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2016年 アルバム私的ランキングTOP30+ワーバン

数日前から、少し遅い家の大掃除を始めました。身内からは「汚部屋」「はよ片付けろ」などと総スカンを食らってきたので、ここら辺でさすがに一念発起しなければならないと思った次第!(きらーん)

が、掃けども捨てども、なかなかキレイにならねぇ・・・。原因は分かっている。自分、掃除のセンスが絶望的にない。手順とか段取りとか、おそらくその筋のプロから見たら下の下レベルだと思う。そもそも、物が捨てられない。今回の大掃除ではそれなりに腹を括って断行しているつもりですが、買ったけど全然使っていないものや、人からのもらいものなど、普段はどうしても惜しくて捨てられない。後者に関しては変に愛着を感じちゃって、つい包み紙まで取っておいてしまったり。容赦なくポイポイ出来る人が羨ましくてしょうがない・・・とは言え、中途半端に諦めてしまうのが一番性に合わないので、めげずに頑張ります(泣)。

そうそう、ラックに入りきらず堆く積んでいたCDの山も、やっとのことで整理しました。物理的にはそばにあるけど、長らく放置に等しかった作品もたくさんあるので、仕分けをしながらひとしきり懐かしい気分に。またタイミングがあれば、そういう括りで取り上げてみようと思います!

さて、では今日の本題に。先月初め、2016年に発表された楽曲の中から個人的ベスト100を投稿したのですが、アルバムの方の選出はすっかり怠っていたので、このタイミングで上位30作をご紹介しようと思います。前年にあたる2015年のリリース分に関しては選出の実施すら行わないという有り様だったので、今回のエントリーで何とか挽回・・・してみせる!

さっそくですが、上位10作を順に振り返っていきます。今回はカウントダウン形式でいくよ!

*楽曲編はこちら↓↓

10位 MAY'S「抱きしめてShining」

メンバーの2人が敬愛する80'sなスタイルをここぞとばかりに発揮した秀作。個人的には、MAY'Sの歴代アルバムで3本の指に入るスマッシュ・ヒット。80年代と言っても、ただ優等生的にブラコンや歌謡曲に取り組んでいるのではなく、趣のある”ダサさ”や思わず口ずさみたくなる感覚など、その時代の音楽に対して今の人たちが思うイメージをも先回りして消化している点がとても痛快。もちろん、お得意のNJSナンバーも有ります。

オススメ→3、4、5、6、7、11

9位 向井太一「24」

その名の通り、24歳のシンガーソングライターが等身大で紡ぐ7曲。悠然とした空気を醸し出すどっぷりメロウなサウンド・ワークもさることながら、抑揚を付けながら優雅に泳ぐヴォーカルも、非日常の象徴のようで何とも心地が良い。日本におけるオルタナティブR&Bの市場ってまだまだ発展途上にあると思うのですが、そこにこうした完成度の高い、それも未知なる可能性を潜ませた強力な若手が投入されたら、そりゃあずば抜けて話題にもなりますよ。

オススメ→1、3、4、6、7

8位 TSUGUMI「LUVPLATE」

テン年代らしい先鋭的なR&Bが躍進を遂げる一方で、余計に鳴りを潜めてしまった感があるポップ×R&Bの混血ですが、TSUGUMIが本作で表現したのはまさに、J-POPの要素を絶妙に絡めた王道スタイル。彼女がSOULHEADとしてデビューした2000年代前期あたりからの10年史を思わせる、メロディアスかつ多彩なサウンド・ワークにとことん胸が躍ります。序盤から珠玉のスロウ(「LOVE」)を配しているあたり、気合も十分。

7位 MALIYA「ADDICTED」

色気が立ちこめるウェットな歌声が持ち味の若手R&Bシンガー、渾身の1st EP。独創的でいて情緒にも長けた旋律や、バンドにも対応したパッショナブルなアレンジも味方につけ、極めて高い作品クオリティを発揮。全6曲というボリュームがもどかしくて仕方なくなるほど胸にグイグイ来るヴォーカル力は必聴です。フロア受けも良いんだろうなぁ、彼女。チルも煽動も申し分なさそう。

