「人間なんて滅んでしまえ」

こんばんは。KeKeです。
なんとも、末恐ろしいタイトルで始まりましたが、何を隠そう小学生の私は常にこう思っていました。

なぜかといいますと、生き物が大好きだったんです。
どれくらい好きだったかというと、「動物実験から動物を守る会」的な団体の資料を取り寄せるほどでした。悲惨な写真を見たり絶滅危惧種について調べたりしては「人間なんかがいるからこの子たちが苦しむんだ。なんで私は人間なんだ。どうして人間が生きてるんだ。人間なんて滅んでしまえばいいのに」と本気で思ってました。
(今考えると、過激な団体の資料を取り寄せることは親も知っていたと思うんですが…よく許してくれていたなと思います)

だから、物心ついたころには獣医になることが夢になっていました。
今思い返せば、人間であることの罪滅ぼしをしたかったのかもしれません。そして、自分を信じて自分一人で完結させるしかない仕事であることにも魅力を感じたのだと思います。

「ムツゴロウさんの弟子に、おれはなる!!」と某アニメ主人公のように声高々に宣言してました。
ムツゴロウさんの講演会に行って花束とお手紙も渡したし、獣医の漫画は全巻集めたし、獣医の番組は全部録画して何度も見たし、とにかく「獣医」と名の付くものは全部チェックしていました。あの頃の私は未来を疑わなかった。

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しかし、現実はそううまくはいきませんでした。
地元の進学校に通うも、獣医学部の偏差値には到底届きません。
獣医になることしか考えていなかったのに、それが叶いそうもない。
私はとてもとても焦ります。
親に頼み込み、予備校のテレビ講座を受けさせてもらうことにしました。夜な夜な勉強しては寝不足になり、授業中はいつも爆睡。当然自己嫌悪に陥るので、また真夜中まで勉強、そしてまた居眠りをするという完全なる悪循環から抜け出せませんでした。大事な模試でさえも起きていられない。メンタルもやられていたのでしょうか、よく泣いていたし、針をポッケに入れて眠くなったら手の甲を刺してました。それでも、睡魔には勝てなかった。(今考えるとホラーすぎる)

とにかく、何かをやっていれば奇跡が起きるかもしれないと思っていました。やり方が大事だということに、気づけなかった。

案の定受験には失敗します。
あろうことか、獣医学部にも挑戦しませんでした。ヒヨって少し偏差値を落とした生物系の国立大学を受けたのです。もちろん落ちました。
母には「獣医学部を受けないなんて筋が通っていない。浪人は認めない」そう言われました。
動物科学系の私大には受かったけれど、「私大は学費が高いから獣医学部への編入は諦めて」とも言われました。

残されたのは、編入を2回して獣医学部に入る道だけ。

それで、私は短大の畜産科に入って、4年制大学に編入したのです。
後に、「獣医はやっぱりめっちゃ頭がいい人がなるべき職業なんやな!」と諦めることになるのですが。

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こんなことを考えていると、私は、普通のことをHAPPYにするよりも、苦しんでいたり声をあげられなかったりすることを「普通」にする方が興味があるのかもしれないな~と、ふと感じたりします。
あとは、バンドマンや大道芸人なんかに憧れるのは、「自分を信じて自分の力でなんとかするしかない仕事」だというところに共通点があるからなのかなぁ。

そして、全力を出せずに、全力を出さずに生きているのは、獣医になれなかったことがトラウマになっているような気もしています。
――頑張っても、どうせ私の夢は叶わない。
腹の底で、そう思っているような、思っていないような。そんな気が、するような、しないような。

あの時からずっと、私は夢ナシ芳一。
一つの夢に全力投球するのが怖い。ダメだったらまた、傷つくから。
さて、どうしようかな。人生なんて、傷つくためにあるのにね?

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とりとめのない内容なのに、読んでいただいた方には感謝いたします。
明日は1ミリでも地球が幸せになっていますように。


KeKe

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