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マニラKTV☆カラオケ物語3


カイラとはとても楽しい時間を過ごし、お互い携帯番号も交換しあった。


『マイ パグアサ バ アコ?』(僕に望みはあるかな?)


と聞くと『シェーンプレ』(もちろんよ)との返事も貰い、俺は気分良く店を出た。


店を出てタクシーに乗り込んだ時に藤田さんの携帯が鳴った。


彼女のミシェルがもうすぐホテルに来ると言うので、俺だけマラテで途中下車した。


実はまだ一度も行ったことが無く、俺にはちょっと気になる店があった。


ここのKTVはホームページを掲載していて、女の子も写真入りで紹介されていた。


俺はある美しい女の子の写真に目を奪われていた・・


前からどうしても気になっていた「サラ」という子に会うために


タクシーを降りて「ライムライト」に向かった。


うまく言合せられないが店の前に立った時、胸が締め付けられるような興奮を覚えた。


まるで初恋の女の子に会いに行くような感じと言ってもいいだろう。


深夜0時位であったが、さすがに人気店である、お客さんもそこそこの入りで賑わっていた。


着席して店のママに『サラは居ますか?』と聞くと、申し訳なさそうに

『ごめんなさいね、サラは姉妹店の「デジャヴ」に移動になってしまったの』


『もし良ければ店長が車でお送りするわよ』

ママのリンダは、申し訳なさそうに言った。


俺は、『そうだな折角来たんだから・・』


そうして貰おうかと腰を上げて立ち上がったところ、


たまたまウエイティングの女の子達が、目に留まった。


はっ!と思わず一人の子に目を奪われてしまった・・


俺はその場で、5秒くらい立ちつくしてしまったようだ。


ママのリンダが笑いながら、『どうしたの?』と声を掛けられてから、我に返った。

『ごめん、「デジャヴ」に行くのは止めたよ』

『ウエイティングシートの左から二番目に座ってる、あの子を指名する』

ママのリンダは、『ははは、そうなの分かったわ』

『あの子はまだこの店で働きだして3日目なのよ』


『ずっとタマゴ(指名0)だったから本人も喜ぶわよ』

と言ってリンダがラーニャと呼ぶと、ウエイティングの女の子達から拍手が沸き起こった。


はにかんだ笑顔で、こちらに向かって歩いてくるラーニャは、まるで天使のように見えた・・


つづく

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