市場原理は市場とのコミュニケーションを通してしか理解できない
企業様の経営計画や長期事業構想を作成する中で、商品・サービス戦略や価格戦略等も作成していきます。どのような商品・サービスを提供することがお客様に喜ばれ、社会に貢献することなのか、またどの程度の価格設定だったら、お客様に受入れられ、かつビジネスとしても成立していくのか・・・
こうした戦略は、環境分析等も踏まえながら企業様の「主体的な」意思で策定することが必要です。主体的な意思がない限り、ターゲットとなるお客様がいる市場に主体的に働きかけられません。
しかしながら、この働きかけがいつも上手くいくとは限りません。戦略策定時に想定していたほどお客様に喜ばれない、また価格がお客様に受入れられない等々はどうしてもあると思います。
これは策定した商品・サービス戦略、価格戦略等が、お客様ニーズや価格受容度といった市場原理に合わなかった為です。
それでは、このような場合には商品・サービス戦略や価格戦略を策定したことが間違っていたのでしょうか。色々な考え方があると思いますが、私は必ずしもそうではないと思います。主体的に働きかけがあったからこそ、初めてお客様ニーズや価格受容度に気づくという事も多々あると思います。主体的な働きかけがなければ気づきません。
想定とは違うお客様ニーズや価格受容度に気づいても戦略を変えないのは問題ですが、気づいたからには柔軟に戦略を変えればよいのです。そうすれば今度は成功する確率が高くなるのではないでしょうか。
結局、市場も人も同じで(そもそも市場とは人の集合体なのですが)、提示したものが始めから気に入ってもらえられれば一番よいですが、そうでないことも多々あります。その時に諦めるのではなく、相手との会話、相手の反応を見極めて再度提示しなおせばよいのだと思います。そして、これは始めの提示があったからこそできることなのです。
このような市場原理の発見は、会社の中での会議からだけでは見つかりません。市場との会話、コミュニケーションを通しながらお客様ニーズ等の市場原理を把握することが大事です。
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