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「チームをつくる前に人をつくる」

「チームをつくる前に人をつくる」。
これは、私のチーム(部活)を指導する方針です。今回は、なぜこの言葉が指導方針になったのかを紹介させていただきます。

「M下電器は何をつくる会社や?」

「M下電器は何をつくる会社や?」
「家電商品をつくる会社です」
「君!そんなことだからいかんのや!M下電器は人をつくる会社や!合わせて商品をつくっているんや!」

 これは、M下電器産業株式会社(現在はPナソニック株式会社)の創業者で、〝経営の神様〟と言われたM下幸之助創業者(以下創業者)と、ある社員とのやりとりです。

 このやりとりから、創業者の格言の一つ「物をつくる前に人をつくる」が生まれました。

 私は、この格言の「物」のところを「チーム」と置き換え、部活を指導するときの方針としています。

 確かに、チームをつくって、試合に勝つことは大切です。しかし、私はマネージャーの体験を通じて、勝つことよりも大切なことがあることを学びました。

 私は、M下時代、「いいチーム」を作ろうと思っていました。「いいチーム」とは「愛されるチーム」だと思っています。チームが愛されるためには、一人ひとりの人間性が素晴らしくなければいけません。この「人をつくる」部分がうまくいったシーズンは、自ずと結果がついてきていたように思います。

神様が神様たる所以

 せっかくですので、創業者の数々の名言を、いくつかご紹介します。

志を立てるのに、老いも若きもない。そして志あるところ、老いも若きも道は必ず開けるのである。

◇商売とは、感動を与えることである。

◇部下に大いに働いてもらうコツの一つは、部下が働こうとするのを、邪魔しないようにするということだ。

青春とは心の若さである。信念と希望にあふれ、勇気にみちて、日に新たな活動を続ける限り、青春は永遠にその人のものである。

◇失敗したところでやめてしまうから失敗になる。成功するところまで続ければそれは成功になる。

生意気な自分

 M下電器では、入社後数ヶ月にわたり、新入社員教育として、このような創業者の理念や経営哲学を徹底的に叩き込まれます。

 しかし、生意気だった私は、2〜3年たったら地元に帰ろうと思っていたので、新入社員教育(正式には導入教育といいます)を、まともに受けていませんでした。私は、このとても貴重な時間を、無駄に過ごしていたんです。

人生最大の後悔

 皮肉なことに、創業者の真の素晴らしさに気づいたのは、私が会社を退社したあとでした。あの時、学ぶ気持ちがなかった生意気な態度、取り組みを振り返ると、会社に対して失礼でしたし、なんてもったいないことをしたんだろうと悔やまれます。もう、人生最大の後悔と言っていいです。

今を真剣に生きよう

 つまり、自分の将来をどう考えていようと、仮に違う道に進む未来予想図を描いていたとしても、今を真剣に生きなければいずれ後悔するということを、後になって新入社員教育から学んだのです。

 現在の自分に満足していない方、納得して仕事できていない方、諦めている方、いると思います。そんな時こそ、創業者のように、今を大切に生きてみてはいかがでしょうか。
ちなみに、創業者の学歴は、「小学校中退」です。まさに!青春とは心の若さですネ!

 長文を最後まで読んでいただき、ありがとうございます。次回は、人との出会いについてお伝えしたいと思います。

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