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米兵の孤独を歌う「ジェットストリーム」のテーマ:一戸信哉の「のへメモ」 20211214

Tokyo FMの長寿番組「ジェットストリーム」。現在は福山雅治さんがナビゲーターになっています。私がラジオをよくきいていた頃は城達也さんがナビゲーターでした。福山さんが担当している現在の番組でも、冒頭フレーズは昔と変わらないようですね。

テーマ曲「ミスター・ロンリー」は、現在古澤巌さんが演奏するインストゥルメンタルですが、もともとは1960年代に作られた曲です。JAL提供の「旅番組」イメージが定着し、国際線のナイトフライトに乗っている気分になる名曲なのですが、オリジナルの歌詞を見ると、実は歌の中身は哀しみを帯びた内容です。



こちらのページで日本語とともに確認すると、戦地(おそらくはベトナム)で孤独を噛み締めている兵士の姿が目に浮かびます。彼には誰からの手紙も来ない。この歌は、ベトナムにいた米兵たちにもよくきかれたそうです。激しい戦闘で、明日をしれぬ日々を過ごす兵士たちに、この静かなメロディが、癒やしを与えつつ、その悲しみを代弁していたということなのでしょう。

この曲が聞こえたときの私のイメージは、依然としてまず第一に、ナイトフライトの窓から見える夜の街です。長年刷り込まれたイメージは大きいですね。ただちょっとだけ、故郷を遠く離れ、孤独と戦っている兵士の姿のことも、見え隠れするようになりました。

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