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マニラKTV☆カラオケ物語6


約3分ほどの乗車で、マラテのはずれにある「デジャヴ」に到着した

店長にチップを渡して下車すると、店の女の子が数人、表で出迎えてくれていた。

サラの姿は見えなかった、ボーイがにこやかに

『いらっしゃいませ』と言ってドアを開けた。


お店の女の子の総勢は40人弱であろうか

パサイロードにある「ファーストステージ」のような大箱ではない。

それに全体の雰囲気も明らかに違う。


現在の時間はもう深夜2時前なので、お客さんは一組しか入っていない。

席に通されて、ママからお店のシステムを簡単に説明を受けた。

同じグループ店の「ライムライト」と全く同じ料金体系である。

『ショーアップしましょうか?』と聞かれたので『サラを指名します』と答えた。

ママはにっこり微笑んで、分かりましたと言って奥に下がって行った。

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フィリピンに関わるようになって、というか日本のPPに嵌り出してから
タガログ語の重要な単語と、いわゆる決まり文句といったフレーズを
200通りくらい暗記した、もちろん動機は不純である(笑)
最初に日本のお店で嵌った子と、少しでも仲良くなりたいが為である
他人から見ればまさに失笑されるようなことではあるが・・
しかし、日常会話の類はいまだに出来ない。
早口で喋られるといまだにさっぱり分からない
相手がゆっくり話してくれて、やっと3割くらいが理解出来る程度である
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しばらくしてサラが現れた、写真で見るより明らかに魅力的だ。

日本ヘの来日経験がないから、あまり日本語はうまくはない。

清純派な雰囲気をまとっているが、明るく元気な子である。

お互いに簡単に自己紹介しあいながら話は弾んだ

サラから聞かれた『健太はこの店初めてでしょう?』

『どうして私のこと指名してくれたの?』

俺はサラの手を握りしめながら

『前から好きだったんだ・・一目ぼれかな・・』

サラはちょっとびっくりした表情になったが、とてもうれしそうに微笑んだ。

『このお店は綺麗な子ばかりだね、誰が一番マガンダ(美人)なの??』

サラは 『わ・た・し』と笑いながらあっけらかんと答えた。

サラが俺の体に寄りかかってきた、俺はサラを抱きよせながら

『昼も夜も君のことで頭が一杯なんだ』

『今度一緒に食事に行かない??』と聞いた

『嬉しいわ、健太はいつまでフィリピンに居るの?』

『明日は駄目なの?』

『ごめん、仕事が忙しくて明日の昼間は駄目なんだ』

『夜はまたお店に来るよ、明後日は帰国しないといけないんだ・・』

『そう・・残念だわ、次はいつ来るの??』

『一週間後にまた来るよ、少し長く滞在できるから、その時にでも』

サラの表情が、パッと明るくなった。

そしてボーイが現れて、『そろそろ閉店のお時間です』と言ってきた。

清算をしてもらい出口のドアへと向かった。

サラがありがとうと言って、俺の首に手を回してきた

やわらかい唇が頬に触れた『楽しかったよ、また明日ね』と言って

通りすがりのタクシーに乗り込んだ。

さすがに疲れがどっと出てきた、俺は激しい睡魔に襲われながら行き先を告げた。

つづく


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