初期型Raser Kiyo Proのファームウェアを無理矢理アップデートする方法
配信用や会議用のUSBウェブカメラを使用している人も多いと思います。私も色々な機種を試した結果、RAZER KIYO PROという製品
に落ち着きました。ちょっと値段は高いんですが、圧倒的な描画性能が素晴らしいのです。
Razer Kiyo Proの問題点
しかし、この製品、ある種致命的なウィークポイントが存在します。
ひとつは、動作が不安定な点。バスパワーのUSBハブ経由ではまず間違いなく動作しません。セルフパワーのUSBハブでも、相性によっては動作しません。OSからはデバイスとして認識されていても、音声は取れるが画像は取れないなどの症状が発生します。これはハブやケーブルの相性が大きいため、色々な組み合わせを試行錯誤して安定する組み合わせを導き出す必要があります。
※私は散々相性を試した結果、15mのUSB3.1延長ケーブル経由で安定して動作させることに成功しています。
そしてふたつ目の、該当者にとって致命的な問題点は、初期製品はファームウェアアップデートを行おうとしても、
「この製品はアップデートできません。サポートに問い合わせて下さい」
と表示されて
ファームウェアアップデートができない
という点。ここでサポートに問い合わせてサクッと最新版に交換してもらえるのなら問題ないのですが、これが致命的にダメダメ。
ちなみに、私は一番最初に購入した個体がコレでした。その後追加で2台購入し、そちらはアップデート可能な個体。
まぁ、ファームウェアバージョンが古くても使えない訳じゃないんですが、なにやらフォーカス機能が良くないとかで、やっぱり気分良くないじゃないですか。実際この辺で悩んでいるという方の書き込みもWeb上で散見されます。
この他にも、例えばメルカリで「ファームウェアアップデート不可品なのでジャンク出品します」なども見られる始末です。
このカメラのファームウェアアップデータの提供サイトは次のアドレス
で、執筆時点での最新ファームウェアはv1.5.0.1_r1です。
ネット上の情報を漁ると、「初期製品はアップデートすると文鎮になる個体があったので、アップデート自体をさせないようにしたのでは」という推測を見掛けました。もしそうであれば、失敗時に文鎮化するリスクを取って、敢えて「初期バージョンの製品でもアップデートが有効になっているバージョンのアップデータ」を実行してみるという手があることになります。
さぁ、そうなればWayback Machineですよ!
早速ファームウェアアップデータ提供サイトの過去履歴をチェック。
だいぶ試行錯誤しましたが、以下のページに辿り着きました。
さーて、これを見ると
KiyoPro_FirmwareUpdater_v1.03_r2.exe
KiyoPro_FirmwareUpdater_v1.03_r4.exe
KiyoPro_FirmwareUpdater_v1.05_r1.exe
この3つの
過去に提供されていたアップデータのファイルを発見
することができました…!
よーし、まずはv1.03_r2だ!
というわけでバージョン1.03_r2は、ちゃんとアップデートできましたよ!
続けてv1.05_r1を適用してみます。
更に最新版のv1.5.0.1_r1を当ててみます!
はい。
ver1.0の個体を、無事最新バージョンまでアップデートすることに成功!
動作させてみても問題なく動作しています。これで、ファームウェアアップデートが出来ないがために予備役に回されていた個体も、積極的に使う気になったというものです。
なお今回、v1.03_r2 → v1.05_r1 → v1.5.0.1_r1 という順番で適用したため、v1.03_r4は動作するのか?とか、v1.03_r2を適用後に直ぐv1.5.0.1_r1に行けるのではないか?(たぶん行けると思います)というのは試していませんが、もうv1.0の古いファームウェアに戻すことはできませんし、成功すればもうそれで十分なので、検証はしません(というか出来ない)。
以上、古いKiyo Proを持ち腐れている方の参考になれば。
p.s.アーカイブが消えた場合に備えて、私がダウンロードしたアップデータのファイルを置いときます。
2024/10/23追記
web archiveはもう消えているみたいですね。