心象風景　その後

蓮の花の話は恐ろしいスピードでシンクロニシティを伴って回収されてしまった。

もう少し楽しませろよ　笑

出張の帰りでたまたま立ち寄った高速のサービスエリア。
俺の生まれ故郷のサービスエリアだ。
「私」さんと前回の投稿についてコメントでやりとりしていた。
「あー故郷でその情報を得るのは奇遇なもんだ、因縁を感じるな」

と思った瞬間
「ん？」
となった。

俺やじじいにゆかりのある寺が「蓮」にちなんでいるのだ。
そして真言宗だったか天台宗。
ご本尊は大日如来。

ヒッ！ってなった。

またこれかよ、と。

母との葛藤が解消されユング心理学に帰依するきっかけとなったのは生まれ故郷のスサノオを祀った神社。
ちょっと前に書いた「かむがたり」のイマジネーションの話だ。

で、今度は何故か妙に生まれた剣のイマジネーションが俺が尊敬し同じくらい嫌いなじじいと俺の絆のある寺と見事に符号する。
弁士の資格を持ちながら戦争に行き、やがて本屋をやり成功し、アマチュア写真家としても名を残し、あまつさえ郷土史家としても研究をやめず坊さんやら学者やら代議士が訪ねてきていて、70になるまでハーフマラソンにも出ていたうちの虐待じじい。
あれはおそらくギフテッドの類だ。
「ゾーン」に。
俺が今回なった「統合状態」になる術を身につけていたのか初めからそうだったのか。
多分「ギフテッド」と呼ばれる人は「ゾーン」と関係があるように思う。
だがひょっとしたら彼は孤独だったのかも知れない。
今だったら診断名つくな、というくらいのASDさはバリバリあったんだけど、彼のたどり着いた境地があるのだとすれば誰もそれを理解してやれなかった。
（ときたまASDが特に発揮する異能はゾーンと関係があるように感じている。検証はしてないけど）
死ぬちょっと前、彼は認知症になり少年のようになり自分を「ぼく」と呼び、ヘルパーさんを母親のように思っていた。
彼は「神童」などと呼ばれることよりも母親との繋がりが欲しかったのだろうか。

そして俺たち。
父親と俺。

父親はそんなじじいだから「父親殺し」がおそらく出来なかったのではないか。行く先々で彼の息子というレッテルを貼られ普通の事をしていても落胆される。もう一方家庭では厳しく育てられ激しめの体罰を受ける（もっとも昭和の時代なんてどこもそんなもんだったと思うが）
一方、ばあちゃんは親父にとっても「聖母のような人」だったらしいので、スプリッティングがあってもおかしくはない。
浮気癖と借金癖、癇癪と忘我状態の暴力。
親父もまた境界例または愛着障害説がここで浮上。
じじいの築きあげた身代を食い潰すくらいでしかエディプスコンプレックスを満たす事が出来なかったのかも知れない。

気分変調が激しい母親とボーダーっぽい父に育てられてじじいにまで体罰バリバリにされてたらしょうがねーよなー
よく頑張った俺　笑

俺は確かにばあちゃん以外から身体的なものも含めマルトリートメントを受けた。だがそうでなければおそらく脳がシータ波状態になる事で現れるこのゾーンに入る状態は得る事は出来なかったし、ユング心理学に出会うこともなかった。

蓮の花は泥の中で根を張り花を咲かせる。
俺の過去、無意識の深淵が混沌としていたからこそ…仏教とも縁深いユング心理学を得る事によってこの花は開いた。

魔は覆滅させるのではなく、俺がそうしたように自分で抱え昇華する事しか、真に向き合う方法はない。
多分…だけどね。

ごく幼い頃、足が悪いから何度か参っていた寺の御本尊も大日如来だったな。
教えられた陀羅尼は秘密の呪文のようでしばらく唱えてたっけ。
はは、ご利益があったのかもな　笑

俺は魔を討ち滅ぼさない。
迷いも誘惑も闇も抱えて生きていく。
俺の中にある大切なものだから。
だからと言ってもうそれらに飲まれる事はない。
臨床心理学という俺にとって日の光のようなものがあるから。

以上が「降魔刀」が因縁深いシロモノだと解ってから想起されたもの。

俺のシンクロニシティ、コンステレーションは「故郷」「超越者」「剣」の形で二度現れている。

言ってしまえば
これで「母由来の剣」と「父由来の剣」がシンクロニシティと神仏の縁起を伴って揃ってしまった事になる。
嵐と混沌の剣と日輪の剣、なんだかこれが俺のアニマとアニムスのようで嬉しい。
一番近いのはコフートの言う「野心の極」と「理想の極」だろうか。

俺別にユング心理学で「元型派」ではないんだが、元型の影響と集合無意識を信じてしまいたくなる。

科学教徒なんだけどなぁ。
オカルティストじゃないのになぁ。

そっち方面の世界を信じなくてもいいからもうちょっと頭柔らかくしろ、お前ももうトラウマトラウマ言っとらんで次に進め、このウスラトンカチとでも言われたような気になってくる。

ミエナイチカラが僕を今動かしているー♪

不思議なことってあるもんなんすね。
まあこういう事には素直なのが俺のいいところなので乗っかってみることにする。

なんとかとハサミは使いよう、と言うが「剣」もまた「活かす」使い方があるはすだ。
それに今の俺ならば加傷性に飲まれることは多分ない。

そして
「護る剣である気がする」と言ってもらえた事もまた友情のために信じてみようと思う。

だって包丁だって「剣」じゃんね。