角野隼斗コンサートツアー「KEYS」を拝見して。
私は普通のサラリーマンだが、本当は音楽家になりたかった。
過去から現在に渡り沢山の音楽に触れてきた。ジャンルを問わず音楽が好きなのだが、クラシックはやはり特別な何かを感じる。
私は特にピアノの音が大好きだ。感情を音で表現でき、時に強く、時に弱く儚くもあり、同時に安堵感を得ながら沢山の感動を味わえる。
今回、角野隼斗さんのコンサートツアー「KEYS」に参加してみた。
テレビやYouTubeで角野さんを知っていたが、今回初めてコンサートに行き、生演奏を拝見させてもらった。
プログラムによるのかも知れないが、このコンサートツアーを通じて角野さんの魅力は個人的に以下だと感じた。
①卓越した超絶技巧
②自身の高い頭脳を生かした数学的変調アレンジ
③マルチタスクな演奏技術
まず①はその名の通り角野さんは超絶技巧だ。超高速の連弾や流れるような音階を得意としている。
例えるならば、まさに現代のフランツ・リストである。角野さんは高身長でもあり、容姿的にもリストに似通っている。
だからなのか、今回のコンサートの観客の8割程度は女性だったように思う。
②は角野さんが東大卒であり、その高い頭脳を利用した変調を取り入れたアレンジだ。
今回のプログラム3番で「24の調によるトルコ行進曲変奏曲」があるが、あの有名なトルコ行進曲をあたかも既にある作品のように、短調長調を織り交ぜて違和感なく繋ぎ通し一つの作品に仕上げている。
これは角野さんの特技とも言えるのではないだろうか。非常に聴きごたえのある作品だった。
③はYouTubeでも見たことがある人もいると思うが、ハーモニカ、アップライトピアノ、トイピアノなど同時に用いた演奏だ。それぞれの音の特徴を上手く活用した大変楽しい演奏になっている。グランドピアノだけに限らず、音楽の幅を広げてパフォーマンスの域を自己流に広げていることに好感が持てる。このようなマルチタスク演奏はなかなかお目にかかれないため大変貴重だし、この強みを活かして今後さらに新たな作品なども期待したいところだ。
今回のツアーでは角野さんのトークも聞くことが出来た。やはり人と人とが繋がる空間だからこそ、トークも交えた方が空気が入れ替わる感じがあり、緩急つけた緊張感や安堵感を感じられ、それが更なる感動を呼び起こす。
個人的に隙間トークは是非今後もお願いしたい笑
角野さんは俗に言う天才肌だと思う。絶対音感の持ち主で東大卒というのはそもそもスキルが高すぎる。そこにピアノが加わるとまさに鬼に金棒。この時点で素晴らしい演奏がイメージ出来るのではないだろうか。
是非ともまずはYouTubeをご覧頂き、コンサートに足を運んでみてはいかがだろうか。
最高の空間でした。
ありがとう。