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チアゴ・アウベス選手との契約、選手登録について

下記リンクのリリースの通り、昨季モンテディオ山形で活躍していたFWチアゴ・アウベス選手の東京ヴェルディへの移籍が決まりました。

チアゴ アウベス 選手 加入のお知らせ | 東京ヴェルディ / Tokyo Verdy

ただ、あくまで当リリースは「加入することとなった」という少々歯切れの悪い内容で、2024/3/21(木)予定のメディカルチェックを経て正式契約とのこと。

これは、FIFAが定めたルールに則った形での契約が求められる為であり、実際には主に以下のルールの遵守が求められます。

  1. ブリッジ移籍防止のため、最終所属チームの契約と次のチームとの契約までにFIFAの定めた16週の期間(16週ルール)内に契約を締結する場合は、ブリッジ移籍ではない事を証明する必要がある

  2. シーズン中に登録可能なチームは3チーム(うち公式戦出場は2チーム)まで

それでは、今回のチアゴ・アウベス選手の移籍について、これらのハードルはクリアになっているのでしょうか。

【チアゴ・アウベス選手 契約までの経緯】


時系列まとめ

上記の図の通り、モンテディオ山形とは2024/1/31(2023/12/31との情報もあり)で契約満了、推測ですがボタフォゴ(ブラジル)とは2023/12/15に契約を締結したものと思われます。この契約行為自体は、「契約満了6ヵ月前から他チームとの交渉・契約はOK」とされているので、何の問題もありません。

【モンテディオ山形からのリリース】

チアゴ アウベス選手 契約満了のお知らせ | モンテディオ山形 オフィシャルサイト (montedioyamagata.jp)


チアゴアウベス選手 Botafogo FCへ完全移籍のお知らせ | モンテディオ山形 オフィシャルサイト (montedioyamagata.jp)

そしてボタフォゴとは、2024/2/27に契約を解除したとの事で、チアゴ・アウベス選手は、現在はフリーの状態となります。Jリーグの移籍ウインドウは春と夏の2回に渡り期間が定められていますが、フリー選手については都度選手登録が可能な為、移籍ウインドウの縛りはありません。

【ヴェルディとの契約、選手登録】

東京ヴェルディが2024/3/21のメディカルチェックを経てチアゴ・アウベス選手と契約を締結しようとする場合、仮に3月中に契約する場合は、今回の契約がブリッジ移籍では無い旨を証明する必要があります。証明できれば、早ければ3/28に選手登録を行い、3/29の京都戦から出場が可能となります。

「16週ルール」をそのまま適用する場合、2024/4/6以降に契約が可能であると推測されます。早ければ2024/4/11には選手登録が完了し、2024/4/13開催予定の東京ダービーから出場が可能となります。

しかし、シーズン中の選手登録は3チーム(うち、2チームにおいて公式戦出場が可能)という制限があり、「いつからいつまでを1シーズンとみなすか」が最大の焦点となります。

Jリーグの登録に関する規則

Jリーグが定めている登録に関する規則においては、上記(1)の「ロ」が該当するため、2024/4/1以降の登録であれば、何の問題もありません。

ただし、仮にFIFAがシーズンを2023/7/1~2024/6/30という欧州基準の適用を主張した場合は、既にモンテディオ山形とボタフォゴの2チームで公式戦出場実績がある為、契約行為はできたとしても、選手登録(公式戦への出場)が可能になるのは2024/7/1以降、という事になります。

【まとめ:チアゴ・アウベスはいつから出場可能?】

上記をまとめると、Jリーグが定めた規則をそのまま適用するという前提であれば、遅くとも2024/4/13開催予定の東京ダービーからは出場が可能という事になります。

ただ、必ずしも可能という訳ではありません。国際移籍となる為、規則に書かれていない部分やFIFAおよび各地域のサッカー協会が定める規則との整合性を取る事も求められるため、クラブには慎重に確認をした上での契約が求められます。

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