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仕事に活かせる中国古典

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数千年の風雪に耐え、今なお世界中で評価されている中国古典。現代を生きる私達が「よい仕事」を取組むにあたり、どのような中国古典の教えが活きるのかご紹介できればと思います。
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#計画

天をうらまず、人をとがめず、とにかく必死に頑張る

「天をうらまず、人をとがめず、下学して上達す。我れを知る者はそれ天か」(論語、憲問第十四) (これまで不運であっても天をうらまず、人をとがめず、身近なことを学んで高尚な道徳への達してきた。私のことをわかってくるのは、天だ) これは西郷隆盛の有名な言葉「人を相手にせず天を相手にせよ。天を相手にして己を尽くし、人を咎めず、我が誠の 足らざるを尋ぬべし」を連想させる言葉であり、恐らく下敷きではないかと思うのですが、とても自省させられる言葉です。 長年歴史を学んできてふと思う

大きな目標は短期では実現しない。粘り強い取組みが必要。

子いわく、「速やかなるを欲するなかれ。小利を見るなかれ。速やかならんと欲すれば、則ち達せず。小利を見れば、則ち大事ならず。」(論語 子路第十三) (先生は言われた、「早く成果をあげたいと思うな。眼の前の小さな利益を見るな。成果を急げば達成しない。小利に気をとられれば、大事はなしとげられない。」) こういう文章を紹介すると、「では、短期の成果を気にする必要はないのか」といった疑問、質問を頂くかもしれませんが、そういうことではないのだと思います。大きな目標の実現も、短期の目標