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ギャンブルで生活は成り立つか?

ギャンブルで生活していくことは可能だろうか?
元パチプロが何を言ってる?という話だけれども。

答えは簡単。
成り立たない。

理由はこれから書くとして、先にとある年の収支表を載せておく。
1月度 +183700円 2月度 +242500円
3月度 +170900円 4月度 +202520円
5月度 +265000円 6月度 +202700円
7月度 +272800円 8月度 +267400円
9月度 +165600円 10月度 +250100円
11月度 +130200円 12月度 +212500円

これはもう末期の収支であり、この翌年に完全に廃業することにした。
すでに攻略できる機種もほとんどなく、釘だけを見て打つやり方。

ただし釘を見ると言っても、並んでいる台を横に順番に見比べていくのではなく、前日に全台の釘を記憶して本日の釘と比較する方法。
「パチプロ日記」を書いていた故田山氏と同じ手法。

一台一台クセが違う台を横に並べて比較しても意味はない。
隣の子と背比べするのではなく、前日の自分と背比べをする。
隣の子より1cm背が高くとも、前の自分より背が高くなければ意味はないのだ。
ただこの辺の話も一旦置いておくとする。

で、最初に書いた「ギャンブルで生活は成り立つのか?」という問題。
成り立たないと断言した。
収支表にある通り、生活するには苦しいけども250万ほどプラスにはなっているのでなんとかなっているのではないかと思われるかもしれない。
全盛期にはこの4~5倍は稼いでいた。

それでもギャンブルでは生活できないのだ。

店は基本「客の負け」で成り立っている。
それはもう圧倒的な負け。負けるのが大前提。
宝くじと変わりがない。
当たった人は運良く当たった人なだけ。
宝くじで生活は出来ない。

それでも勝っているじゃないかと思うかもしれないが実は違う。
負けるのが大前提の勝負で勝つというのは、それはもうギャンブルではないのだ。

騙し合い。化かし合い。詐欺。盗人。
それらとほぼ一緒。
やっているのはギャンブルなんかじゃない。

攻略法といえば聞こえは良いが、やっているのは台の不具合を利用して正規の遊び方を逸した盗みと変わらない。
釘は客を楽しませるために開けるのであって、パチプロに金を配るために開けているわけじゃない。
一般客から出る台を奪い、出ない台を押し付ける仕事。

そう。これは仕事なのだ。
それもかなりろくでもない仕事。

釘を見て前日と比較して、釘の開きがなければ全台の釘を記憶してから次の店へ。
そこでも同じことを繰り返し、客を楽しませるため、客を寄せるために釘を開けた台を見つける。
なければまた記憶してから次の店へ。

見つけたなら今度は前の記事に書いたようなコインの表裏。
確率の帳尻が合うまで金を叩きつける。そして奪う。店と他の客から。


そうなるともう楽しくない。
仕事なんだから。
なんの生産性もない恨まれるだけの仕事。

だからギャンブルで生活なんて出来ない。
生活しようとした時点でそれは仕事になる。

パチンコに限らずギャンブルなんて、浮いたお金でちょっと遊ぶ程度が一番。
そうじゃなきゃいけないし、そうじゃなきゃダメだ。
必ずそうして欲しい。

そもそも五体満足であるなら、全台釘を覚えるなんて頭を使ったこんな苦労するより普通に働いた方がマシだ(笑)
残念ながら満足たり得なかった俺の場合そうせざる得なかっただけだ。


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