見たかった観せたかった景色を見に行こう vol.5
世田谷パブリックシアター「ハムレット」
3/18 マチネ
3/18 ソワレ
3/19 世田谷パブリックシアター公演千秋楽
観劇前にトレーラー映像を見てたから余計にどんなシェイクスピアの世界なのか「ハムレット」なのかわくわくして、いざ…シェイクスピアの旅へ…
シンプルでスタイリッシュな舞台セット。
思ったより舞台の幅が無くて、「え?ここでロンダートするの⁉︎」って思った。
ぎゅ…ぎゅ…ぎゅ…
雪を踏み締める音。
ガタガタガタ…
え?
…ハムレットが倒れている。
わぁぁぁ…
シェイクスピアの世界だぁ…
どんな旅になるのかな…
戯曲を読んでるような始まり。
言葉ことば…言葉。
第一幕 第ニ場
下手からレアーティーズ登場。
黄緑色スタンドカラーのジャケット。肩にオレンジ色の飾り。裾もジッパーがついていてそれは開いている。
腰に黒のベルト
黒のパンツ、黒のロングブーツ。
髪はピッタリとなでつけられている。
この時はマントなし。
下手手前、オフィーリアの後ろに片膝ついて前を向いて座る。凛とした背中がかっこいい。
この時、ガートルードの言葉(いつまでも目を伏せて〜)を頷きながら聞いている。
そう。圭人くんはずっと聞いている。その言葉1つ1つに反応を見せる。
その場にいるように。
今、まさにそこにいて、レアーティーズを生きているんだと思った。
この時、いいなぁって思ったのは、ハムレットを見るオフィーリアの様子を伺っていて、時折り顔を見てにっこり微笑む顔が優しくて…兄で…いつもは末っ子愛され圭人くんの新しい顔だって思った。
これは新鮮な発見だった。
3/19のカテコで、父・野村萬斎さんに挨拶を促されて、感極まった息子の野村裕基くんの挨拶後に、圭人くんが近寄って腰のあたりをポンって叩いたのを見た時も同じように感じた。
圭人くん本当に頼もしくてかっこよかった!!
陛下の音頭で乾杯をするんだけど、圭人くんの声はとても良く通る。
「乾杯!!」
圭人くんの声、好き♡
第一幕 第三場
上手から登場。
さっきまでの衣装に金色のマントを羽織っている。
かっこいい!!
シェイクスピアの言葉を紡ぐ圭人くん。(戯曲通り)
どんな気持ちなんだろう…
美しい言葉をどんどん積み重ねていく。早口。
声に抑揚もあって感情が伝わる。
戯曲を読んだ時に感じたよりずっと優しいレアーティーズだって思った。
圭人くんのレアーティーズは爽やかで明るくて穏やかで優しい。
そして、なんてったって眉目秀麗!顔が良い♡
妹を愛しているのが優しい声と眼差しですぐわかる。
ふざけあう2人が幸せすぎて、ずっとこのままでいて欲しいと願ってしまうくらいに愛おしい時間。
「だから愛してると言われても」の「愛してる」の所でオフィーリアの耳元に手を当てて、ハムレットのマネなのかふざけた声を出して2人で笑い合う姿。
幸福ってこうゆうことを言うなんだろうな。
ポローニアス登場。
レアーティーズに沢山の旅立ちの言葉を伝える。
この時、レアーティーズとオフィーリアは父の言葉を聞きながら後ろで仲睦まじくわちゃわちゃ。
「闇雲に握手をすれば手が痺れる」
2人でふざけて握手して痺れたマネしたり、ぎゅーっと握りあってたりかわいかった♪
「己に嘘をつくな」
圭人くんの好きな台詞。
実際すごく真剣な顔で聞いていた。
お別れのハグ。
ここの家族3人の仲の良い様子は見ていてニコニコしちゃったし、圭人くん、村田さんにめっちゃ強く飛びつくから受け止める村田さん大変そうって思ったり…笑
かと思えば爽子ちゃんも結構強めに圭人くんにぶつかっていってて…笑
ポローニアス一家、戯曲読んで感じてた家族像よりずっと身近に感じられた。
萬斎さんが家庭劇って言ってたのがわかる感じがすごくした場面。
第ニ幕 第ニ場
ローゼンクランツとギルデンスターン登場。
わぁぁぁーーー来た♡
下手から登場。右側にローゼンクランツ。
陛下の前へ並ぶ。
か…かわいい!!!!
シンメ。双子。キャラクター。
圭人くんにいたっては「変装レベル」!
