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愛器"SELMER/Saxophone"のお話

こんにちは!クラシックサクソフォン奏者角口圭都(かどぐちけいと)です。

クラシックサックスのプレイヤー、そしてサックスの先生として、都内はじめ全国で活動中です。最近は、YOUTUBEの角口圭都サックスチャンネルに力を入れております。サックス試奏動画や入門動画、練習のお供に練習曲、そして過去のコンサートの演奏動画などをご覧いただけます。

今回は私角口圭都の愛器であるセルマーのアルトサクソフォンのお話です。

セルマーとは

セルマー社の日本代理店である野中貿易のサイトに、セルマー社の歴史が載っていました。(とても勉強になりました)

アンリ・セルマーがセルマー・パリ社を1885年に創業。サクソフォンのマウスピースとリードの生産を開始。セルマー・パリ社は、1929年にアドルフ・サックス社を買収し、唯一のサクソフォンの正統な継承者に。1921年にモデル22という最初のサクソフォンが発売され、2021年には新モデル「Supreme」が発売開始されました。

セルマー社は同族経営で、NY・ロンドン・カナダなど世界中に支社を設立するなど、楽器業で様々な楽器を世界中に広めました。

初めてのセルマー

筆者とセルマーとの出会いは、高校2年生(2003年)のときです。

私の初めてのセルマーは、シリーズⅢラッカーでした。(今でいう通称旧シリーズⅢです)

芸大受験のために、当時指示していた先生からそろそろ受験用の楽器に変えなさい、とアドバイスを受けたのがきっかけです。(それまではソプラノもアルトもヤマハを使っていました)

受験をするためには、それまでの入門モデルではなく、プロも使用する楽器で臨まなければならないということですね。当時まだ純粋な田舎の高校生だった私にとっては、たくさんのレッスン代やリード代などでたくさんお金がかかっていましたので、「新しい楽器が欲しい」と親に言うのが忍びなかったのが思い出されます。結局、祖父にお願いし、楽器代を出してもらいました。

大金が入った封筒を手にしたとき、手が震えたのは今ではいい思い出ですね~。もう後戻りできないって覚悟を決めた瞬間です。

セルマーのシリーズ3でも当時は50万円しないくらいだったと思います。


そして当時最新モデルであったシリーズ3ラッカーを選定していただき、購入しました。そして大学受験~大学~大学院と愛用。その後、ジュビリー3ゴールドプレートを購入。
現在に至るまで愛用しています。

もはや20年近く昔になってしまいましたが、当時は芸大受験をするのに、セルマーじゃないと受からない!と言われるようなこともありましたが、今はずいぶん雰囲気は変わったと思います。

愛器ジュビリー3

筆者が現在使用している楽器は、「Selmer JubileeⅢGP(ゴールドプレート)」です。7,8年ほど前に購入しました。

2010年に「Jubilee(ジュビリー)」モデルが発売されました。1999年に旧モデルのシリーズ3が出たばかりだったので、こんな短いスパンで新モデルが出ることにびっくりした方も多かったのではないでしょうか。ジュビリーシリーズは、それまでの黄色っぽいラッカーではなく、オレンジ色っぽいゴールドラッカーに変わったのが大変印象的でした。

当時は黄色っぽいセルマー、オレンジっぽいヤマハ、という認識でした。「ジュビリーになって少しヤマハの色に似てるよね~、ぱっと見で金メッキかラッカーか見分けがつかないね~」という話で盛り上がったのも10年以上前になってしまいました。今では、黄色っぽい色のセルマーのほうが物珍しく感じる方のほうが多いのかもしれませんね。

私が購入した後に値上げや金の価格上昇などで、現在は定価¥1,640,000だそうです・・・!それと比べると、ラッカーは、半額以下。とってもお得に感じます。(笑)


旧モデルからジュビリーへの移行はマイナーチェンジのようなものだと思うのですが、自分自身はラッカーからの金メッキへの変化も伴っていたのでずいぶん変わったなという印象でした。

音のイメージは、ジュビリーのほうが少し柔らかいけれど、芯がくっきりしており、あったくてまとまりがあるように思います。抵抗感も心地よく、響きがほわわ~ん、ってしてる感じがいいですね。

ジュビリー2と3でもしっかり音の傾向が違っていて、それぞれにファンがいるのがいいですよね。

新モデル「supreme」

2021年には新モデル「Supreme」が発売され、今後JubilleⅢは生産終了となるそうです。(さみしい・・・)ジュビリー2は現行モデルで引き続き販売されるみたいです。

フランスでどのくらいの本数が生産されているかはわかりませんが、日本に入ってくるとあっという間に売れていくそうです。プロ奏者も徐々にSupremeを使っている方が増えてきました。

発売日に、代理店のノナカミュージックハウスに行ったところ、知人のサックス奏者が日本第一号の購入者となったところを目撃しました。どなたか知りたい方はご連絡ください。(笑)

発売されたのをきっかけに下倉楽器さんにお声がけいただき、試奏動画を撮影しませんか?とご提案いただいたのがこちらの動画です。↓


初めてシュプレームを吹いたときは衝撃的でしたね。これまで悩みだったところがほとんど解消されていました。様々な音程、音色のムラや、音色の幅など、これ以上どこも直すところがない!といってもいいくらいの完成度。

セルマーの本気を感じましたね。優等生すぎて、突っ込みどころがない!

ちゃんとしすぎてて、逆に怖い・つまらないのでは?なんて声も聞かれましたが、間違いなく奏者をパワーアップさせてくれる配慮があちこちに感じます。

また、ダークゴールドラッカーが良いです!ジュビリーモデルよりもさらに、ふくよかさや温かみをシュプレームには感じています。ジャズ路線だったリファレンスシリーズが生産終了になり、その系統を受け継いでいることもあるからかもしれませんね。ベルもちょっと大きいような。

最近の音楽の傾向は無機質な現代音楽が流行っていたころから、聴きやすく人間味のある曲調が好まれるようになってきました。ちょっと原点回帰しているような気もするのですが、その流れに、ジュビリー→シュプレームも載っているような気がします。音楽の流行は、楽器とともに作られる面も少なからずあるでしょうね。

お金が貯まったら。、私もそのうちsupremeを購入してコンサートで使いたいと思います。そして、販売中止になるジュビリー3などは、ヴィンテージ化して中古市場で高値で売買される日が来るかもしれませんね・・・( *´艸`)


最後に

ずいぶん長くなりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。セルマーについて私の目線でお話ししてみました。憧れの楽器セルマーは、私たちサックス奏者にたくさんの音楽的刺激を与えてくれます。管体だけでなく、マウスピースや細やかなグッズなどもいつもワクワクさせてくれます。

どれだけ使い込んで古くなっても、ラッカーが剥げて表面の色が汚くなっても、セルマーはセルマー。その時々に唯一無二の素敵な音色が奏でられます。何年たっても私たちにワクワクを与えてくれる大好きな楽器ブランドです。

いろんな楽器があって迷っている方も多いと思いますが、ぜひ私と同じセルマーも候補に入れてくださいね(^^♪

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