選手がブレイクすると心配になる(FA移籍:第3話)

野球界全体を一つの会社に例え、その構造とルールを整理してきました。
ここからは、FA移籍はアリか?ナシか?についての私見を述べていきます。

【ファンの叫び】

 ・ずっと一緒に戦ってきた選手が、FAで移籍されてしまうのは嫌だ
 ・FAで移籍されてしまうと、今の球団が嫌だったのかな?と思ってしまう

こうした思いがあり、FA移籍反対という声も多いです。
特に我が埼玉西武ライオンズからは、過去に20人近くがFAで他球団に移籍しているため、その声は他球団よりも大きいように感じます。
FAに慣れすぎていて、冷めている人もいますが。(どっちかというと、自分も慣れてるので、そこまで大ショックを受けない体になってます。笑)

【ライオンズファンの叫び】

 皆さんは、入団後5年以内くらいの若手がブレイクして、レギュラーに定着してくると、どう思われるでしょうか?
「良かった!将来はこの選手が3番4番を打ってくれそうだ!次世代のエースだ!」と純粋に嬉しいですよね?まあ、期待すると思います。

じゃあ、西武ファンはどうだと思いますか?
他の球団からするとあり得ないと思うかもしれませんが、
「ブレイクして、大事な戦力になってきたか…!…FA権取れるのっていつ頃になりそうかな?その頃までに次の若手を探しておかないとな…」
って考えます。

ブレイクしてるのに冷めてるんです。
もちろん完全に冷めてるとは言いませんし、そう考えないファンもいると思いますが、ほとんどのファンの脳裏に「ブレイク・成長=FAが心配」ということがよぎります。
どんな若手でも、どんな選手でも、成長すればするほど心配になってきます。それがオールスターや日本代表になればなるほど、心配が増してきます。
きっと、僕だけじゃないはずです。


2022年10月、森友哉選手、外崎修汰選手のFA動向に注目が集まっています。
そして翌年には、源田壮亮選手、山川穂高選手がFA権を取得する見込みなので、そのあたりまでは話題に上っています。

ですが今、自分が注目しているのは、そこではありません。
どちらかというと、ブレイク~主戦力になりつつある選手が、いつFA権を取得するのだろう?ということです。具体的には、呉念庭選手、愛斗選手、高橋光成投手、水上由伸投手、平良海馬投手あたりでしょうか。
(特に平良投手はメジャー挑戦意欲が強いので、海外FA権を獲得する前に何らかの方法でメジャー挑戦を試みるだろうと、こっそり諦めています。)

理由は簡単です。
今、活躍してる=FAが心配だからです。

…悲しくないですか?
推しの選手が活躍すればするほど、心のどこかで活躍を憂いているんです。
どうして俺達ばっかり…と被害者ぶってるつもりはありませんが、他球団ファンと比べて、その「憂い」は強いと思います。

過去にライオンズからFA移籍した選手一覧をまとめてくれている、ひよこさんという方のサイトが分かりやすかったのでリンク貼っておきます。
どうして移籍されてしまうのか?ということの分析は、今回の本題ではないので割愛します。

FAにて流出した人数も、全球団中最多です。
これだけ流出しれてば…さすがに慣れます。笑
いちファンですが、いつもフロントみたいなことを考えてます。笑


活躍→流出見込み→将来の育成

 ライオンズは、主力選手の流出を前提にして、入団後の育成まで加味したドラフト戦略をするから、「西武はよく若手が育つ」と言われているのかもしれません。

数年後に(FAするであろう選手が)が出ていく
その選手の特色(例えば打撃と走塁)関連のパラメータが下がる
→指名はそこを重視
→即戦力と若いのと2人入れて、入団後は打撃と走塁を鍛えよう
→数年後には育ってる

抜ける(ことが強く予想される)の選手の穴を埋めるために、1.5歩先のドラフトになってるのかなと思ってます。


話が少しそれましたが、西武ファンとしては一人もFAして欲しくない。(これは心の底から思っています)
けど、どんどん出て行ってしまう…。

いわゆる「推し選手」の流出を経験したファンも多く、FA制度なんてなければいいのに…と思うファンはある一定数います。

プライバシーの問題もあるので、ツイート元の明示は避けますが
以下のような趣旨のツイートを見かけました。

「FA制度なんて、我々ファンのことなんか一切考えてない制度だ!チケット・グッズ購入に貢献しているファンの想いを無視した制度は廃止すべき!」

一言一句同じというわけではありませんが、自分がくみ取った内容としては上記のような内容になります。

気持ちはよく分かります。
こんだけ流出が続くと、同じ球団を応援し続けることがつらくなることもたくさんあります。
毎年のように、好きになった選手がFA移籍、FA移籍、FA移籍…

しかも、とても不義理な移籍の仕方だったりすることもあり、出て行った選手へのヘイトもあります。
(某東北の球団に移籍したA選手は、未だにかなりのファンが…言葉を選ばず言いますが、恨んでいるんじゃないかと思います。その経緯については割愛しますが、残ってくれそうな発言をたくさんしながらも、移籍しちゃったんですね。演技でもいいから「つらい選択でしたが東北を選びました。お世話になったライオンズには感謝しかありません…」の一言があれば、多少緩和されたかもしれませんが、ファンとしては騙されたような気分にもなりました。個人的には「もう許してあげれば?」と思ってるんですが、やはりその選手への期待と信頼を裏切られたという意味で、未だに素直になれないファンが多いようです)

なんだか、ファンとの溝を深める可能性のあるFA制度
ここまでの記事を読んで、「そんなにもめたり、悲しい思いをする人がいるなら、廃止すればいいのに」と思った方もいらっしゃるかもしれません。

いちファンからすると、そうです。
好きになった選手が他球団で新しいファンとの時間を共有しているのは、やっぱり羨ましいです。それが活躍したり、楽しそうにしている姿を見ると、なおさら置き去りにされた気持ちになっちゃいます。

けどここで、もう一度考えなきゃいけないことがあります。
それは、選手も人間だということです。

次の投稿で締めますが、やっぱりプロ野球選手だって人間だよ、という内容を書いてみようと思います。

今回も、お読み頂きありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?