ビデオテープのデジタル化(令和3年版)

少なくとも四半世紀前、ものによっては30年以上前に録画したβのテープが山ほどありまして、ここ10年で何度か重い腰を上げようとしたのですがその度に納得のいく仕上がりにはならず頓挫してきましたが、ようやく「これならいいか」と思えるようになったのでその手順を備忘録として書き残しておきます。

望んだこと

■ 特別なソフトを使用せずにiPadで再生できる
■ 動画サイズは1080p(1920x1080px)
■ できるだけ画質は綺麗に

たったこれだけのことなのですが、ハードルが高かったです。

問題点・1(2011年頃)

録画に使っていたβのデッキが壊れました。
正確には、再生はできますがトラッキングがあわず見られたもんじゃなかったです。

問題点・2(2015年頃)

デッキを買い直しました。民生機で一番上位(なはず)のEDV-9000をヤフオクで、たしか35,000円くらい。

しかし録画に使ったブルーレイレコーダ、BDZ-EW500の吐き出すファイルがビデオ入力端子経由の場合は480p(720x480px)固定で望んだ形ではなかったため断念。iPadで再生させると非常に荒々しい画になるのでした。

ここから録画方法を模索する日々へ突入。

問題点・3(2019年頃)

IOデータのHDMI/アナログキャプチャー、GV-HDRECを使えば1080pで録画できそう!と喜び勇んで購入しましたがHDMIで入力した時だけでした。念のためコンポジット入力端子を使って録画してみましたが横に伸びた画で問題外でした。
コンポジット入力端子をつかってキャプチャをすると横に伸びた画像で録画されるのですが?

ちなみに購入価格は9,800円(中古)だったかと。

問題点・4(2020年頃)

1080pで録画するためにはビデオのコンポジット出力を変換(アップスキャン)してくれる機械が必要とわかっていましたが、アマゾンで売られている中華製の安いコンバータはもれなく横に伸ばしてくれるということで「電波新聞社のFRAMEMEISTERを買っておけ」という結論に至ってはいましたが、38,800円(外税)はさすがに高いと躊躇しつつ価格調査していたら前年に告知されていた「生産終了のお知らせ」に気付き、慌てて39,800円で購入しました。

この時点でもう75,000円弱の投資。でも買ったまま放置。

問題点・5(2021年)

オーディオラックで放置されていたEDV-9000も調子が悪くなり、再生速度が一定にならず不定期に砂嵐が差し込まれてしまうため再度デッキを購入。編集機能は使わないのでEDV-5000、18,800円でした。

もう10万近い投資。どうにかせねば。

問題点・6(2021年)

デッキは買い直した。アップスキャンコンバータも用意した。録画するための機械も揃ってる。ここまでくればあとはテープを再生→機械で録画し続けるだけ!

だったはずですが、FRAMEMEISTERの変換回路はビデオ信号が一瞬でも途絶えてしまうとHDMIの出力を停止してくれるのでGV-HDRECの録画が勝手に終了するという頭痛の種が仕込まれておりました。

再度アマゾンで探してみますが、良さそうに見えたラトックシステム REX-AV2HD-4Kは

アスペクト比が4:3の映像を表示する場合は、横長に引き伸ばされます。

ということで除外。レビューに4:3が引き伸ばされずに出力可能と書かれていたこちらの製品を購入してみましたが、無音時でもノイズ音がひどく、ビデオ信号が切り替わる際にNO SIGNALやらSV NTSCやらと緑色の文字が表示されてしまうため返品しようと思いましたが、ここで理想を追い求めるのは諦めました。

最終形態

・映像信号は中華コンバータで変換しFRAMEMEISTERのHDMI端子に接続
・音声信号はFRAMEMEISTERのD端子に接続
⇒それぞれの入力を合成してHDMI 1080pとして出力すれば解決!

ありがとうFRAMEMEISTER。高かっただけのことはありますわ。

再生開始時にコンバータが出すビデオ信号切り替え表示は10秒待てば消えるので一時停止してやりすごし、録画終わりのテープノイズ(砂嵐)に遭遇して出てしまった表示はもう仕方がないものとして受け入れることにしました。

テープを入れる→頭出し→再生直後に一時停止→10秒経ったら録画開始→再生が終わるまで放置(2時間前後)

という引きこもり生活にうってつけな生活スタイルができあがりましたとさ。

FRAMEMEISTERの代わりを見つけられればもっと手軽に安価で構築できると思いますので、気になった方は探してみてください。そして教えてください。

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