第8ハウス
2021年を迎えて初めての満月は1月29日の第8ハウスで起こる。
第8ハウスとは占星術的に言うと『 蠍座の部屋 』だ。
実は2021年の初めての新月も1月13日に第8ハウスで起こっている。
詳細はネットで『 第8ハウス 蠍座 』と検索すれば解かる。
12星座はどれも対等でどの星座もそれぞれが担当の領域を持っている。
その中で蠍座が司るのは
そういった人間の根源的なものを扱っている星座だ。
目には見えず、口で明確に説明できないけれど人が心の奥底で感じとったり動物的な本能で恐れたりする世界を支配している。
例えば道に迷った時。
何故かは解からなくてもこのままずっと左の方向に進めば絶対に命は無いと何かが教えてくれている気がするから右の方向に進んだ。
もしも左に進んでいたら自分はどうなっていたのだろうか?
確かめるのが怖くて振り返らなかったけれど右に進んで良かったと思う。
そんな不思議な『 何か 』が蠍座的な力だ。
蠍座を守護するのは『冥王星』であり、ギリシャ神話で例えると死者の国の王のハデスである。
鼠王国の『ヘラクレス』が実写映画化されるらしいので少し前にアニメ版を姪と観た。
オタクが好きなキャラに『様』をつけて呼ぶのはコーラを飲んだ後にゲップが出るくらい普通の“あるある”な話だが、星読みの人も「ハデス様」と呼ぶのをよく見かける。
彼の場合は元々アニメの中でもそういう立ち位置だからそう呼ばれているのかもしれない。部下も数人いるし地獄の番犬・ケルベロスも登場する。
『ヘラクレス』のヒロインのメグの日本語キャストは工藤静香が演じていてメグの雰囲気も工藤静香っぽいのでとても似合っていた。
アニメの中のハデスの喋り方は口調だけなら割りと明るいのにやはり何となく影があり、普段は青い炎を纏っていても急に怒れば途端に炎が赤く変色して激しく燃え上がる。
アップ・ダウンが強烈なのは如何にも「ゼロか100か」の冥王星らしい。
通常時がゼロで、ひとたび苛烈な怒りに身を焦がした時は重機のような破壊力を大胆に行使する惑星だ。
しかし最初から力任せというわけではなく、あくまで地下の“見えない”世界を総べる王なので目的がある場合は水面下で目的達成のための計画を静かに練り、そして着実に実行に移していくのも結果の成功失敗は問わずアニメの随所で観られる。
ただ対話の最中にカッとなった時に突如として熱い赤い炎に包まれるのだ。
基本的には普段は冷静であり何なら軽口も叩くので作品の中では一番現代人のような喋り方をしている。「マジで」とかも平気で言う。
それでもやっぱり独特の仄暗さは常に隠しきれていない。
ハデス以外にもゼウスやヘラやヘルメスも登場するからギリシャ神話と惑星の話に興味がある人は面白いと思う。
ちなみにアニメのエンディングのスタッフロールを最後の最後まで見続けていくと全てが終わる直前でハデス様が何か喋ってくれている。
個人的にはメグは登場時はハデスの部下なのでハデスとの絡みも多くて二人の会話シーンの演出は色っぽくて好きだ。