もじゃもじゃアフロにヒゲメガネ笑
こんなローゼンクランツ想像もしなかった。
すごく面白い設定!
このアフロのカツラのアイデアが圭人くん発信だったのがびっくりしたし圭人くんの発想力の豊かさ、それを膨らませてくれた萬斎さんの演出、すごく良いお稽古場だったんだなぁと思った。
下手から退場。
下手から再登場。
ハムレットと再会。
左側にローゼンクランツ。
平々凡々可もなく不可もなく…
戯曲通りのシェイクスピアの言葉たちを紡ぐ圭人くん。
レアーティーズより少し高めの声。
ロゼギル劇場ーーーはじまりはじまり〜♪
ハ「腰のあたりでそこそこか」
ロゼギル「そこそこ」
腰を振る…。Tasty Uであんなに圭人くんの腰ふりは上品だから見るのが恥ずかしい…とか思ってたけど、まあまあ勢いよく全然普通に腰ふってる圭人くん見て、普通に笑っちゃったし、なんなら圭人くん1人一回多くふってたし←
世田谷パブリックシアター公演最終日なんて最後に
ロゼギル向かい合ってダメ出しの3回目ふってた。笑
そして
少し前から変わったというハムレットが贔屓にしてた劇団の人気が落ちた理由を話す場面へ…
中央階段下にハムレット、階段右にローゼンクランツ、左にギルデンスターン。
疫病が流行り〜今で言うゲーム機や配信…アイドルのライブにみんなの関心が向いている。みたいなくだりの後のローゼンクランツの台詞。
「歌や踊り、私は大好きです。今の自分があるのは彼らのおかげです。舞台はどんなに時が過ぎても無くなったりはしない」(ニュアンス)
ここの最初なのかな?忘れちゃったけど
圭人くんが階段を押してセット変えるんだけど
こうゆうの見たことなかったから貴重で嬉しかった♡
第三幕 第一場
ここの、クローディアスを満足させられたローゼンクランツが嬉しそうに帰るシーン。
いつもローゼンクランツはもみ手してるんだけど、
このもみ手がおしゃべりで…
この時、嬉しそうにもみ手を左右に振って下手階段からはけていくのめちゃくちゃかわいかった♡
顔もにこにこしててはちゃめちゃにかわいいの♡
下手階段降りて姿見えなくなるまでずーっと演技してるの見れて嬉しかったな。
第三幕 第二場
上手からローゼンクランツとギルデンスターンが
「ややこしや〜ややこしや」…とあの振り付けで登場。
後ろで萬斎さんが「懐かしいな」なんて言ってて…
にほんごであそぼうだもんね笑
オフィーリアとハムレットの重要なやりとりが下手手前で行われているその後ろで、ローゼンクランツとギルデンスターンがガートルードに延々とわちゃわちゃやってて
(手を絡めてくるくる回ったり、交互に上下に立ったり座ったりを繰り返したり…笑)
もうね、ずっとごめんなさいだけどロゼギル劇場ばっかり見ちゃってた。
この後の劇中劇の間、ずっとロゼギル2人わちゃわちゃ観劇しててかわいかった♡
劇に怒ったクローディアス。
ローゼンクランツ→舞台後ろの左側から退場。
第三幕 第三場
ローゼンクランツ
下手から登場→すぐに下手へ退場
第四幕 第一場
ローゼンクランツ
上手から登場→舞台後ろの左側から退場
第四幕 第ニ場
登場がマジでかっこいい!!
下手最前が初めてのハムレット観劇の日。
これは信じられないサプライズだった♡
だって…
私の足元を圭人くんが(ローゼンクランツ)通って…目の前で(ゼロズレ)ステージへひょいっと軽々飛び乗るんだもん…
あの身のこなし本当にかっこよかった…
あんな近くに圭人くんが…幸せすぎた…
この後、ハムレットからスポンジ君なんて最悪の呼ばれ方をして頭をもじゃもじゃされるんだけど…
真っ白い粉(ベビーパウダーかな?この匂いするよね?)が…笑
最終日なんて、最初からちょっと頭動かすだけで粉がめっちゃ降ってて…どんだけ仕込んだの?ってなった笑
鬼さんこちら手の鳴るほうへ♪
おにごっこの始まりーーー!
