岡崎体育さん、めっちゃ楽しい。技術は正直になることを難しくしたとともに、正直さの価値を上げた。

私が好きな歌手の一人に岡崎体育(おかざきたいいく)という人がいます。
PVがとってもユニークな彼ですが、私は彼の特筆すべきはExplainという曲(だけではないですけど)で「堂々と口パクをやってのけた」ということだと思うのです。まあ歌詞も「ただ説明しているだけ」とかあって面白いですけど(笑)
これ、すごいことですよね。

普通は「この人は口パクなんだろうか」みたいなことが話題になりますが、彼はあえてそれを自分からぶっこんできました。確かに彼の言うとおり、「音楽史上の常識をぶっ壊す」出来事です。

指摘されて「実は」というのと、自分から「実は」というのは天と地ほどの差があります。
前者は隠していたんじゃないか、という疑惑を生みますが、後者はその思惑は生みにくい。しかも、彼みたいな雰囲気あったら、絶対許しちゃいますもん(笑)
たぶん、そうなってからそれが話題になってますます人気が出たんじゃないでしょうか。
少なくとも私はますます好きになりました。

音楽業界だけじゃないんでしょうけど、技術がどんどん発達して、リカバリーすることが簡単になり、ある意味「ごまかしやすく」なった側面は少なからずあると思います。
ちょっとしたミスでも、テクノロジーの力でカバーできる。
写真なんかも、そうだと思います。

だからこそ、正直でいること、あけすけでいることに圧倒的な価値が出てくる。
そしてそれは共有できれば、なおさらですよね。
どっちかわからなければ「一生懸命歌っている風だけど、実は・・・」って勘ぐります。
でも、口パクだってわかれば、逆に「口パクこい!マイク外せ!パフォーマンス見たい!」って思いますよね(笑)
その人間的な「遊び」で岡崎体育さんは人の心を掴んでいるんだなーと思います。
正直であること、遊び心を持たせること、それを共有すること。

岡崎体育さんって、時代の最先端をいっているんじゃないだろうか。
そんなことを思った日曜の夕方。

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