言葉の言い回しが独特」

しんごさん
「ちゃんと後輩として立ち回ってるのに、言うことはちゃんと言う」

じゅんやさん
「なんかツッコミがすごい正論でキレが鋭くてグサグサくるけど、おもろいから腹立てへん」

しんごさん
「俺忘れへんと思うわ。冗談でビデオ作ってって言うたら金取りますって言われたの(ニヤリ」

てつおさん
(ニヤニヤ)




ここでイジられるわけです。



いじりながらも自分に良くしてくれる皆さん。
嬉しいな。
少しは馴染めてるのかなと思った。

それと同時に
気をつけているつもりだったけど
まだ口は悪いようなので
気をつけないといけないなと思った。

僕は学生時代に口が達者すぎて友達を失った事が
数回ある。
その度に反省して気をつけて生きてきたのに。
中々性格を改めるのは難しい。


反省していると
「何飲もうかな」
と言いながら焼き鳥(つまりフード)のメニューを
見ているじゅんやさん。

そんなんツッコまんとか無理ですやん。
そんなん大阪人ちゃいますやん。

つっこんだら
「それそれそれそれ〜〜〜!
グサグサくる〜〜!」

って言われました(笑)

後から聞くと、ツッコミ待ちだったらしい。
これはツッコんで正解だった。多分。

ここではちゃんと恐れ多い顔してる


「先輩に飲まされそうになるって話ほんまわかるわ。ほんま飲めたらな。可愛いもん。」
僕はその言葉だけで幸せですしんごさん。
しんごさんは僕のお金取ります発言を忘れないと言ったけど、僕はこの言葉を忘れません。


さらにお酒が進み、カラオケいきましょ!
という流れになり、小一時間カラオケへ。

盛り上がりすぎてブレてる(平常運転)


お前ボーカルやってんだろ?
実力見せてもらおうか
という空気(笑)

めちゃくちゃ選曲悩んだけど
WANDSの世界が終るまでは…を1曲目に歌った。

Aメロで
「めちゃめちゃええやん!」
と言われ
サビは全員で熱唱。
盛り上がった(笑)

その後、少し緊張が解けたので
カマすならここしかないと思い、
シャ乱Qのシングルベッドを
「心を込めて歌います」という丁寧なフリの後
全力でモノマネ(誇張レベル100)をして熱唱。
爆笑を得たけど

「お前そんなんずるいやん!」

「やばいやつやったんかww」

「やっぱり変人やったんか」

「確実に印象が下がった」
という声が部屋に飛び交った。

僕はその場の笑いを得る代償に
好感度を失った。



これ以降、僕のあだ名が
【Bivr】読み:ビブラ🐘
(鬼ビブラート野郎の略)
になった(命名:しんごさん)

-----------------------------------------------

翌日もLIVEだった為、
カラオケもほどほどに
ホテルに帰宅し、
休息の後、ほとんどの方は就寝。

事務作業をこなすしんごさんと2人で喫煙所へ
そこで自分の仕事の事
活動の悩み
誰にも言ったことのない悩みを
なぜかスッと話せた。
そこで聞いた話、頂いた言葉
多分死ぬまで忘れないと思います。

部屋に戻り

「ちゃんとねーや」

と言われ就寝。

寝る前の自分の体の体感としては
明日LIVEなんてできるわけがないほど
ボロボロだったし、世のバンドマン全員どんだけタフやねんと思ったし、正直なかなか寝付けなかったけど、カラダもってくれよ‼︎的な気持ちだった。
界王拳でも何でも使ってやるさ。
そう思いながらねむりについた。

2日目に続く

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?