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p型アミラーゼの測定は必要か??

アミラーゼは血液検査の一つで、多くの診療において行われる事が多いです。特に救急外来では急性膵炎の診断に用いられることが多いです。急性膵炎診療ガイドラインには、血中リパーゼの測定を推奨していますが、私の勤める病院では、リパーゼは外注検査で、結果が直ぐ出ませんのでアミラーゼを検査しています。

そして、アミラーゼは色々な臓器で作られており、アミラーゼが上昇しても膵炎とは限りません。例えば以下の旧版ガイドラインのP.63、2021年度版はP.34にアミラーゼが高くなる病態が、33も載っています。

よって、膵臓が壊れてアミラーゼが出ている事を知るためにp型(膵臓型)アミラーゼというのを測定できます。私はほとんどこのp型アミラーゼをオーダーしていませんが、多くの研修医の先生がオーダーされています。

あまり色々言うのは良くないと思うので黙っていますが、意味があるのかなあ?と思っていました。

今度膵炎の勉強会をするので勉強していたら、急性膵炎診療ガイドライン2015のP.62には高アミラーゼ血症の鑑別に有用だが、急性膵炎の診断には有用というエビデンスはないとありました。2021年度版の急性膵炎ガイドラインにはp型アミラーゼがどうという記載すらなくなっていました。間違っていなくて良かった。

そして、少しずつこのp型アミラーゼって有用なの?と聞いてみようと思います。


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