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確率の波・コインの表と裏の話

「流れが変わった」
スポーツやギャンブルなんかでよく聞く言葉。
よく聞くけれど「流れ」とは一体なんぞや?

スポーツなら説明というか納得できる部分はある。
相手があってのものだから、お互いの感情の変化で有利不利が入れ替わる可能性があるから。

例えば野球だと「ピンチのあとにチャンスあり」なんて事をよく言われるけれど、きちんとした根拠がある・・・かどうかはわからないが、こういうことなんじゃないか?という推測くらいなら出来る。

例えば味方がノーアウト満塁のチャンスで0点に終わったとする。
当然味方のピッチャーは落胆し、自分も0点に抑えなければならないという感情が生まれる。
そうなると力んでコントロールを乱すことに繋がり、四球を出してしまったり、逆に四球を出さないように意識しすぎてど真ん中に失投してしまったりする可能性が高まる事が考えられる。

結果「チャンスのあとにピンチあり」相手にとっては「ピンチのあとにチャンスあり」ということになってしまう。

・・・という本当かどうかもわからないけれど、なんとなく他人に「へー」と言わせられそうな説明をすることがギリギリ出来る(笑)


しかしギャンブルはどうだろう?
「波が来た」「いい流れになった」
この説明は可能なのか?

実際にやっている人は「それ」があるのは確実に肌で感じているはずだが、それを説明しろと言われるとよくわからないのが現状ではないだろうか?


ではコインの表と裏の話で説明してみる。
コインを投げた時、第一投目の表と裏の出る確率は2分の1だ。
これは間違いない。

そこで表が出たとする。
では第二投目の表裏の確率はどうなるのか?


当然そこでも2分の1になるはず。
裏と表が出る確率は2分の1で確定しているのだから、どこまで行っても2分の1は変わらない。
・・・はずなのである。

だが実際は違う。
なんと神はそれを許さないのだ。


極端な例を出すと、コインを1万回投げた時、限りなく結果は5000:5000に近くなるということはわかると思う。
じゃあその1万回のうち最初の5000回が偶然にも表だけ出たとする。

すると神はなんとか5000:5000に戻そうと確率のより戻しを始めるのである。

当然今度は裏が5000回続く・・なんて都合のいいことは起こらない。
それでもなんとか近づけるよう裏の出る確率を上げ始める

最終的に2分の1であろうとして確率が偏りだす。
実はこの現象は第二投目から起きている。
一投目が表なら二投目は裏になる確率が僅かに上がる。

三度表が続けば更に裏になる確率は上がる。
そしてどこかで裏が出る。すると2分の1に近付こうと表が出た分だけ裏が出始める。
これがギャンブルで言う「流れ」の正体。
不確かなのに確かにそこに「流れ」はあるという事実。



ただね、これを鵜呑みにして「よし!じゃあパチンコでハマってる台を打てば良いんだな!」とか「(ルーレットで)黒が5回も続いたんだから次は赤だろう」なんて思っちゃいけない。

何度もコインを投げて表が出続ける時点でそのコインを疑った方が良い
流れとか確率よりも。

そもそもこんな駄文を最後まで読んで「へー」と素直に思ってしまった人は間違いなくギャンブルに向いてない人だ(笑)
そして絶対にいい人だ。
善人にギャンブルは向かない。


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