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【参加メモ】明日の開発カンファレンス アスカンイブニング 2021〜#2 「企業におけるスクラムの必要性 〜 スクラムそしてScrum@Scale 〜」Scrum inc. Japan 和田圭介さん/ 有限会社アリウープ 柏岡 秀男さん

今日は「明日の開発カンファレンス」通称「アスカン」の日です。「明日の開発カンファレンス」は開発リーダーや開発リーダーを目指すエンジニアをターゲットにしたカンファレンスで、このアスカンイブニングは毎年この時期に開催されているイベントです。(六本木が懐かしい)毎年素晴らしい内容ですので今年も聞き逃しのないようにがんばってメモしてみます。


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このセッションは「Scrum@Scale」・・・ス会社そのものをアジャイルにするフレームワークなのですが、なぜそれが大事なのか。どういうステップで実現するのかを対話型で行います。

和田さん:Scrum Inc Japan のトレーナーです

柏岡さん:有限会社アリウーブの代表、スクラム経験は長いです


なぜScrum@Scaleが重要なのか?

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かつての会社組織
・ピラミッド型:階層型の組織で計画を立てて、それを遂行するための手法
・クラウドやIoTが出てきて変化、パンデミックでさらに変化が加速
・不確実なことが当たり前 VUCAの時代
 ・・・・これまで計画をしっかり立てて確実にこなすための組織構造が変化する環境に対応できていない。

→そのためにアジャイルな組織に変化しなくてはいけない

パンデミックに対応できない組織が多い中、アジャイルな企業は過去最高益を更新

日本の階層型の組織が対応できていない

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アジャイル型の組織:
・経営者はビジョン、独立したチームが自律的に連携して動く
・自分達で判断して、直接フィードバックをもらう。
従来型の組織:
・ビジネスと開発は別、その中でも役割で別れている。
・何をやるにもまず計画書、いろんな階層で審議(オーバープランニング)

その組織を大きく変えるのが「Scrum@Scale」

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・スタートアップも大企業も使用している


どうすれば会社を変えられるのか?

リーダーが決意すれば組織は変わる

組織変革の8ステップ

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膠着した状態から、創業当時のいきいきとした状態に組織を戻す

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1‥危機感を醸成する


・ゆでガエルにならないように・・・・なぜ変わらなけれないけないか
・外部環境を含めて組織全体のWhyを明確にする
・「挑戦できるのではないか」
・組織メンバーが気づいていないような本質的な課題
・社外の成功を見る

2.変革を推進するチームを作る

・いろいろなところで躓く、契約、承認プロセス、ガイドライン
・衝突を回避することができるチーム(エースチーム)
・危機感が醸成されていないとリーダーチームが出来ない
・障害を解決して推進するチーム、リーダーシップのスクラムチーム

3.戦略的ビジョンをつくる


・チームが組織を引っ張っていくための魅力的なビジョンを伝えていく
・リクシル、コカ・コーラのビジョン
 必ず成功するプラン→新しい取り組み、カスタマーから学ぶ

4.ビジョンを伝え、熱意のあるメンバーが参加する


・ビジョンを徹底的にメンバーに伝える
・ビジョンが伝わってスクラムが始まっていく
・社内のSNSで発信
・リーダーシップの振る舞い、コミット、姿勢を見せる
・その結果手を挙げていくチームが現れていく



5.障害を取り除き、成果を上げる

・リーダーシップがサポートしてパイロットチームが全力を挙げる
・変革しようとすると衝突がたくさん生まれる
・ゲートプロセスがなくても次に進められる
・スクラムチームで解決できない課題をリーダーチームに持ち込む
・制度、インフラ、スクラムの専門リーダー
・パイロットチームのモチベーションを維持する役割



6.早めに結果を出す


・早めに目に見える成果を示す
・結果が出ないと何処かで疲れてくる
・スクラム導入している企業の株価の指標・・・因果関係はわからないが
・日本政府の調達用件にスクラムの経験をチェック
・本心は「こんなのうまくいくわけはない」と思っている人が多い

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7‥変化を促進する


・ビジネスやマーケティングにもスクラムを採用
・変化を止めずに採用していく
・法制度の改革にもスクラムを採用した(3Mの事例)
・人事部門も変革している
・ちょっと経つと元に戻っちゃう

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8.変化を根付かせる


・文化そのものはいきなり変えられない、難しい
・最後に変わるのが文化
・Scrum@Scaleも正解はない。変化し続ける


大事なのは危機感の醸成

失敗を失敗のまま終わらせなければ・・・


Q&A


POとSMがひとりで兼任
・開発者をSMにする・・・・兼任はだめ

スクラムを採用する判断基準
・最初から最後まで100%用件が変わらない場合のみW/F

レトロスペクティブの良いツールは
・MiroかMural

開発者の技術レベルが大きく開いたら
・最初の数スプリントはモブプロしかやらない
・ふりかえりの繰り返し

会社のルールとのコンフリクトは解消したのか?
・解消しました

まとめ

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感想です

最近のDXの波に合わせて語られている「組織のアジャイル化」ですが、掛け声だけでそのやり方はあまり語られていないような気がするので、貴重な講演です。なぜうまく行かないのかよくわかります。問題は経営層とその直下にどう変わってもらうかも大事ですよね、

・・・・頑張ってみます




グループの説明〜connpassより


昨今、ITのセミナーやカンファレンスなど最先端の情報に触れる機会が増えていますが聞くだけで満足していないでしょうか? 一歩先、二歩先、三歩先にどのような事ができるか、実際の現場にどのように導入するか。

開発の効率を上げて、よりよいサービスを行うためのキーマンである開発リーダのみなさま、や開発リーダを目指すエンジニアのみなさまと実現可能な情報を共有できる場にしたいと思いカンファレンスを企画しました。

現場での対応、導入のコツ、考え方のヒントなど実践に役立つものに育てて行ければと思います。


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