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地域貢献 愛されるチームに②

 前回からの続きです。
私は、チームの強化だけではなく、地域貢献にも同等のこだわりを持ってやってきました。なぜなら、阪神淡路大震災の深い後悔があるからです。

震災後のバスケットボール教室
 震災後、会社全体で復興を応援しようと、神戸グリーンアリーナで大々的な電化製品のフェアが行われました。
そこにスーパーカンガルーズも協力を依頼され、バスケットボール教室を行うことになったのです。
バスから見た被災地の光景は、今でも忘れません。崩れた家、一面のブルーシート、一面の焼野原。まるで映画のワンシーンの様でした。
バスの中は静まり返っていたのを覚えています。

「オレたちに何ができる?」
 バスケットボール教室も、失敗でした。
子どもたちは笑顔も無く、バスケットボールどころではない状態でした。
「オレたちに何ができる?」皆、自分に問いかけましたが、答えは見つかりませんでした。
あの時、何も出来なかった自分が、本当に悔しかったです。早く立ち去りたいとさえ思いました。涙が出そうでした。
結局、その年のシーズンは優勝するんですが、その力を神戸に還元することはできませんでした。

この無力感は、深い後悔として心の中に残りました。

無償でスーパーカンガルーズが来てくれる⁉︎
 話を前回の続き、COPに戻しましょう。
私は早速、全国各地でバスケットボール教室をするために、会社に掛け合い、予算を捻出しました。
ただし、闇雲に活動しても試合の応援にはつながりません。まず、その地に縁のある選手や、売り込みたい新人選手をピックアップしました。
そして、その地の指導者の先生、大学の先輩後輩、あらゆる人脈を駆使してバスケットボール教室をアレンジしてもらいました。
もちろん、交通費や宿泊費は全てこちら持ち。出演料は無料です。「お金をかけずにスーパーカンガルーズが来てくれる!」関係者の皆さんは、大変喜んでくれました。

みんながハッピーになった!
 手探りでスタートしたプロジェクトでしたが、良いことがたくさんありました。
①スーパーカンガルーズの選手も地元中学校や高校の恩師相手に、故郷に錦を飾ることができました。
②地元TV局のニュースで流れたり、地元新聞に掲載されたり、会社の宣伝にも一役かうことが出来ました。
③何よりもファンづくり。試合の案内をすると、子どもたちは「必ず応援に行きます!」と言ってくれました。
④指導者の先生は、試合当日のちびっ子応援団の手配はもちろん、試合前の練習会場を手配していただいたり、いろいろと無理を聞いていただきました。
この様に、バスケットボール教室で全国を巡る旅は、皆んながハッピーになり、楽しい思い出になりました。

教えている側が元気をもらった!
 バスケットボール教室は、試合と違って、子どもたちが相手です。
教えているこちらが元気をもらい、目には見えない大きな充実感を得ることができました。
そして何より、継続することにより、大きな副産物を得ることができました。
Pナソニック時代のT島選手やN山選手は、バスケットボール教室でスーパーカンガルーズに憧れ、入社してきた選手です。
まさに、継続することによって普及と強化が繋がった瞬間でした。

愛されるチーム=負けないチーム
「地域貢献」の会はここまでです。
スーパーカンガルーズが、いかに愛されていたかお分かりでしょうか(笑)。
今回も、最後までご拝読いただき感謝しています。ありがとうございました。
#地域貢献 #オレたちに何ができる #みんなハッピー #愛されるチーム #普及と強化

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