オススメ→1、2、 4、 5

6位 TSUNEI「Everlaughing」

昨年初頭の作品。先行でシングル・リリースされた必殺ノスタルジック・バラード「空が代わりに」でハートフルなキャラクターを確立したかと思えば、ラテンで攻める「不甲斐ない」、セックスを題材にした「裸の王様」、ピクニック感全開の「メッセージ」と、アルバムでも刺激的なアプローチを連発。その二十面相のごとく表情を移ろわせる楽曲群は、彼女が持つ声の個性を強く印象付けるのにも大きな効果を上げています。

オススメ→1、4、8、9、10

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ここでちょっと一息。

2月18日に、ライブイベント「WARBANG」の第2回を渋谷で行うことになりました。「WARBANG」は、主にJ-R&Bやそれにまつわる音楽に焦点を当てたUTALABO主催のイベント。昨年2月に第1回を開催した際、本当にたくさんの人から「楽しかった!」という声を頂いて、「じゃあ2回目やるしかない!」と2度目の開催を計画しました。

第1回目もそうだったのですが、この「WARBANG」では、JBS時代にはおそらく自分が考えなかったであろう”外し”を追求しています。遊びに来てくれる人に「お、こんなアーティストがいるんだ」「なるほど、次はこう来るのね」と多少なりとも発見や面白味を見出してもらえるよう、あえて正攻法では臨んでいません。今回もきっと、そうした取り組みを意外な化学反応として皆さんに楽しんで頂けるのではないかなと思っています。

お陰様で今回も、素敵なアーティストさんに多数出演して頂けることになりました。悪いことは言いません。2月18日は、渋谷club asiaに、集合っ!笑

「UTALABO presents WARBANG[ワーバン]」

2017年2月18日(土)16:00開場/16:30開演

場所:club asia  〒150-0044 東京都渋谷区 円山町1-8

前売:¥4,000 / 当日:¥4,500(各ドリンク代別)

出演:LL BROTHERS/TOKYO CRITTERS/BANANALEMON/HIDE春/FAKY/MADKID/MI-MI/Yup’in ほか

DJ:海/CATCHER/HIDe

特設ページ:http://utalabo.com/warbang2017

チケット:イープラスにて発売中 http://eplus.jp/sys/T1U14P0010843P006001P002215090P0030001

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閑話休題。アルバムランキング、上位5作品を発表します!

5位 宇多田ヒカル「Fantôme」

待ちわび過ぎてふやけていた気持ちが一瞬にして吹き飛んだどころか、熟成の末に放たれた”ニュー宇多田”の覚醒に歓喜せずにはいられなかった、衝撃の復帰作。ポピュラリティの健在をうかがわせる粒揃いの楽曲と、それらの根底で静かに息づく死生観との深遠たるマッチングは、もはや奇跡レベルと呼ぶにふさわしい。母になった宇多田の歌声も、ふくふくとした新芽のような繊細さを湛えていて、素晴らしいの一言。世間の評判も上々だし、これからさらに創作意欲を燃やしてくれることを期待するばかり。

オススメ→1、3、5、6、9、11

4位 THE CLASS「WE R THE CLASS」

人となりをある程度知っている立場からあえて言わせて頂くと、ザクラほどR&Bを楽しんでいるアーティストはいないでしょう。オーセンティックなマナーに則った音作りのみならず、メインストリームの動きにも至極敏感に対応していく立ち回りは、彼らがアーティストである前に人としてR&Bに熱心であるからこそ。夏は「One In The Summer」、冬は「By Your Side」といったように、季節それぞれの風情が取り込まれているのも嬉しいポイント。

