見出し画像

MCエッセイ Vol.25 新発田まつり中継をきっかけにラジオ制作を続けてきました(有本らな)

敬和キャンパスレポでMCを担当している学生が投稿している、メルガマ/note向けエッセイ。第25回の今回は卒業生回として、元MC 有本らながお届けします。

と、言いますのも、本来であれば前回が現役としてのラスト回だったのですが、私の勘違いで通常回だとばかり思っていて…。渡邉くんのnote記事と提出後の先生からのコメントで全て気が付きました(笑)。

というわけで先生にご相談し、前回投稿すべきな卒業回を今回にずらしていただきました。他のメンバーにも調整等々でご迷惑をおかけしました。本当、最後の最後まですみません…。

2週連続で有本担当回が続きますが、今回もどうぞよろしくお願いいたします。

さて、先日3月24日に卒業式が執り行われ、私も無事に大学を卒業できたわけですが、思い返してみるとこの4年間、人並みな感想ではありますが本当にあっという間でした。しかし、ただあっという間に過ぎ去ったというわけではなく、大学生だからこそ、敬和だからこそ経験できたこともあり、非常に“濃い”時間を過ごすことができたのは確かです。

知り合いが誰もいない状態で飛び込んだ大学生活で、新しい友人に出会えたこと。ゼミの一戸先生をはじめ、一緒に寄り添って物事を教え、応援し、導いてくれる先生方からご指導いただけたこと。地域で活躍する方とボランティアやイベントを通じて知り合え、一緒に活動できたこと。今後の人生においてのたった4年間かもしれませんが、それでも私にはこれからの人生においての重要な体験が、パズルのピースのように自分の中に埋め込まれていく…。そんな経験がいくつもできました。

その中でも特にと感じる出来事は、エフエムしばたの方々と一緒に行った新発田まつりの実況中継で、これは私の人生の大きなターニングポイントにもなりました。

「地元だしせっかくならどうですか?」と一戸先生から声をかけていただいたこの活動で、自分の地元に対する知識の無さや、素早く的確に分かりやすく、しかもそれを自分の言葉のみで伝えることの難しさを痛感しました。

台輪や町内ごとの歴史や装飾、見どころの違いなど、幼いころからずっと見ていたはずのしばた台輪から今まで知らなかった魅力や面白さが、事前の研修などを通じて調べれば調べるほど出てきたのです。

私はそれまで地元 新発田について、「城下町 新発田って昔から聞くし、歴史はあるんだろうけれど何もない田舎だし…。」そんな印象を強く思っていました。しかし、この活動を通じて「何もない」のではなく、「あることを知らない」のだと気づかされました。

せっかくある文化遺産を知らずに生活していくのはもったいない!と、その後積極的に地域のイベントやボランティアに参加するようになり、町おこしや地域振興に取り組む方々と出会えることができました。また、こうした繋がりのご縁から、地域の「福祉」についても学びを深めたくなり、敬和の持つリベラルアーツ教育の強みを十分に活用して、福祉関係の科目にも学びの扉を開くようになりました。

一方、当日の実況中継は、当然ながら事前研修に出たから、事前に調べたからできるというものではなく、長年勤めておられるアナウンサーの皆さんの対応力や流れ出る語彙の数々に圧巻されたのを今でも覚えています。

 
元々、人と話すことに苦手意識はあまりないように自分でも感じていたのですが、「話す」と「伝える」には違いがあるのだと身をもって感じました。
顔の見えない第三者(=リスナー)に音声のみで情景を伝える。友人と会話する感覚や、人と顔を合わせながら会話する感覚とは異なった環境に苦労したものの、子どものころから本の音読が好きだった私は、「自分の声で伝える」ことに面白さと楽しさを覚えていたのも、また事実です。

 
「小さいころ好きだったものは、今学んでいる『メディア』にも生かせるのか…。」

自分の好きと学問がまた一つ繋がった瞬間でもあり、今まで「聴く」側でしかなかったラジオの「制作」としての面白さや魅力に出会えた、そんな瞬間でもありました。

敬和は地方の小さな大学ではありますが、学びたい人、何かを始めたい人・頑張りたい人には精一杯サポートをしてくれる。そんな大学なように、この4年間通って感じました。

その「何か」を見つけるためには、人に合わせる・任せるのではなく自ら努力しなければならない場面はありますが、それを見つけてしまえば後は簡単。先生方や職員の方々が応援してくれる環境下にあるのかなと思います。
私はそれが「地域とのつながりや町おこし」「音声メディア(=ラジオ)」であり、私を一生懸命にさせてくれる「何か」に気づかせてくれた敬和には、感謝の気持ちでいっぱいです。

この約2年半、敬和キャンパスレポに携わることができ、とても楽しく貴重な経験となりました。私が卒業することで結成当時のメンバーがゼロになってしまいますが、短いながらもこの期間に先輩方が築いてくださった魅力や良さなどは残しつつ、番組がさらに盛り上がるような企画など、新しいことにもどんどん挑戦していってほしいと思います。

自分たちでジングル作成を行ってみるとか、番組ロゴを作製してみるとか…。今しかできない、けれども、ずっと形に残るものを作ってみるのも面白いかもしれません。せっかく番組に携わるのなら、好きだなぁ、参加してよかったなぁと思える形で番組を卒業していってほしいなと個人的には思います。

これまで敬和キャンパスレポを聴いていただいたリスナーさんや、エッセイの読者の皆さんにも感謝の気持ちでいっぱいです。「聴いてくださる人」「読んでくださる人」がいるからこそ、今日も収録・原稿作成頑張ろう!と続けることができました。今後とも、敬和キャンパスレポをよろしくお願いいたします!

これからはリスナーとして、この番組を毎週楽しみに新社会人生活を頑張りたいと思います。本当に、ありがとうございました!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?