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人は自分を理解してくれる人の言う事を聴こうとする

唐突なブログのタイトルですが笑

これは私が常に
心に留めていることの一つです。

ラポール形成に必要な基本的なことでもあり、
“相手の心に届くアプローチ方法の要”
と、捉えてもらえたらなと思います。

私は現在、精神科クリニックで
看護師として働いているのですが

以前は保健師として、一般の方々へ
「特定保健指導」をすることもあり、
対象者の方へどうアプローチをしていけば
効果的に伝わるのか…
と、よく考えていたものでした。

保健師が集まる、とある研修会で
「相手の心に響くアプローチ方法は何ですか?」
と、あまりにもダイレクトな質問を
講師の方にされていた方もいらっしゃいましたが、
その答えは、もちろんありませんでした。

病気を怖れて生活習慣を改善してもらうために
強烈なインパクトのある、
症状が悪化した状態のグロテスクな写真を見せ、
恐怖心を煽った方が効果的なのか。

はたまた、病気になってしまうことで
治療に予想外のお金も要しますし、
ご家族などの大切な人に
迷惑をかけてしまうことになる、
などと、罪悪感に訴えかけた方が効果的なのか。

「どうなっても知りませんよ」と
いうような態度で突き放すことで、
孤独感を覚えさせる方が効果的なのか。
(これは望ましくありませんね)

様々な意見が出ました。
もちろん、どれも効果が無いとは言い切れませんし
効果があるとも言い切れません。
そこは、保健師としての力量が試される部分だと
私自身は思っています。

ただ、数々の特定保健指導や、相談業務経験を経て
これだけは確信していることがあります。
それは、

「人は、自分を理解してくれる人の言うことを聴こうとする」

ということです。

正確に言うと、
自分を正しく理解してくれなくても、
“理解しようとしてくれる人”
という存在になれるだけで、
人は心を開いてくれるように感じます。

「私の事をよく知らないのに、偉そうに言わないで」
などと言われた経験、もしくはそう思った経験は
ないでしょうか。

自分と親との関係、自分と子どもとの関係、
パートナーとの関係、友人関係、職場の人間関係、
お客様との関係…etc.

さまざまな形があるかと思います。

自分が相手の事を思って熱弁を奮っても、
相手が心を開いてくれない限りは
それは、ただのお節介でしかありません。

なので、まずは信頼関係というラポール形成が
大事なのですよね。
私は営業経験もあるので身に沁みて感じるのですが、
そこが形成されることが、第一歩です。

そうして、相手の事を理解しようとする姿勢が伝われば
相手も少しずつ、警戒心を緩めてくれますし
「この人の言うことなら、聴いてあげてもいいかな…」
と、少しずつ心を開き、信頼していただけるように
なるのではないかな、と思います。

これは、私の過去の特定保健指導や、
数々の相談業務経験、営業経験などから学んだことです。

先ほどの特定保健指導の3つの例えは、
たとえ効果があったとしても、
一時的になってしまいがちでしょうし、
相手に嫌な感情を煽ること自体、
自分も嫌な気持ちになってしまいますよね。

どれも
「本当に自分のためを思って、改善しよう」
ということには
繋がりにくいのかなと感じます。

ですから、保健指導をする側の私たちが
本当に相手のためを思っているのであれば、
まずは相手の事を理解しようとする姿勢が
大事なんですよね。

こんなことは言わずもがな、
キホンのキ、なのですが笑
意外と忘れがちなので、
備忘録的に書き留めています。

保健指導に限らず
本当に相手の事を想い、
相手に伝えたい大事なことがある場合は
まずは相手の状況を理解しようとする姿勢で
かかわってみることが大事かなと思います。

「自分のことを理解してくれている」
「自分のことを受け入れてくれている」
「自分のことを大切に思ってくれている」

そのような姿勢が伝わることが、
相手に自分の思いを届ける第一歩かな
と思います。

「この気持ちを分かって欲しい!」よりも
“まずは自分から”先に、
相手の状況や背景を、理解しようとする。

そのようなアプローチを重ねていくことで、
良好なコミュニケーションを
築いていけると、私は信じています^^

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