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低身長治療の始まり

娘の成長ホルモンがまともに出ていないことがわかり、治療の開始についての話が進みました。
この時、周りにこの治療をしてる人は一人もおらず、ネットで探しまくりました。
全く知識のない中で、治療に関する資料とDVDをもらったのですが、正直、あんまりよく理解できませんでした。

なんとなく理解できたこととして、

・この治療はとても高価な治療なこと
・一度始めたら第二成長期まで続くこと
・注射は毎晩寝る前の決まった時間にする方がいいこと

これくらいでした。
そして、ただただ自己注射に対する不安だけが残りました。

もともと、保育園のイベント前に不安定になるような精神的に弱い子なため、担任の先生にも検査前から事情を話し、自己注射が始まることもお知らせしておりました。
すると先生は、当時の5歳児に同じ治療をしてる子がいることを知っており、その子に話を聞いてくれて「予防接種とかよりは痛くないそうですよ!」と教えてれた。

当時、3歳5ヶ月だったのですが、2歳頃から予防接種の際には泣かなくなっており、「そのくらいの痛みなら、毎晩も大丈夫だろう」と私たち夫婦はこの自己注射も難なくできると思い込んでました。

そして、注射器を扱う大手製薬メーカーさんの担当さんと先生と私たちが会える日を調整して、注射器の扱いの指導を受けることになりました。この日から治療がスタートになります。ちなみに、注射器の扱いを一人で覚えきれる自信がない私たち夫婦は、そろって説明をうけることにしました。

注射器のレクチャーは、検査の時に過ごした小部屋で行われました。やはり、その部屋に入るなり娘はぐずり始めました。

先生が来るまで製薬会社さんとお話していたのですが、とても優しそうな男性で、ぐずぐずいう娘を見て「3歳でしょ?起きてる時は、無理と違います?寝ている時にした方が…」と言われたのを覚えています。

先生が小部屋に参加し、注射器の扱い、薬の扱いの注意などを受けました。
この治療は、最先端で、針もめちゃくちゃ細く、注射器もとても賢いのです。
薬と針を手作業でセットすると、打つ以外のことはほぼ勝手にやってくれます。もうお任せです。
一通りレクチャーを受け、「じゃあ、一回やってみて」と言われました。

この日、私は注射は夜打つものだと思い込んでいたため、娘には「今日は痛いことないよ」と伝え、なだめながら部屋に入ったのです。
知らなかったとは言え、私は彼女に嘘をついてしまったことになります。
後からムスメが怒るであろうこともわかってましたが、拒むこともできないまま、針と薬をセットし、夫が娘のお尻に注射することになりました。

当然ながら、私も夫も人に注射なんかしたことないため怖いです。
ムスメに説明する時間もないまま、促されて注射をしなくてはなりません。
あらゆる不安が全開なままムスメを捕まえ、お尻を出させて、押さえました。

当たり前ですが、怖がって、暴れて泣きます。
それを先生と私、製薬会社さんが押さえつけ、無理やり父親に注射をされると、当たり前ですが、身体がこわばってるから痛いし、怖いし、泣くし、、、。

幼い子どもになんてことをしてしまったのか、、、と、申し訳ない気分になりながら、治療はスタートしました。

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