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【動画レポ】DevRel JAPANカンファレンス2021トークテーマ:ソーシャル(中の人)

2021年11月13日はDevRel/Japan CONFERENCE 2021でした。ほぼ8時間ずっと参加したのですが、そのなかからいくつかのセッションについて紹介したいと思います。

動画はいまのところ各トラック毎にライブ映像が公開されているのですが、今回はトラックBから「ソーシャル(中の人)」についてのパネルディスカッションを紹介したいと思います。


動画です


パネラー&モデレータ

モデレーター
ことぶきさん(シックス・アパート株式会社)

パネラー
榎本さん(JAWS-UG(Japan AWS User Group))
三谷さん(さくらインターネット / 一般社団法人LOCAL)
西村さん(デジタルキューブ)

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<中の人セッションの趣旨>
企業の公式アカウントを運営する「中の人」についての知見
ホンネ、悩み、ノウハウ

イベント実況ツイートのコツ

榎本さん:JAWS DAYSの広報担当は3人、Twitter、facebook、noteを使っていました。
twitterの運用は大きく分けて4つ
・当日のタイムラインの監視
 投稿を監視して困っている人をフォローなど
・当日の実況ツイート
 次のセッションのアナウンスなど
・ブログ公開
 事前に情報発信
・AWSの中の人と連携して公式アカウントでリツイートしてもらう

ことぶきさん:どういうツイートをリツイートするかはコミュニティ側とAWS側で両方で相談しながら決めていたんですか?

榎本さん:細かくは決めてませんでした。「雰囲気がわかるようなツイートがあったら共有しましょう」など事前に打ち合わせていた。

ことぶきさん:コミュニティのイベントだからこそベンダーさんとの連携は大事になりますよね。

榎本さん:JAWS DAYSはAWSさんにも登壇など大分協力してもらっているのでAWSさんとのリレーションは大事です。

オンライン中の地震波製の対応

ことぶきさん:JAWS DAYSはイベント開催中に地震が発生したといいますが、オンラインイベントだと状況が見えない中、どう対応するのか、決めておく必要があると思いますが。

榎本さん:事前には決めていなかったです。あの日の地震はクロージング(実行委員長のトーク中)の時間で大きな揺れだったので、いったん配信を止めました。
20分くらい中断して、裏のZoomで運営メンバーの無事を確認して安全のほうに倒して中止を決めました。(元々オフラインのサテライトで実行しようとしていたのでメンバーが全国に分散していた)

ことぶきさん:セッションが終了し、残りがクロージングと懇親会だけだったので判断がしやすかったのかなと思います

榎本さん:そうですね。おっしゃるとおりだと思います。

ことぶきさん:とはいえその場で全国の運営メンバーと即座に相談して、デシジョン、発信を迅速に行なったので、その後混乱なく無事にイベントをちゃんと終了させて、フォローアップしたというのは今後のオンラインイベントのディザスターの指針になったと思います。

榎本さん:1ヶ月後に元々計画していたふりかえりイベントがあったのですが、そのなかで懇親会をやろうとtwitter等で通知しました。

ことぶきさん:1回で終わらせないで次につなかったという事で参考になる事例です。ありがとうございます。

三谷さん:オンサイトのイベントについては東日本大震災の後は必ずディザスタ対応は事前に検討して周知していました。オンラインだとスタッフがみんなバラバラで影響の受け方が違う可能性があるので運営が事前に意識合わせとかしておいたほうがいいと感じました。

ことぶきさん:本当にそのとおりですね。「しばらくお待ち下さい」の画面に切り替わることで混乱している裏側を見せないで済むのでそういう準備は必要ですね。
確かにオフラインの方が地震や火災の対応をイベント会場で準備を考えていますが、オンラインのときには・・・と考える際には参考になると思いました。

複数アカウントの使い分け

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ことぶきさん:さくらインターネットさんはたくさんのアカウントがありますが、どうやって使い分けていますか?それぞれ敬意はあると思いますが、どのようなメンバーが運営しているかなど情報を教えていただければと思います。

三谷さん:私がさくらに入ったときには、ほとんどというか需要なものはありました。この前、社長室の方がどのようなアカウントがあるのかまとめてくれました。それで今は一覧があります(笑)

担当者はバラバラで決まっていまして、みんなちょっとずつ違います。
さくらPR」:会社からのプレスリリースなど正式なもの、
「さくらパートナーネットワーク」:パートナー企業のサービスや取り組みの紹介、
さくらユーザー」 さくらユーザー相手の情報を流している
「さくらOP」はまりなちゃんというキャラクターでカスタマーサポートセンターの公式キャラクターです。

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「さくマガ」:オウンドメディア
「さくらプロジェクトEDU」:3年間実施した学校支援プロジェクトの話題 
私は公式、ユーザー、EDUの3つのアカウントに関わりました。

下の段はサービス別のアカウントです。
「さくらサーバー」:レンタルサーバーの情報発信
「VPS」:VPSの情報発信
「さくらクラウド」:クラウドの情報発信
「imageFlux」:pixivさんと連携しているサービス
「ハコブネさくら」:新しく出たPaaS
「テルス」:日本初の衛星データプラットフォームの情報発信

・・・中の人はみんな違います。

ことぶきさん:さくらPRというのは会社公式で、それ以外はコミュニティ向けとかオウンドメディアとか・・・製品とかに分けられていますが、この中でさくらPRとしての位置づけは?

三谷さん:公式なのでプレスリリースの内容だったり・・・今はさくらPRに上げるには担当部署にお願いをして作文をして流してもらっています。以前は中の人がやっていたりしましたが、今はキレイに分かれています。

ことぶきさん:本当に分業制になっているのですね

三谷さん:最近そうなりました

ことぶきさん:それぞれのアカウントでそれぞれにルールを決めているのですか?

