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【動画レポ】DevRel JAPANカンファレンス2021トークテーマ:クラウドユーザーグループに聞く、コミュニティを盛り上げる秘訣より

2021年11月13日はDevRel/Japan CONFERENCE 2021でした。ほぼ8時間ずっと参加したのですが、そのなかからいくつかのセッションについて紹介したいと思います。

動画はいまのところ各トラック毎にライブ映像が公開されているのですが、今回は5時間ちょうどのタイミングから開始されている「クラウドユーザーグループに聞く、コミュニティを盛り上げる秘訣」についてのパネルディスカッションを紹介したいと思います

動画です


パネラー&モデレータ

モデレータ
西馬さん 日本経済新聞 JBUG(Japan Backlog User Group)
パネラー
吉積さんクラウドエース GCPUG(Google Cloud Platform User group)
渥美さん(社)クラウドセキュリティアライアンス JAWS-UG (Japan AWS User Group)
江澤さんクレスコ BMXUG(IBM Cloud Users Group)


コロナ禍でコミュニティ運営はどう変わったか

渥美さん:コロナ前は地方開催時にAWS社員や主要メンバーが旅行ついでに行っていたが、オンラインになっていっぺんにに変わって、垣根がなくなって簡単に開催できるようになったが、直接の交流ができなくなった。勉強会をガンガンやろうと毎週勉強会をやっている。これからは元に戻るのではなくハイブリッドになる。

吉積さん:いったんはほとんど開催されなくなった。オンラインでもイベントはそれほどやらずSlackで活動していた。最近は再開してきたが、エンジニアがリモートで地方移住しだしたりしているので地方開催という形はなくなった。
最近エンタープライズ向けのJag'e'r(Japan Google Cloud Usergroup for Enterprise)というコミュニティも立ち上がった。
GCPUGは草の根という位置づけ
Jag'e'rはコロナ禍のもとで始まったので理事ともまだオフラインは合っていない。

江澤さん:会場の手配などの手間がなくなったので開催の自由度はとても上がった。コロナ当初は開催は非常に減ったが、オンラインにチェンジしたら開催回数が復活してきた。今まで時間の制約などで参加できなかった人も増えてきて、ハンズオンなのにスマホからの参加など色んな人が来易くなった分デバイスの課題もでてきている。

渥美さん:時間帯も選べつようになったから良い。土日開催や平日も8字となると開催できなかった。女性の場合は家庭の仕事なんかが合って遅いほうが良いというケースもあったりするので、ある意味良い可能性。

西馬さん:「寝かしつけが終わってから参加します」とか「夕飯終わってから参加します」とかリアルであれば時間を作る為大変だったが、オンラインだと「耳だけ参加」とか「家事をやりながら参加」とかもできるようになった。
あとは地方と東京の垣根がなくなったという意味でも変容してきている。最近湘南開催のあったGCPUGさんはどうですか?

吉積さん:湘南はやる気のある人がたまたま居たという感じ。
それで結局仲良くなって「やろうぜ」という感じになっている。
元々活動している人の多くが母体となっているのはJAWS-UGの人が多かった。

渥美さん:初期の頃は「クラウドごった煮」でやるということが地方の特徴としてあった。

吉積さん:コミュニティ活動が好きな人は地方にはそんなに居ないというのもある。

西馬さん:今日の別セッションであった「地域開発者コミュニティの現状とこれから」でも岡山の古里さんなんかもいくつかのコミュニティを兼ねてやっていると言っていました。
オンラインになると地方色が出しづらいというのが課題なのかなと感じます。JBUGでも地方の少人数でやるのは大変なのでみんなでやるという動きになって地方支部の名前をつけなくなってきている。
ハイブリッドとなるとリアルの準備と配信の準備を同時にしないといけないので大変かと思いますが、そのあたりお土地組まれているコミュニティはいらっしゃいますか?

渥美さん:JAWS-UGの場合はAWSのコミュニティマネージャーが配信をするのを請け負って「プロプロ」の状態で支部からすると嬉しい。メディア支部もあってプロ級のメンバーも多い。冗長構成で配信システムを組むなど業務的に見てもすごい。

西馬さん:各社コミュニティマネージャーさんから支援を受けていると思うんんですが配信の部分は色々難しかったり、特定のメンバーがやると配信の仕事ばかりで中身を全然聞けないということもあるので、そういうフォローがあるのは非常に良いと感じます。

今日の「地域開発者コミュニティの現状とこれから」の中では偶発的な出逢いがなくなってしまったという話もありました。


新しい参加者・運営メンバーを増やす工夫

西馬さん:新しいメンバー、ニューカマーが増えrてくるとコミュニティも活性化すると思います。運営メンバーも固定されると仕事の都合などで活動量が減るなどの課題もあるとおもいますので新陳代謝をどうされているかを聞きたいと思います。

まずは参加者を増やす話の方から

江澤さん:運営メンバーに大学の関係者が居るので、大学を巻き込んだり、運営メンバーに居るIBMチャンピオンが大学で話したりとかをしている。またハンズオンをやって「わからなかった」という人にこういうコミュニティがあると伝えたりしている。