これすごく面白かった〜♡
ローゼンクランツとギルデンスターンが出てくると場の空気感が変わるの楽しかった♪
完全な端役…なはずなんだけど、今回の演出は見た目のコミカルさが生むのかすごく観てて気持ちがふっと軽くなっていいアクセントになってた♪
退場はハムレットを追いかけて下手階段から客席の横を通り抜けて(!)出て行ったのもすごくびっくりした。
観るお席によって全然見れない日も圭人くんが横を通る日もあって新鮮に見れた♡
第四幕 第四場
ローゼンクランツ
上手から登場。
中央階段の下、左側で待機。
おいかけっこのすぐ後だからか、片膝ついて座ってる圭人くんの肩が大きく揺れてるのがわかる。
これをずーっと眺めてる時間も幸せだったな。
上手側客席を通り退場。
レアーティーズ
下手後ろ客席通路から
黄緑色の衣装の上に黒いマントをぎゅっと身体に巻いてすごく厳しい顔をして歩いて登場。
ローゼンクランツからの切り替えがすごい…
舞台へ上がりそのまま上手へ退場。
マントの黒がレアーティーズの心情を表していると思った。
でもね…
ローゼンクランツでレアーティーズレアーティーズって思いながら退場して、レアーティーズで登場する階段のところが1番楽しいってポストトークで圭人くんが言ってたみたいで、ここのシーンはそんな圭人くんを思い出しちゃう。圭人くんらしいエピソード。
第四幕 第五場
レアーティーズ
舞台センター奥の階段から登場
かっこいい!!!!
全身真っ黒。黒マント。
黒いシャツ(前ははだけている…かっこいい…)黒いパンツ
サテンのベルト、黒いロングブーツ、片方だけのハーネス
黒マント、剣を持っている。
その姿は闇堕ちしたルーク・スカイウォーカーだと思った。
黄緑色を纏っていた時と全てが違う。同じ人じゃないみたい。怒りが支配している。
ローゼンクランツより低めの唸るような声。
オフィーリアを見た瞬間の顔。
圭人くんは悲しみを纏う演技がやっぱり上手いな…って思う。
オフィーリアに向ける声はどこまでも優しくて…
顔が赤くなるほど怒り、悲しみ、青ざめるほど呆然として立つレアーティーズの気持ち想いが痛いほど伝わる。
レアーティーズの気持ちが私の気持ちになる。
オフィーリアはレアーティーズにローズマリー(記憶)とパンジー(思い)を渡す…
「狂気の中にも教えがある。思いと記憶はよく合っている…」
上手から退場。
この時のマントを翻すのめちゃくちゃかっこよかった…
第四幕 第七場
レアーティーズ
奥からクローディアスと登場
怒り→オフィーリアの死を知った後の悲しみのスイッチが本当にすごい。声のトーン、震える声…全身で悲しみを感じる。
ただシェイクスピアの言葉を紡ぐだけじゃない。分からないけど、そこに想いがあるのが、レアーティーズの悲しみが底からわかる。
だって何も悪いことしていない。
どうしてこうなっちゃったの?
下手から退場
第五幕 第一場
レアーティーズ
奥から棺を運ぶ人たちと一緒に登場
レアーティーズの深い悲しみ、妹を想う気持ちが真っ直ぐに伝わる。
圭人くんがレアーティーズを演じると知ってから「ハムレット」は今までと全く違う物語になった。
これは自分にびっくりしたけど、圭人くんがレアーティーズだから、圭人くんがハムレットを演じるまでは私の、「ハムレット」はこのままだと思う。
レアーティーズもオフィーリアも…ポローニアスも何にも悪いことをしていない。
あんなに幸せな家族だったのに…
好きな人の力はすごい。
第五幕 第ニ場
レアーティーズ
下手から登場
トレーラー映像を見て楽しみにしてたハムレットとの対決のシーン。
レアーティーズが剣を選び、その剣を振る…
ヒュン…と鳴るその音も、圭人くんが剣を客席に向ける時、すごくドキドキした。
一本目。
圭人くんのロンダート。
目の前で見るロンダートは美しくてどこまでもかっこよかった。
二本目。
右手に剣、スーッとゆっくりと左足を伸ばして構える姿が優雅で本当にかっこいい…
激しいアクションとの対比で余計に余韻が残る。
最後、レアーティーズが倒れて、その姿を永遠に眺める時間が幸せだった。
ただただ横たわる圭人くんだけを、見つめる時間。
こんなの知ったら圭人くんはどう思うのか私には分からないけど、でも、最後の最後、生き絶えるまで、生き絶えてからも圭人くんは全力でレアーティーズだったのはわかった。レアーティーズを生きていた。
初めてのシェイクスピア。
見方によって物語って変わるんだなぁって、色んな見方が出来るんだなぁってシェイクスピアって奥深いなぁって思った。
見方が変われば世界は変わる。
なんて面白いんだろう。