オススメ→2、3、4、5

3位 森大輔「Music Diner」

2013年にリリースされたアルバム「Beauty is yours」で、R&B/ソウルの世界を丁寧かつ叙情的に掘り下げた森大輔。それからおよそ3年ぶりに送り出された本作も、ソングライターとしての手腕が光るあっぱれな名盤に仕上がっていました。個人的には、新曲として収録された「Night Aquarium」の幻想的な空気感が群を抜いて好きなのですが、彼にしては珍しい打ち込み色の強いミドル「The End」や、ピアノ曲として名高い「亡き王女のためのパヴァーヌ」のユニークなプロダクトなど、聴きどころは枚挙に暇がありません。

オススメ→1、4、5、6、7、9

2位 TOKYO CRITTERS「THE JOURNEY」

ルンヒャン、菅原信介、ZIN、Shingo.Sの3シンガー+1MCからなるユニットの1stアルバム。まどろみへといざなう正統派スロウ「GOLD FISH」、夏の翳りを切なげに描いた「KAGEROU」といった既発曲はもちろん、のっけからエモーショナルな歌声で不屈の精神を誓う「HERE I AM」、ZINが得意とするネオソウルの音世界を艶っぽくシェアした「SLOW DOWN」など、新曲も充実。コアなR&Bファンの心を根こそぎさらっている彼らならではの流儀が、この一作に。

オススメ→1、2、4、5、8、10

1位 清水翔太「PROUD」

存分にケロらせたヴォーカル・ワークをはじめ、ありとあらゆる要素において挑戦の姿勢を見せ付けた清水翔太のアルバムが、昨年の私的アルバムランキング堂々の1位。彼の希有な才能に関してはずっと前から惚れ込んでいる僕ですが、本作でようやく、その本領がしがらみに左右されることなく表面化を迎えたような気がして、まずそれがとても嬉しいです。ラップにも積極的に臨んだことで、「Damage」や「thinking bout you」などの純R&Bパートがよりドラマティックに生かされているし、歌詞の容赦ないテンションからも彼のリアルな気迫を体感出来るしで、もう良い事ずくめ。やりたいことをやらせたら最高な作品が生まれた、という好例だと思う。

オススメ→2、3、4、5、6、7、10、12、13

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ちなみに、10位以下はこんな感じ。

11位 iri「Groove it」

12位 LUCKY TAPES「CIGARETTE & ALCOHOL」

13位 RIRI「I love to sing」

14位 kiki vivi lily「LOVIN' YOU」

15位 黒川沙良「Prelude」

16位 Nulbarich 「Guess Who?」

17位 KIRA「SURVIVE」

18位 SANABAGUN.「デンジャー」

19位 當山みれい「My Way」

20位 I Don't Like Mondays.「FASHION」

21位 Kan Sano「k is s」

22位 Awesome City Club「Awesome City Tracks 3」

23位 Little Glee Monster「Colorful Monster」

24位 MISIA「LOVE BEBOP」

25位 SiSY「POP in BLACK」

26位 さかいゆう「4YU」

27位 安次嶺希和子「TROPICAL GREEN」

28位 Shiggy Jr.「ALL ABOUT POP」

29位 Enne「U17」

30位 NaNa「#music」

昨年は、ブラックミュージック・ブームの加熱や有力なニューカマーが多数台頭したこともあって、例年以上にシーンが大きく波打っていたように思います。刺激を求めるリスナーとしてはすこぶる大歓迎の現象でしたが、一方で自然淘汰されてしまうアーティストも今後出てくるはずなので、活動(特にリリース)をセーブしている方には何とか這い上がってもらいたいところ・・・新作が聴きたいアーティスト、パッと思いつくだけでも両手で数え切れませぬ。

という、よく分からない分析で今日のところは締めさせて頂きたいと思います。何はともあれ、昨年の流れからすると今年もおそらく豊作確実なので、引き続き期待しております!J-R&Bに!


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