西馬さん:学生さんを巻き込むというのはすごいアプローチ、集めるのは知り合いづてに、あるいはTwitterとかで集められたりするのですか。

江澤さん:運営メンバーの大学関係者から呼びかけたり、公園のときに案内してもらったりしている。

西馬さん:大学生自体も新しいメンバーだし、その方が社会人になってからというのもあってすごい取り組みです

吉積さん:GCPUGはまだ規模も小さいので、まず運営メンバーを増やすというところからアプローチしている。例えば「酔いどれGCPUG」とか手を変え品を変えで・・・・「それだったらやりたい」という新しい運営メンバーがいてそれに紐付いた参加者が増えるという感じ、地方を全部回るというのもそれと同じ考え方で始めていましたが、とにかく県ごとにやれば参加者が居るという・・・ような感じで、とりあえずひとそろえ「女子会」とか名前とか切り口を揃えようという取り組みの途中・・・という感じです。
あとGoogleWorkSpaceのユーザーグループやAndroidのグループと絡めるなどの接点もありかなと感じました。

渥美さん:活動が長くなるといろんな問題もあって、JAWSの前にもjavaのユーザー会のように20年とかになると平均年齢が高くなり古いメンバーばかりになってしまうので・・・・ということを課題に議論したことはある。JAWSは10年位だが5年めくらいに平均年齢が高くなっちゃって、JAWS-UGには初心者支部というものがあってJAWS-UG全体の入口になっているが、そこの運営が徐々に専門支部に流れていくというのがあるので、各専門支部の運営メンバーもみんなで初心者支部を支えていこうということを考えている。初心者支部は若い人に運営を任せて、それをリードするということを議論しました。

西馬さん:そういった議論を総会とかでも話されているということでしたが・・・

渥美さん:年二回のイベントやAWS Sumittなどでその後40〜50人くらい集まってそういう全体的な話をしています。そういう中で規範を作るなどの話を真剣に議論しています。

西馬さん:運営メンバーを増やすのも大きなテーマだと思いますが、参加者から登壇者、登壇者から運営という道を歩かれました江澤さんどうでしょう

江澤さん:運営メンバーになるときは勉強会に参加して顔見知りが増えて・・・・登壇するようになって・・・・運営の手伝いを初めてそこから・・・という感じだったので、リアルがなくなって運営メンバー探しが難しくなったなと感じる。

西馬さん:リアルのときは懇親会でというのもあったりしますけど、オンラインだと「終わりましたお疲れさまでしたぁ・・・ブチっ」っという形で運営メンバーと参加者の会話を持ちにくいというところもありますね。
コミュニティというのは楽しくないと学べないですし、居心地の良いコミュニティにしていく工夫をしていると思うのですが、楽しみのために工夫していることがあると思いますが・・・

渥美さん:JAWS-UGは4〜5年くらい前に議論になって、問題になったのは「ハラスメント」の問題。仕事の愚痴ばかりとか、他国籍の人に対するとか・・・「それは絶対許さない」という姿勢でイベントの際には必ず言っています。これは参考にされてもいいかなと思います。

吉積さん:まさにGCPUGはそれを参考にしていて立ち上げの際にちゃんと規約とかに盛り込んでからはじめました。

渥美さん:外資は元々本部がそうだし、そういう意識が強いですよね。

江澤さん:BMXUGも参加者募集するときには必ず文書を掲載して禁止事項を提示しています。

渥美さん:組織が大きくなって、最近はクレーマーみたいな人が居る。食事とかにクレームを付けてくるケースも有る。写真を削除してくれとか・・・・事前に公開をアナウンスしているのに・・・二次利用のついても規約で明確化していく。

江澤さん:集合写真を取るときに「顔出せる人だけ」みたいな配慮をしている。

渥美さん:実行委員会とか運営の人の心理的安全性もあるので・・・そういうのに体操するのも楽しくないので・・・ちょっとした配慮が必要

西馬さん:総会というか運営メンバー皆であつまる場があるのも大事なことですよね

渥美さん:最近はSlackで運営メンバーが集まる場所もあって1000人くらい(!)入っている。そこで重要な話題とか事務局からの連絡なんかをしている。
Slackは無償版なので昔の議論のログが消えてしまう・・・

吉積さん:GCPUGでも参加者でSlackを使用しているが昔のデータは消えてしまう。有償版も考えたがアクティブだけのメンバーでも結構高いので・・・

渥美さん:過去の議論が残ると嬉しいのですが・・・・

西馬さん:コミュニティもサスティナブルが重要ですし、新しいメンバーも入るということも非常に重要ですよね

渥美さん:長くやるとシステム管理も重要。JAWS-UGの場合はフェスとかの資料も全部残っているのですが、それを間違いなく保護しないといけないのですが、負担も大きいので全体事務局のほうでフォローしている。

西馬さん:JBUGも全国JBUG会議とかで運営目線の活動モアしています。
ここでSlidoで頂いた質問・コメントから

常連の内輪感があると初心者は入りづらい・・・この対策は?

吉積さん:規約にも「内輪ネタはしない」というのも明記している。

江澤さん:新しく来た人を意識して質問を拾うようにしているとか、参加回数が少ない人に運営から声をかけるとか・・・リアルのときには隣の人自己紹介をするコミュニケーションタイムを設けるとかの工夫をしている


西馬さん:最後は締めとしてそれぞれのコミュニティの「推しポイント」とかイベント紹介とかをお願いします。


吉積さん:GCPUGは楽にゆるくやっているという感じなので気軽に参加できるのではないかと思っています。
年末にかけてイベントを計画していますのでぜひ皆さん参加していただけたらと思います。

渥美さん:多様性があるのでぜひJAWS-UGのサイトを覗いてみてください。あと11月はパングラチオンで24時間グローバルでやりますが自動翻訳がありますので安心して参加してください。

江澤さん:BMXUGも入門コンテンツもあったり、ハンズオン的なコアなものもあったり、DJBotというロボットを触ってみるなど、色々と幅広く楽しいことをやっていますので、技術を使って面白いことをやってみたいなという人は是非来てください。








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