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野良ロボ上等!!

この記事はRPACommunity:RPAに関するよもやま話 Advent Calendar 2020(初日)に参加している記事です。とにかくハードル下げる話です。簡単に書きます。・・・かなり過激な内容ですが、完全に私見です。突っ込まないでね・・・もし、どうしてもという場合はアドベントカレンダー上でお願いします。

野良ロボットについて

この「野良ロボット」という言葉。みなさんも一度とは言わず、何回も効いた言葉だと思います。Wikiとかで定義されていませんが、むりやりですが簡単に定義すると、会社としては認識されていないけど勝手に作られたロボットがITシステムに不必要な高負荷を与えてしまったり、ロボットを作ったことを忘れて、もう使わない処理がずっとひたすら動いていてITリソースを無駄に費やしていたり・・・とかIT統制の外側で勝手に動いて、ITシステムに迷惑をかけるRPAロボットの事を指します。・・・・そんなろぼっとがあったら、たしかに嫌ですよね。

野良ロボットという言葉が生まれた背景

Googleとかで「野良ロボット」という言葉を検索してみてください。一番特徴的なのはRPAブームの初期である2018年とかの記事が多いことに気が付かれると思います・・・・この野良ロボットという言葉って、ここまでRPAが拡がる前もしくは広がり始めたころに流行した言葉なのです。当時のRPA導入事例と言えばいわばSIerとかの大手の会社が金融機関とか自治体とかに導入していた時期です。この頃の主役のRPAツールはどちらかといえばデスクトップ系ではなく「しっかり計画して導入する系」といった時代です。つまり「情シス(もしくは本部組織が中心で)が導入」の時代だったのです。

・・・・しかし、考えてみてください。そんな時期に「野良ロボット」が存在すると思いますか?RPAそのものが導入したばっかり、しかもSIer中心に中央で作られたロボットが「野良化」しますかねぇ。海外では事例があるのかもしれませんが、この時点では「野良ロボット」は空想上の存在・・・竜や麒麟、鵺みたいなものなのではないでしょうか。

どっちが大事?

ここで、究極の選択です

A;たくさんRPAを使っているけど野良ロボットが跋扈する利用状況

B;野良ロボットはないけれども、あんまりRPAは使われていない

・・・・どっちが企業にとって良いでしょうか?情報システム部門としてはAかもしれませんが、企業全体としてはBですよね。ビジネス観点で見れば自動化、省力化をして本来の仕事に集中するというのは大事な事です。それを目指したRPA導入や自動化は実施されないより実施されたほうがいいのです。事業そのものが長期間停止してしまうほどの大事故が無ければ、メリットのほうが大きいのは明らかです。野良ロボットはそれを実行する上でのリスクの一つにすぎません。ことさら野良ロボットばかりを警戒するのは不合理です。人間というものはちょうどよい塩梅で警戒するのは難しいですから、あんまり強調すると野良ロボットをあまりにも警戒してしまいRPA導入することをためららってしまいます。もしかしたらまだ全く導入していない会社のいくつかはこの状況になっているのかもしれません。また導入は許可したものの管理コストが膨大であったりして利用が抑制されてしまっている現場もあるのかもしれません。・・・・とってももったいないことだと思います。

・・・で、どうする

今やRPAは現場で活用する時代です。当初、中央集権的にRPAを導入した金融機関であっても今は全体で管理するRPA導入と現場で考えて導入するRPAそれぞれを使い分けて展開しています。いろんなところで事例が出ていますが、RPAの使いどころは全体最適としては扱われない。または役所などへの申請や報告のようなBPRの外側の存在する領域にまで広がっていっています。そう考えると「野良ロボ」に関してもバランスを考えなくてはいけないと感じています。まったくの無法状態というのはたしかに避けたい事ですが、ものすごく作成工数のかかる利用申請や、それぞれの現場がもっている業務にあっていなくても無理やり同一のロボットやRPA製品を使わせたりというのは、ちょっと違うかなと思います。

結論としては「野良ロボ」を必要以上に恐れるなということです。野良ロボがあふれる・・・という事は逆の視点で考えてみれば、それくらいたくさんの現場で「RPAが使えている」という事でもあったりします。それは最悪の事態ではなく、注文は歩けど生産が追い付かなくてクレームが来るみたいな「うれしい悲鳴」のようなもののはずです。

導入推進するときは「野良ロボ上等!」くらいの姿勢のほうがいいのではないでしょうか

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