本当に思い悩むべきこと

次のような論語の一節があります。

「人の己(おのれ)を知らざるをうれえず、その不能をうれうるなり」
(人が自分の能力を知ってくれないことを不満に思うより、自分が力量不足であることを心配しなさい。)

人間の欲求の一つとして、自分が能力があることを認めて欲しいという欲求はあると思います。マズローの5段階欲求論というのがありますが、その中で承認欲求が4つ目としてあがっているほどです。

私も仕事上で自分が認められたいという欲求はどこかにあります。そうした欲求は大事なことだとも思います。

ただし、気を付けないといけないのは、認めらるというのは結果であり、その前にお客様や社会に貢献し、具体的に変えてこそ認められないといけないということです。

そうではなく、お客様や社会に具体的な成果をもたらすことなく、自分がいくら能力があること示そうとしても、そんなことはお客様や社会にとってはどうでもよいことです。

まさに悩むべきは自分の能力が認められていないことではなく、自分が十分に具体的な成果をお客様や社会に提供できていないのでは、ということです。そうした自省を思い起こさせる一節です。

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