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美術私手帖

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美術・芸術について
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#映画

美術とか映画とか本とかが、暮らしの近くにあってほしい話

コロナ禍において急沸騰したワードの一つに「メタバース」がある(個人的感想)。その背景はよくわかる。リアルでの出来事だけがリアルじゃない、かもしれないという感覚。あるいはその具体的装置のようなもの。わたし自身、メタバースには大いに期待していたし、今だってその期待がなくなった訳ではない。なんとなく以前の勢いとか話題性は弱くなった感じはするけど、相変わらず盛り上がるといいなと思っている。それは「地域の文化格差を少しは埋めうるかもしれない」と思っているからだ。 ここで書きたいのは「

芸術とビジネスの関係構築に立ち向かいたいという話

昨日観た『we margiera マルジェラとわたしたち』 https://wemargiela.espace-sarou.com/ は ファッションブランド「マルタン・マルジェラ」をモチーフにしたドキュメンタリー映画。芸術とビジネスはいかに融合するのか、いかに関係構築が可能になるのか、ということに思いをめぐらした。 マルジェラがこれまで世に送り込んできた洋服が革新的で奇抜で新しい時代を作ってきたってことは、店頭でいつ見ても「かっこいいなー」「これどうなってんだろ」「すげー

建築家「田根剛」と映画「ギルティ」

土曜日なので例のごとくtikiでカレーを食べて、イムズ・アルティアムで開催されている「田根剛・未来の記憶展」[http://artium.jp/exhibition/2019/18-08-tane/]と、キャナルシティ博多で上映されている映画「ギルティ」[https://guilty-movie.jp/]を観た。 「田根剛〜」は建築家である田根氏の思考やプランのプロセスを垣間見るような展覧会。建築の展覧会って好きで、それは最終的にみえる建築物(もしくはプラン)自体の面白さと