見出し画像

エクストルーダーのBMGクローン品への変更時の覚書

環境

  • Printer Model: Anycubic Kossel Linear Plus

  • M/B: SKR 2.0

  • F/W: Klipper v0.11.0-190-g19877425

  • Extruder Motor: Stock motor

購入したもの

https://ja.aliexpress.com/item/1005003423850142.ht

参考情報

組立方法とかはここ。

ストックのエクストルーダーの分解と組付け

これを入れ替える

新旧比較

モーターをとりはずし、シャフトについている歯車を付属のものに交換。歯車の向きが間違えやすい。

元のモーター
こっちが正解
これは間違い

付属のマウンターを取り付け

マウンター追加

エクストルーダーを取り付け

完成

本体に取り付け

完成

Klipperの設定

テストでload、unloadしてみると動きが逆→ギア一個増えたからそうなる。あとはギア比に合わせて送り量を反映させる

  • 反転設定

  • ギア比の反映

反転は特に悩まない。ギア比はrotation_distanceをいじるという人もいたけれども、とりあえず本家でも言及されているgear_ratioをいじる方向で。ドキュメントではBMGは3:1というけれど実際は50:17だよ、と書いてあったので、その値を使う(クローン品でもここ一緒?)。

# 反転したので、dir_pin設定をPD14から変更
dir_pin: !PD14
# gear比を追加
gear_ratio: 50:17

printer.cfgでまずは変更。

試しに印刷してみると、明らかに送り量が足りない気がする。printer.cfg の rotation_distanceは一回転したときに何mm送るかという指標。これはもともとはLukas氏の設定ファイルの値そのままに、33.333とかに設定していた。

もともとの歯車

元の構成だと、一回転するときにフィラメントに当たっているギアはこれ。直径が10.9mmなので、外周34mmとなり、設定していたrotation_distanceと同じくらい。

BMGの場合はフィラメントと当たっている部分の直径は 7.3 mm ちょいくらいなので、rotation distanceは 22-23 mm程度。これにギア比をかけるという事になりそうなので、かなりずれていた。となると、直径7.35mmとして外周計算して、

# 反転したので、dir_pin設定をPD14から変更
dir_pin: !PD14
# gear比を追加
rotation_distance: 23.079
gear_ratio: 50:17

とやればよさそう?もうあまりこれ分ける必要もなさそうなので、以下のようにまとめてもよいかも。

# 反転したので、dir_pin設定をPD14から変更
dir_pin: !PD14
# gear比を統合
rotation_distance: 7.84686

ちなみに、本家のklipper settingをここで見てみると、gear ratioの代わりにrotation distanceを変更するのがお薦めされている。

ただ、ここでの説明は天下り的にe-step (1mm送り出すのに必要なステップ数)が415なので、それに従って以下の式を使って rotation distanceを計算しろとなっている。

rotation_distance = full_steps_per_rotation * microsteps / steps_per_mm

(ただこれはもともとMarlin 等でsteps_per_mmの値を設定していた人がこの変換式を使うのであって、givenなパラメータはやはりrotation distanceじゃないかと思う)

e-stepの説明を見ると、415となるのは、1回転で3200 microstepsの場合の値なので、元の値を逆算すると7.710843くらい。一方、実測ベースから合わせると、23.079*(17/50)=7.84686となりちょっとずれている。

この辺は結局実測合わせになるので、とりあえず50mmフィラメント送って実測値で補正してみたところ、rotation distance は7.86くらいに落ち着いた。

とりあえず当面はこれで運用する。

使ってみて

もともとのエクストルーダーだと、 eSUNのマットPLAが削れて空回りすることが多かった。気持ち送り出しミスが減った気がする。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?