三谷さん:モラルはありますがルールは無いと思います。「誰が」は決まっています。発信者の個性が出るところと出ないところがあります。昔からあるのでその担当者さんのやり方がアカウントごとにあります。

ことぶきさん:三谷さんご自身の個人アカウントで企業のオフィシャルな情報をシェアするときなどの自分で決めているルールはありますか?

三谷さん:リツィートするとき・・・どっちも自分だったりしますが・・・・大元のときはキャラが立たないようにして、自分がリツイートするときにキャラを出しています。キャラを出すのは自分のアカウントだけにしています。公式は人間味を出さないようにしないと発信者が「バレる」ことになるので・・・・

ことぶきさん:Devrelのみなさんは個人で使っていたアカウントをエバンジェリスト的な活用で会社名を背負って発信することもあるので自分の言葉を添えて発信するという事があるのですが、三谷さんの話もそんな感じで、企業アカウントを色を付けるのではなくて自分のアカウントで自分の言葉で伝えるときには自分の人間を出していくという公式ではないコミュニケーションをされているのが印象的でした

アカウント育成の悩み相談

ことぶきさん:西村さんはつい数ヶ月前にShifterのアカウント担当になったと聞きましたが、どんなふうに運用していこうかとか、お悩みとかありますか?

西村さん:現状は引き継いでそのままなのですが、イベント告知とか製品のアップデート情報とか、そういうのを淡々と流すという状態です。一度テストしてみようとスケジュールを組んで予約投稿を組んでみるとShifterのタイムラインには自分の投稿が延々と続いてしまっているという感じです。
コミュニケーションを取りたい、新規のフォロワーを増やしたい・・・そのへんが悩みです。

ことぶきさん:コミュニケーションを取りたいというのは自分でエゴサーチして、アクティブサポートではないですが、いきなり話しかけに行くのか、そのときは公式アカウントで話しかけるのか、Shifterの中の人個人として話しかけるのか・・・いろんなルールがあるかなぁと思いますが・・・

三谷さん:まずフォローしてリツィートします。そのときに「ひと言添えて」と悩みますが、イベント中ならガンガンリツイートだけします。そのあと関係性ができれば人間らしいコミュニケーションに移ります。内容によっては個人アカウントからになります。
会社のアカウントだとフォロワーを増やす増やさないもあるじゃないですか、限られたヒチだけフォローするにするのか・・・悩ましいですね。あんまり社内の人とか社内アカウントだけをフォローしていて、あまりフォローを多くしてないです。でもフォローを多くしないとフォロワーが増えないので(笑)

ことぶきさん:こっちフォロー0件でフォローしてくださいというのはちょっと上から目線ですよね。何処までフォローしていいのか、迷惑ではないのか気を使いますよね。

榎本さん:JAWSとしてShifterさんにはお世話になっているのですが、Shifterのアカウントは僕は好きで、リツイートに対してまめにすごく丁寧にレスポンスしていただいてるので、すごくいい人だなぁと思っています。

西村さん:まさにそれを目指しています

参考にしている他社アカウントは?

榎本さん:さっき半分言ってしまった気もするのですが、機械的な情報発信をしつつ自分の言葉で発信しているアカウントが好きです。ずっとフォローして居て楽しいのは「NHKの公式アカウント」で、ちゃんと情報発信しつつ、ときどきふざけ多様なコメントをしていて、そのバランスがいいです。自分もそうなりたいと思ってJAWS SONICでは実況はしつつもふざけたコメントをして心配されました。(笑)人間味のある公式のアカウントは好きです。


ことぶきさん:人間味があるというところで「失礼がないように」「炎上しないように」というところが大事ですがNHK公式はものすごく気を配って考え抜いて言葉を選んでコメントしていますね。

榎本さん:言葉の使い方が上手だと思います。

ことぶきさん:言葉だけで思いが伝わりますよね。中の人の思いはどうしても伝わってしまうのでものすごく参考になると思います。

三谷さん:自分がタイムラインを見ているときに「いい情報をリツイートしているアカウントがあるじゃないか」というのは気になりますね。このアカウントをフォローしているといい情報が集まってきそうな・・・みたいなのが憧れですね。

ことぶきさん;専門性が高いというのもポイントですね

西村さん:柔らかい感じだったり、公式アカウントという感じでつぶやかれているのが気になりますね。最近見ているのは「MKタクシー」さんですね。あいだに人がコメントしている感じでポロッとコメントを挟んだり・・・こういうのになりたいなぁという・・・

ことぶきさん:見てみると写真が素敵だったり、タクシーの運転手さんだからこその視点のツイートって違う視点で面白いですね。

西村さん:柔らかい感じで動画も入ったりとかツイ見ちゃいます・・・フォロワーも凄いですよね。

ことぶきさん:京都を拠点にしているから京都に関係ないような気もしますがtwitter自体が面白いから見てしまいますね。

榎本さん:写真が綺麗ですね

西村さん:色々考えていらっしゃるのでしょうけど・・・

ことぶきさん:youtubeとか他のソーシャルメディアも活用されているようですね。あとでじっくり見てみようと思います。

最後に一言

西村さん:僕みたいに突然なったときにこういった話を参考にして・・・。楽しくやるのが一番ですね

三谷さん:仕事を楽しんでやってほしいなと思います。ツイートは出ていく情報なのでひと呼吸を置いて、脊髄反射はお気をつけを(笑)・・・深呼吸一回でいいから

榎本さん:中の人本人が楽しんでいただいて、参加していただいている人と一緒にイベントやサービスを盛り上げていっていただければと思います。














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