テイルズ オブ レジェンディア

※本記事は、作品プレイ当時にXへ投稿した文章の転記です

(2023年9月21日)
今日から テイルズ オブ レジェンディア

(2023年10月3日)
テイルズ オブ レジェンディア はメインシナリオ完まで。
ゲームはまだ続くのですが、本作は特殊な構成をしているので、ここまでで一旦の感想をまとめておきます。

最終決戦への意気込みが「倒しに行く」ではなく「伝えに行く」「迎えに行く」だったの良かったですね…これは本ストーリーを象徴する一つの大きな要素だと思いました。つまりは絆であり、仲間とのすれ違いや軋轢を乗り越えて関係性が出来上がるまでを見届ける物語だったと。
この視点から見たときの、特に印象深かったエピソードが「セネルとクロエの夜間特訓」です。セネルはシャーリィ第一で、他の人間には一貫して突き放した態度を取っていたのが、ここで目に見えて柔らかくなったことにはかなり感じ入るものがありました。しかもここのイベントは、直前に「ウィルから戦線離脱を命じられたが、そこで暴走せず冷静に同盟軍志願を申し出た」一件もあったので、殊更に「うわあ成長したなあ」という感慨があったのでした。

だがしかし、そんなセネルの変化にほっこりしていた一方で、真の歪みはもう既にそこにあったのであった…
「セネルはシャーリィ第一で」
この認識に違和感を覚え始めたのが、ステラの登場後すこし経ってからのこと。どうやらセネルはステラの方により大きな感情を抱いていたらしい。でも何となく、ただ「好きだった」というだけに留まらない、もっと巨大な思いが渦巻いているような気がしてならない。ステラを犠牲にした悔恨が込められているからそう見えるのだろうか? ともするとシャーリィへの愛情そのものまでもが「ステラを救えなかったことへの償い」から来ているようにさえ感じてしまうが…などと考えるくらい、不穏なものを感じていました(しかもこれは当たらずとも遠からずであった)。
この「拭い去れないステラへの感情」は、ともするとシャーリィとの間に壁を作ってしまいかねない予感があったのですが、その矢先に起きた、水の民の里でのすれ違いがやるせないったら(余談ですがここのフェニモール良かったですね。こんなに素敵なキャラになるとは思っていませんでした)。
つまり「最も大きな心の行き違いは実のところゲーム開始時点で既に根深くあった」訳で、これはそのたった1つのズレを正すための物語だったのだと解釈すると、あの最終局面での抱擁のシーンがひときわ輝いて見えたのでした。

あと手を繋いでシャーリィが静の滄我の声を聞いたシーンも良かったー! 本作を始めたとき「爪術って、爪が光るって、ずいぶん突飛な設定だなあ」と思ったのですが、こんな風に効いてくる要素だったとは。素晴らしいの一言。

さあここから、話はどう展開していくのか、ワクワクします。
ではキャラクタークエストへ :)

(2023年10月23日)
テイルズ オブ レジェンディア をクリアしました。
キャラ愛を育むということにおいての至高の作品。

「キャラクタークエスト」と「メインシナリオ」が分けられているということは、これから始まるキャラクタークエストはメインに対するサブであり、言わばおまけ的な、1編1編は軽めのオムニバス的エピソード集なのかなと思っていました。しかしこれはそんなお気楽に鑑賞できるものではなかった…
充実のイベント数。それぞれのシーンもたっぷり長尺。その上ムービー演出まであって、これは普通にメイン級の重厚さじゃないかと驚きました(これでしかも第3部の構想まであったというのがまた驚き。もちろんそれも見たかった)。いや、私がサブだと勝手に誤解していただけなんですが^o^
とにかく半端ではない物量でもって各キャラの個性、背景、周囲との関係性を描いてくれる手厚さ。時間をかけてメンバーの結束が深まっていく過程を見せてくれる贅沢さ。キャラの深掘りかくあるべき。見応えと満足感が凄まじいイベント群でした。

「人の心の闇」がテーマだったこともあり、どのエピソードもおしなべて見るのに精神力を要するものでしたが、しかしどれも良いお話でした。ウィル編のムービー、ノーマ編のスヴェンとのやり取り、モーゼス編の友情物語、ジェイ編で自分の思いを素直に吐露するジェイ。どれもが感慨だらけ。
その中で、クロエ編は受け止め方が難しいエピソードでしたね。心情的に、霧から具現化した幼いクロエの方に味方したくなってしまった私がいました。「今のクロエにとって仲間の皆は家族と言っていいくらい大切な人たちになっていて、だからこそ彼らの声がクロエに届いた」という結末を見て、しかしその時点では、「当然消え去った訳ではない"両親の無念"をクロエはどう飲み込んだのだろう」と引っ掛かっていたのですが、このモヤモヤを溶かしたのが続くモーゼス編でのモーゼスの言葉でした。

「家族に今も昔もない。新しいもんも、古いもんも、家族は家族」

この言葉は凄い。これは効きました。私は当たり前のように、セネル達よりもクロエの両親のことを上に置いていたけど、そうじゃないんだと。「家族と言っていいくらい」じゃなく「家族」そのものなんだと。クロエにとってはもはやセネル達も両親も優劣なく等しく家族なんだと。それほどまで大事な家族と復讐とが天秤にかけられたときに今いる家族と離れたくない思いが勝ったんだなとやっと理解できたのでした。いや、あのシーンのモーゼスは本当に良かったし、初登場のときには想像もしなかったほど良いキャラクターになったなとしみじみしました。

印象に残ったことをもう1点。セネル達が一様に頑固者だからか、キャラクタークエストでは問題が起こったときや決断を迫られたときに「妥協」とか「保険」といったオトナな考えに傾くのを良しとせず「俺は最善の結果じゃなきゃ認めない」となる流れが何度もありました。たとえば、ノーマの努力は実を結ぶはずだと信じ切っていたり、ギートを殺すのは断固反対で解決策はあるはずだと信じ切っていたり。これがラストの、グリューネとの別れシーンでも発揮されようとしていて「最後に喧嘩別れみたいなことにはならないでー」と思いながら見ていたのですが、ここでグリューネが「笑顔でお別れしたい」とお願いしたのをあの頑固者たちがちゃんと聞き届けたあの場面、あまりにも良かったですね。泣きました。そりゃもちろん。

こんなにもキャラクターへ焦点を当てたエピソードを徹底的に展開してもらえると、やはり2周目をやりたくなってきます(ちなみにドラマCDは買いました^o^)。メンバー全員の背景を知った上で、「家族になっていく過程」をいずれまた見届けたいものです :)

バトル面でのMVPはノーマ! 中盤以降、TPの自然回復量が凄くて爪術使い放題になった頃から、リザレクションを連発させまくるなどノーマ中心ノーマありきの布陣が形成されていきました。ありがとうノーマ。今回、1部2部ともラスボスを初見撃破できたけど、君なしでこれは成し得なかったろう^o^

(2023年10月25日)
レジェンディアのサントラを聞きました。蛍火が名曲だ…歌詞を読むと更に泣けるし、作曲家さんのインタビューを読むとより一層泣ける。いつかまた本編で聞きたい。

(おまけ・手作り帰らずの森地図)

#ゲーム感想 #テイルズ #テイルズオブ

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