FFオリジン　感想・レビュー。爽快かつカオスなバトルと丁寧さ

皆さんは今、何のゲームやってますか？
エルデンリング、マリオカート8、KOF、RPGタイム…ここ最近は色んなゲームが出ましたね…私も勿論遊びましたよ。
そう、あの…

『STRANGER OF PARADISE : FINAL FANTASY ORIGIN』をね。

いや、結構前から楽しみだったんですよね。
スクエニとTEAM NINJAのコラボしたアクションゲーム。過去作ダンジョン。なんかバカみたいに脳筋な主人公。期待せざるを得ない…

ただ、『FF×死にゲー』とか『ダークソウルのFF版』とか、プレイした身から言うとそんなことないでしょ…と言わんばかりのレッテルが貼られてたりと少しかわいそうなFFオリジン。ゲームクリアした身から素直に評価しようと思います。
ちなみにPC版でのプレイです。

『FF×ダークソウル』ではない、綺麗で爽快な戦闘

戦闘については覚えることもちょっと多いですが、『適当にボタン連打してたまにガードする』だけでも十分に戦えるぐらいストレスフリーです。

①テンポの良い戦闘

ダークソウルやエルデンリングでは、攻撃やら回避やらの色んなアクションに使用することになるスタミナが存在し、そのスタミナを管理したヒット&アウェイの戦闘が特徴的です。

それに対し、FFオリジンではスタミナがありません。
回避や通常攻撃は特に何の制限もなく行えるのでずっと敵に張り付いて戦うことも十分可能です。一生ぶん殴りましょう。

必殺技を使用するためのMPゲージは存在しますが、敵を攻撃すると溜まっていく仕様なのでガン攻めすればするほどこちらもガンガン攻めれるという仕様。一生ぶん殴りましょう。

FFオリジン、エフェクト派手なので戦闘が綺麗です pic.twitter.com/WRXYbrlUIW

— 平成元年 (@sevoyama) March 22, 2022

戦闘の様子はこんな感じ。必殺技はFFならではの魔法エフェクトゴリゴリかつキャンセルも効くので、MPが続く限りずっと必殺技で攻め続けれます。皆さんも魔法と物理のゴリゴリファイトしましょう。マルチだとマジでみんな攻め続けているので派手です。

②ガードとソウルシールド

このゲームには通常ガードの他に『ソウルシールド』があります。ソウルシールドで攻撃を防ぐとMPが増えるといった利点もありますが、シールドを構えてる間は自身のブレイクゲージを消費してしまうためリスクリターンの高い行動です。

このソウルシールドのよく出来てるところは、
・長押し可能
・ブレイクゲージが0でも使える
といった2点です。

1点目についてはシンプルで、初心者でも使いやすいところ。
2点目についてが重要で、ゲージが0でも一瞬盾は構えられるので実質パリィのように使えます。
勿論ブレイクゲージが0ということは被弾したときにブレイク状態になって無防備になる危険性もありますが、そのリスクさえ背負えば十分にパリィとして利用できます。

実際にゲームをプレイすると分かると思いますが、
SEKIROの『弾き』のようなインファイトを楽しめ、かつゲージを使えばじっくりとガードできるといった、素晴らしいガードシステムです。
FFオリジンライクのゲームを作るなら続投してほしいぐらい完成されたガードシステムだと思ってます。マジで。

③２つのジョブ

このゲームは本家FF同様に大剣士やシーフ、白魔法士など様々なジョブがあります。操作キャラには2つのジョブが設定でき、ジョブの切り替えもノーモーションなので戦闘中に切り替えることも簡単。モンスターや状況に応じて切り替えることで不自由なく戦えます。
魔法に弱い敵には黒魔法を、物理に弱い敵には直接攻撃を…というのをほぼ一人でスムーズにこなせるため快適です。オンラインマルチにも対応してるので周りのメンバーのジョブに合わせて変えるのも戦略の一つ。

個人的に好きなジョブがヴォイドナイト。敵の魔法を受け止め、その威力に応じて魔法剣の斬撃を放つといった、いかにもファンタジーっぽい感じが滅茶苦茶良い…

とにかく戦闘に関しては素晴らしいの一言です。高難易度に仕上げながらも、楽しさ、そして遊びやすさを追求したシステムで非常に完成されてると思います。フィニッシュ技がグーパンやら投げ技だったり、持っていた武器を使わない暴力で豪快なのが気持ちいい。演出にもシステムにも拘りを感じます。

一癖あるがテンポの良いストーリー

インタビューでも語っていた通りにとにかくテンポのいいムービーが多いです。特にゲーム前半。

話の流れが、
『お前はカオスか？』→『ぶちのめす！』→『お前はカオスか？』→『ぶちのめす！』
…テンポが良すぎて少し置いてかれてしまうのも事実ですが…

カオスはいるらしい

とはいえ、個人的に言えばちょっとシュールなムービーは好きですし、終わってみると結構好きなストーリーでした。ふざけたストーリーとかではなく、FFを好きな人が真剣にストーリーを作ったのだなというのが伝わりますし、ジャックという男のポテンシャルを感じさせるムービーも良いです。

そもそも、マルチプレイ有のアクションゲームということでみんなでムービーを見ること等を配慮した結果テンポを良くしたのかなと思うと前半のムービーも納得できます。あんまり語るとネタバレになるのがつらい…

総評

悪いところはないのかと言われるとまぁそれなりにはあります。
・画面がやたら暗い（PC版だけか分からないけどアプデで修正してほしい）
・ハクスラ要素を活かしきれてない（鍛冶屋の存在意義がなさすぎ）
・UIが悪い（特に装備品のメニュー関連）
・etc…

とはいえ、非常に爽快感のあるバトルが楽しめる高難易度アクションゲームとして楽しめました。FF界でも非常に豪快な主人公ジャックが魅力的なのもありますし、歴代FFモンスターとの激闘や過去作ダンジョンはファンサービスとしても良かったです。

難易度に関していえば死にゲーというほどでもないです。高難易度ですが、理不尽な即死等は少ないですし、HARDでもボスがかなり手ごわくなるぐらいで道中は普通に高難易度アクションぐらいの感覚でした。爽快感とやり応えを考慮するなら、マルチでやるならHARD、一人でやるならノーマルに値するACTIONがオススメです。

公式サイトからして凄い

『エルデンリングと時期が被ったのは痛い』というのは事実ですが、システムは全くもって異なるゲーム。爽快感があるバトル、FFっぽさ、LRFF13等を担当した豪華コンポーザー達によるBGM、そして津田健次郎が声を担当する力強い男、ジャックを味わいたいならオススメのゲームです。